曇、18度、72%
ここ2年ほど「あれっ?」と思うことが多くなりました。視力が落ちて来たのは60歳を過ぎてから、顕著に歳を感じました。最近は指先の作業が困難になっています。「玉結び」を2度3度と繰り返します。袋物を開けるのに手間取ります。年齢に依る様々な変化は同じ年の人でも一律ではないようです。足に支障が来る方もいるし、もちろん大きな病気も背負い込みやすくなっています。
頭では「老化」と分かっていてもさて現実に支障が出て来ると戸惑います。時間もかかるようになりました。縫い物だと「針の糸通し」「玉結び」に時間がかかります。さてそこから縫い始めるわけですから、道のりが長くなりました。ヨーグルトのアルミ色の中蓋を開けるのに手間取ります。お腹が空いているのにと苛立ちます。母や義母の「67歳」頃を思い出します。非常に元気でした。といっても会うのは年に一度ほど、2日か3日のことです。海外にいたので顔を見てご飯を一緒にするだけの時間でした。一番身近なお手本の二人は元気に振る舞っていたのかもしれません。
まあ、「老化」は個人差があるらしいことはわかります。いけないのは自分の中で「なんで?」とそのことを受け入れられないギャップにあるように感じます。すんなり「老化」と一言で括れば思い煩うこともありません。「67歳」は60代ではありますが、「60歳」ではありません。四捨五入すれば「70歳」です。そこで、最近「自分は70歳だ。」と思うようにしました。これなかなかいいです。「70歳」で思い浮かぶのは小さな髷を結ったお婆さんの姿、母方の祖母の姿です。昔の人は早く歳をとりました。「70歳」だと思うことで祖母と自分を重ねると、生活の滞りをスルリと受け入れることができます。私の前を歩いていた母、義母、祖母らを思いながら同じ道をゆっくり歩みます。
見出し写真は「夏福寿草」です。珍しいのよと種をいただきました。せっかちな私の種まきが早かったようです。夏になる前に咲きました。あと半月もすれば「立夏」です。赤い「夏福寿草」小さな小さな花が笑っているようです。