この中のセリフでは一番ドーピングが進んでいたのは東ドイツということになっていたが。
スポーツの国際的イベントの利権化の巨大さと美化と感動の商品化がマスコミに乗らないだけで秘密でも何でもなくなっている時に、バックステージの選手の凄まじい勝利へのどろどろしたきれいごとでない執念と、一人を優勝させるための周囲のサポート、あるいは犠牲をかなりがっちり描いている。
正義感よりは犠牲者の嫉妬や憤懣が結局スキャンダルを暴露したわけだし、正規の法的な手続きでは立証責任は告発する側にかかってくるから、一応暴露はされてもまことにもどかしくカタルシスは薄い。告発する側もスポーツの勝者にある意味ぶら下がっている存在であることに違いはないシステム上の問題でもあるだろう。
自転車レースシーンのスピード感とフォームは見事なもので、あんなので転倒したらと首をすくめる感じがする。
(☆☆☆★)
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