自己批判なんて昔の新左翼みたいなコトバがくっついているけれど、ひたすら笑わせる以外のことはまったくやらない思い切りのよさ。
六本木ヒルズの映像に茨木・六本木、なんて字幕が出るのはちょっと「翔んで埼玉」みたいなギャグセンス。
公演会場の麻布区民センターは本当に六本木のすぐそば。
映像を大々的に使っていて、途切れなく生身の役者との連携がとれているのも手慣れた感でテンポアップに一役買っている。
「ウルトラマン」のタイトルバック風に出演者を紹介する映像など、わざわざ古くなったフィルム風に傷やちらつきが出るようにしてあるのが凝っている。
映画上映前の注意を映画「タンポポ」みたいにやくざ劇調にパロッた冒頭から、「七人の侍」ならぬ「七人の黒澤」、テレビ通販ネタからイナバ物置(人数がかなり多いので成り立つ)まで、ヴァラエティに富んだネタを取り揃えてぽんぽんテンポよく進む。上演時間が二時間ないのも疲れなくていい。
可愛い小さな子供ふたりを出してくるのも、なかなかズルい。