曇、14度 東京
一昨日の夜は,90名のパーティーに出席しました。見慣れたお顔ですが、アメリカ、スイス、ポルトガル、イギリス、中国、韓国からお見えの方たちとご一緒です。皆さんに初めてお会いしたのは20年前ポルトガルだったと記憶しています。数年に一度お目にかかると歳の流れの速さを感じずにはいられません。前回はやはりポルトガルでした。その前は今回と同じパークハイアットでした。朝からずっとご一緒の一日の締めくくりは、ファドを聴きながらの贅沢なコース料理を楽しみます。
アントレは、生のホタテと思いきや白身魚のタルタルです。アボガドのソースにカラスミがパラリとかかっています。このタルタルねっとりとしてほのかに甘みを感じます。海外からの方、手を付けられない人もおいでです。
季節の桜エビをからりと揚げた彩りの良いスープは、 アスパラガスです。アスパラガスのポタージュです。アスパラガスとは思いがけず、桜エビの黒々とした目玉までが面白いコントラストです。
おめでたい席です。鯛に登場願います。 黒鯛のポワレです。おカブと黄色いズッキーニにクミン風味のソースと真っ赤なトマトの酸味が効いた一皿です。
お肉のメインは、 ランプ肉のローストです。生姜の香りのソースにジャガイモの柔らかなマッシュ、小さなタラノメの揚げたものが添えられています。
お料理はこれだけ、一日ご馳走を食べるわけですから程よい量加減が肝心です。シャンパンに始まり白ワイン、赤ワイン全てフランスのものでした。
デザートはふっくらしたグラスを覗き込むようにしていただきました。デコポンのシャーベットです。このオレンジの香りが、グラスの中に立ち上っています。デコポンのシャーベットの下はいちごのジュレ、その下にはマスカルポーネ、所々にクリスピーなクランブルが口の中で不思議にミックスしていきます。
食後は部屋を移して、ポルトガルから持ち込まれたポートワインをいただきながら遠くスカイツリーの夜景を楽しみました。おごちそうさまです。
寒い二月の初めに本帰国をしました。モモさん、車まで連れての引越しは実際は半年以上の準備が必要でした。帰国後、引越し荷物を入れ家を整えるためにこのふた月脇目を振らずに働きました。新宿の夜景を見ながら、自分が置かれているこの場所が夢のように感じられます。久しぶりの日本語以外の会話まで耳に心地よく残ります。疲れていた身体も気分の高揚感がかえって和らげてくれたようです。日常でない一日でした。
雨が降り出しそうな模様です。さあ、モモさんの元に戻ります。帰ったら待ちに待った種蒔きです。私の日常がまた始まります。