曇、17度、68%
玄関を入ると座敷との間に障子がありました。その建具が気に入らない主人、ガラスの障子に替えてもらうことになりました。障子は家を扱ってくれた建築会社が入れたものでした。ガラス障子は玄関なども頼んだ建具屋さんにお願いします。三代目の建具屋さんはいいものを作ってくれます。玄関のヒノキの引き違い戸、2階の杉の障子、どれも丁寧なつくりです。建具屋さんと主人と二人でガラス障子のデザインを決めていました。
昨日、そのガラス障子が入りました。上と下は透明ガラス、中は和紙模様のすりガラスです。透明のガラスが入っただけで明るい感じに変わります。漆喰の壁、和紙の障子では抜ける軽さがありませんでした。 今回も建具屋さんいい仕事をしてくれました。古い障子を持ち帰ってもらう時、忘れずに写真に撮っておきたいものがありました。障子にモモさんが作った爪痕です。
モモさんが日本に来たのは二月の初め、寒かったのでどの部屋もドアを閉めきっていました。モモさんは日本に来て初めて引き違い戸を経験します。今までならどちらから突けば開く普通のドアでした。開けて欲しい時はガリガリと爪を立てます。香港の家のドアはモモさんの爪痕が残っていました。引き違い度が勝手が違うことに気づいたのか、ガリガリせずにいつもは戸の後ろに座っていました。お客様がみえて玄関で立ち話、ガリ、と後ろを見ると障子の向こうからモモさんが爪を立てています。 木でできた戸でないからか軽い優しい爪痕です。少しづつこの家の作りに慣れてきたモモさんです。
5日前には、台所の引き違い戸を自分で開けました。隙間に無い鼻を突っ込んで開けたようです。庭に出る出口が2つあるのも覚えました。片方が閉まっているともう片方に回っています。あまり長風呂をしていると、お風呂場のドアもガリガリするようになりました。見出し写真は、台所の入り口に座るモモさんです。13歳というお歳で環境の変化に付いて来てくれています。