prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「パーティで女の子に話しかけるには」

2017年12月11日 | 映画
イギリスの荒廃した公営住宅のロケ効果が効いていて、反抗的な主人公が母親にカネをせびるのを母親の相手の小金持ちの男に「ママの金で革命か」と揶揄されるように、日本にも当然通じる閉塞感と解放先のなさがバックに貼り付いているみたい。

そこからいきなり宇宙人の話に飛躍するのが荒唐無稽な一方で、身についているパンクな感覚の自然な延長先のようでもある。
観客を選ぶようで、意外とセンチメンタリズムとか可愛らしさ(「ミルクみたいな肌」のエル・ファニング)とか笑い、音楽センス、そして伏線の張り方とその回収と見せる技術はかなり伴っています。

宇宙の七つの要素を色分けして見せて衣装にも反映させているデザインのセンス。ときどき「時計じかけのオレンジ」っぽくなる。

七つのうち核になる、ヒロインの色でもあるグリーンが象徴する要素を日本語字幕で「心臓」と訳すのはどんなものか。「ハート」でいいのではないか。
(☆☆☆★)

パーティで女の子に話しかけるには 公式ホームページ

パーティで女の子に話しかけるには - 映画.com



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12月10日(日)のつぶやき

2017年12月11日 | Weblog