prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」

2024年11月24日 | 映画
前作はもう四半世紀前で、それに対応して劇の内容も丸一世代経ち、適当に前作のフッテージが顔を出す。
作品のルックを保ちながら前作のオープニングの林の野戦から戦艦と砦を舞台にした海戦へと、それに合わせて闘技場の中を水で満たすという新趣向を同居させた。
画面の色あいなどはそれほど変えてないが、映像技術は相当に高度になったのだろう。水など必ずしも本物は使ってないのではないか。「ゴジラ-1.0」であれだけリアルな水の表現ができたのだから。

デンゼル・ワシントンがシェイクスピア劇の数々の役を彷彿させる複雑多彩でどう展開するかわからない顔を見せる。
コニー・ニールセンが唯一前作と共通する役で出ているわけだが、前作より芝居の見せ場は多いくらいで、当人も納得できたでしょう。

劇の構造とすると、かなりシンプルな貴種流離譚にまとめられることに気づく。

スコット・フリーのロゴのタイトルがそのままメインタイトルのバックになるのは驚いた。あれをデザインした人を意識したことはなかったが、今回ジャンルイジ・トッカフォンドという人だと知った。