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東大寺二月堂修二会へ行って来ました。
古都・奈良の伝統行事である「お水取り」に
毎年通うようになって随分になります。
そして今年も奈良の友人が
一緒に写真を撮ろうと誘ってくださいました。
写真仲間のご夫婦です。
ご夫婦ともに趣味で写真を撮っている方で
その素晴らしい作品の前では
私などほんの子供だましの写真のようで恥ずかしいです。
このご夫婦とは数年前のこの場所で出会いました。
「袖刷りあうも多少の縁」とはこのこと。
「お水取り」の写真を撮ろうと何時間も前から場所取りして
「お水取り」が始まるのをじっと待っていました。
そんな私の隣にいた方でした。
長い待ち時間の間におしゃべりが弾みメアドを交換して
それ以来時々メール交換しています。
出会いが「お水取り」なので、毎年誘ってくれます。
今年も再会できて本当に嬉しかったです。
東大寺二月堂修二会を
初めて見た時の感動は今でも忘れられません。
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お松明が夜空に上がり、火の粉が舞う。
はらはらとこぼれる
無数の小さな火の粉を見ながら
花のようだと思いました。
桜の花びらが惜しげもなく散っていく春の日盛りを
しんしんと凍るような寒い夜に連想するだけで
わくわくしてきます。
天平の昔から一度も絶えることなく1250年以上続く
火と水の行法がクライマックスを迎える頃には
大和路に春の足音が聞こえてきます。
わき上がる歓声の中で、心がジーンと熱くなる。
そんな世界遺産がここにあります。
「来年もまたご一緒しましょう」
そんなことを言いながら別れました。
毎年このご夫婦に出会うと、すぐ後ろに春が待っています。
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