猫目ボタンと機関車ボタンって知っていますか?
この写真は息子が学生時代に購入した
古着のヴィンテージものです。
大人からすれば
誰が着たかわからない古着を着るのは抵抗ありますね。
でも古着のヴィンテージものに拘る若者は多い。
この写真のロングTシャツのボタンが「猫目ボタン」
これは1940年代~1960年代に流行ったもので
ボタンが取れにくいように
ボタンの中心を削って処理されています。
昔の職人の製作に対する工夫がうかがえます。
今ではあまり見かけない「猫目ボタン」です。
3枚目の写真は「機関車ボタン」です。
機関車ボタンは猫目ボタンより古く1920年代~1930年代のもので
第二次世界大戦(1939年~1945年)前のボタンです。
機関車ボタンはカバーオールについているボタンで
可愛らしい機関車の絵柄が描かれていて
これは当時の鉄道員のユニホームだったと言われています。
この写真のボタンの下のボタンホールは
当時懐中時計のチェーンを留めて
胸ポケットに懐中時計を入れていたようです。
懐中時計から腕時計に時代が代わると
このボタンホールはなくなります。
これもヴィンテージを決める、大切な要素のひとつです。
カバーオールのステッチはこの当時トリプルステッチでした。
今ではトリプルステッチのカバーオールはほとんど見かけません。
たて落ち(縦に色落ち)、ヒゲ(シワに沿った色落ち)
ステッチ(トリプル)、ボタン(機関車・月桂樹)、ボタンホールなどは
ヴィンテージを決める大切な要素になっています。
1枚目の写真の右のカバーオールはもうボロボロでしょう?
息子は学生時代、バイトをしてやっとこのカバーオールを
手に入れましたが、一度も着たことがありません。
状態はボロボロで袖を通すと破れてしまいます。
これは彼の「青春の証明」なのでしょう。
今もインテリアとして部屋の壁にかけています。
これも雑誌で調べると、第二次世界大戦前のものです。
猫目ボタンと機関車ボタン。
昔はこんな小粋なボタンがあったのです。
可愛いでしょう?
猫好きの人にはたまらない「猫目ボタン」です。