どちらかというと男の子の方が途中から見たくないものを見ず聞きたくないものを聞かない、障害ではなく自分で耳をふさいでいる存在で、そこからなんとか脱出しようとする話であることがわかってくる。
終始ヒロインが曖昧な微笑みを浮かべていじめられてもいじめられた方が謝る、という反応を見せ続ける。自衛のためにそうしているのだろうと思う一方で、アニメとしての可愛いらしさを見せる"需要"を感じてしまう。
正直、ヒロインの痛みや辛さをいくらかでも共有しないで済ませてしまっているわけで、解決の仕方も本当に正面から謝ったわけではないから若干ひっかかる。
人間関係をいきなり明かさないで順々にわからせていく語り口がおもしろい。親子とか兄弟といった具合に固定したものとして提示しないでもう少し不定形な関係として提示しているみたい。
人物の顔に×をつけたりフレームから外して意識から他人を排除しているのを文字通り画にしている表現が面白い。
(☆☆☆★)
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