晴、15度、68%
先日、椅子の話をしました。家の椅子には小さな座布団、「ノッティング」がのっています。写真を見た方から「座布団ですか?」「キャッベですか?」と尋ねられました。キャッベはイランの絨毯、織物です。椅子のサイズに合わせて正方形の敷物を「ノッティング」と言います。残った毛糸をよって紡いだことからこう呼ばれているのだそうです。
我が家のノッティングは「MUNI」という日本のお店のものです。中国の「段通」を復元しています。中国で作られています。「段通」はウールの目の詰まった絨毯です。各国の絨毯はそれぞれ特徴があります。毛足が長いもの、発色のいいもの、模様はお国柄を反映します。
家の椅子は座面が裸木です。そこで一年中ノッティングを置いています。絨毛は夏は暑くなく、冬は暖かです。家の「ノッティング」は柄が4種類、数えたら全部で12枚ありました。中国らしい文様、 このブルーは「MUNI」の代表的な色です。 ブルーだけのもの、 使い始て5年、椅子にも人の体にも馴染んで来ています。 白地のものは花柄、ブルーと白でスッキリとしています。 一つだけ赤い色が入った十字の模様、 この「ノッティング」が私のお気に入りです。
ウールなので夏は暑いのではと心配しましたが、全く暑さはありません。「段通」の流れを組んでいますから、毛足は長くなくとも緻密な織物です。今からの季節、それぞれの椅子には膝掛けが置かれます。古い日本家屋です。寒さをしのぐために工夫が必要です。膝掛けはショールだったり、小ぶりの毛布だったり色も鮮やかなものを使います。部屋の様子も冬仕様に変わります。