エンドタイトルで一瞬、国会議事堂が爆破されるイメージカットがはさまる。
実際、今の政府与党の人を舐め切った態度を見ていると爆発しない方が不思議なのだが、そうならないくらい相互自粛が浸透している。
「滑り台社会」という言葉が登場したのはいつ頃だったか調べてみたら、2008年にはもう「滑り台社会からの脱出」という湯浅誠の著書が出ている。
著書より先に概念があっただろうから、もう20年近い。失われた30年を考えてみると不思議はない。
滑り台を滑り落ちるように滑り止めになるセーフティーネットがない状態を形容した言葉だが、いっそう加速度がついた感がある。
コロナが「終わった」今でも事態はいっこうに良くならない。藁をつかみたい気分だが、つかんだら本当に藁だった繰り返し。
高橋伴明は以前連合赤軍を撮影中の映画としてカッコに入れた形で描いた「光の雨」を撮っていたが、今回はどストレートに現在進行形。