ものすごいせっかちな女の子といつもモタモタしている男の子の話、だとは予告編でわかっていたが、こういう展開を見せるとはあまり予想できなかった。
広い意味で時間ものSFファンタジーでもある。
ヒロインのリー・ペイユーは初めのうち真っ赤に日焼けした顔で出てきたりでかなりコミカルに作っているのだが、終盤には端正な美人に見えてくる。
まったく動かないという演出もそれを狙ってのことだろうか。
最初ベタなラブコメかと思わせてキャラクターの比重があれあれと言う間に変わってきて、最終的にはきっちり泣けるように落とし込むあたり、上手いもの。
チェン・ユーシュン監督は「熱帯魚」でも見せた唐突に日常に手作り感のあるファンタジーが出没する技法を見せる。