prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男 」

2016年08月28日 | 映画
改めて一気に振り返ると、ずいぶん作品数が多いのに気付く。

初めはテレビ出身で、ヒッチコック劇場なども演出し、劇場用映画としては「宇宙大征服」なんて後年から見ると彼らしくない映画(管制官がロバート・デュバル。若いっ)から、まあ実にいろいろなジャンルにまたがる、しかしジャンル・ムービーに収まらない映画を作ってきた。

興行的に低迷している時期は舞台演出を手掛け、それをまた映画化するといった調子。
一から立ちあげるというより元からあるもののアレンジや味付けにオリジナリティを見せることが多いと思える。

アメリカでは仕事がないのでヨーロッパに行ってそこでまたしたたかに作品を作り続けるのもタフ。

「M☆A☆S☆H マッシュ」にしても予め書かれたシナリオがあったわけだし、脚本のジョーン・テュークスベリーや助監督・脚本のアラン・ルドルフ、ヴィルモス・スィグモンドを初めとするカメラマンなど周囲の才能をうまく取り込んできたというとだろう。

ハリウッドに復帰した「ザ・プレイヤー」もプロデューサーのデヴィッド・ブラウンの方から「これができるのは君だけだ」と褒めているようで微妙な誘いで作られたのがわかる。

映画監督という他人の協力なしではありえない表現者の仕事の仕方の例としていろいろ興味深い。


8月27日(土)のつぶやき

2016年08月28日 | Weblog