チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

義母と時計草

2023年09月10日 | 義母とのこと

晴れ、25度、88%

 「時計草」は六月から十二月まで咲き続けます。八月は暑さが厳しかったので一休みしていましたが、九月に入るとまたフェンスいっぱいに花を咲かせています。「時計草」は一日花です。朝咲いて夕方には萎みそのまま開きません。「一日花」は入院している人に持って行ってはダメだと母に聞かされていました。庭に咲く「時計草」を見ながら、義母はおそらく「時計草」を知らないだろう見せてやりたいと思っていました。

 昨日、急に気持ちが固まりました。「一日花でもいい、義母に時計草を見せよう。」ひと蔓折って施設に向かいました。

 まだ食堂にいた義母を車椅子で部屋に連れていきました。風のある心地よい日です。3階のこの部屋は風が抜けます。窓を開けて、義母をベットに移して、時計草を取り出しました。手渡すと、驚いて花を見つめました。「なんて花?」「時計草よ。」「今日の夕方には萎んで、明日はもう咲かないからね。」と枕元におきました。

 義母は長年花に勤しんできました。流派の花展の時の意気込みを思い出します。花を好きな人です。鉢植えの花を持って来ていたこともありましたが、施設の人に水遣りの手を煩わせるのでやめました。幾度も花の名前を尋ねます。その度に、夕方には枯れるからと念を押しました。

 昨日は花のことだけでなく、家族の込み入った話もします。随分長居しました。枕元の「時計草」の雄蕊を指で触るほど、お気に召したみたいです。 

 もちろん菊の和菓子も持参しました。 

 食べながら、主人とのLINEの電話に応えていました。「今度は赤い色の時計草を持ってくるね。」枯れると気持ちが落ち込むかもしれません。それでも、花は元気を与えてくれました。この冬は以前の様に「シクラメン」の鉢植えを持って行こうと考えています。「時計草」が義母に刺激をくれました。

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重陽の日のお菓子

2023年09月09日 | おやつ

晴れ、24度、83%

 九月九日は最後の5節句、「重陽の日」です。5節句の中では祝い事が少ない日だと思います。季節柄、「菊の節句」とも言われます。

 「重陽の日」のために菊の和菓子をこさえました。練り切りで菊を模ったお菓子です。この日には「着せ綿」というお菓子が有名です。中国の故事に倣い、菊に綿を被せてその露を取る姿を現したものだそうです。菊の形のお菓子の上に白い綿がふんわりかかっています。和菓子は暦に合わせて季節を映します。

 菊の色は紫に染めました。「紫芋の粉」を使いました。花芯の黄色は「かぼちゃの粉」で染めました。「かぼちゃの粉」が生地に合わさると鮮やかさがなく、薄汚れた菊になってしまいました。色を載せる難しさを感じます。

 昨日はお味見。 中はこし餡です。

 朝晩は凌ぎやすくなりました。日中はまだ暑い。ゆっくりと季節が進むのを感じています。今日のおやつはお茶を点てて、お菓子をいただきます。

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秋のご飯茶碗

2023年09月08日 | 身の回りのもの

晴れ、24度、77%

 九月に入った日でした。夏の間使っていたご飯茶碗を手に取ると、気持ちがそぐわないと感じました。「網目」の染め付けのお茶碗です。暑い間は涼しげで細い「網目」が目を楽しませてくれました。そこで食器棚の奥から、秋らしいご飯茶碗を引っ張り出して来ました。

 夏らしい、秋らしいと感じるのは私です。しかもご飯茶碗を数揃えているわけでもありません。 秋は秋なりの華やかさがあると、この歳になって思うことがあります。春とは違う華やかさです。引っ張り出して来たご飯茶碗は、「瓔珞紋」が描かれた赤絵のお茶碗です。「瓔珞紋」はインドの上流階級の人が身につけていた装身具を模った紋様です。首や耳、腕にぶら下がっている装身具、紋様にと思った人の気持ちがわかります。

 私の持つご飯茶碗の中で一番派手なものです。小振りに見えますが反り返りのおかげでご飯がたっぷりと入ります。毎日使います。ご飯が楽しくなります。お膳の上に花が咲いた様です。

 「瓔珞紋」も描く人によって随分違います。この作者、細かくそれでいて大胆に絵を載せています。地の白が目立つ様では寂しい、ここまで描き込まれてこそ見応えがあると言うものです。

 肌寒さが募って来たら、ぽってりとした土物のご飯茶碗を出していきます。それまではこの華やかなご飯茶碗がテーブルにあがります。

 

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義母が話しました、笑いました、お饅頭を半分も食べました。

2023年09月07日 | 義母とのこと

晴れ、25度、75%

 嬉しくて、嬉しくて。

 9月1日に義母のいる老人施設が面会を再開しました。コロナ患者が出ての閉鎖でした。3週間ぶりに義母を訪ねました。義母はすっかり虚になり、LINEの主人のことはきっとわからなかったと思います。目の前にいる私ですら認識していたのかどうか?このままではいけないと思い、訪問する回数を増やそうと思いました。

 昨日は庭の紫葉の「露草」と途中で買い求めた「破れ饅頭」を持参しました。 施設に入るなり、職員の方達から嚥下障害で食事のたびに吸引していると話を聞き、次の食事からお粥に変える旨報告を受けました。吸引は本人も辛いし、職員の方の手を煩わせます。「お願いします。」と義母の部屋に向かいました。

 部屋のドアを開けるとベットに横になっている義母と目が合いました。目が小さくなっていますが、間違いなく私を見ています。「お母さん、来たよ。」微かに頷きます。吸引の後で義歯を外しているので頬が落ち窪んでいますが、はっきりと「真奈さん」と声を発しました。びっくりするやら、嬉しいやら。先日は言葉が一つも出ませんでした。「吸引、大変だったね。」と言いながら「露草」を瓶に挿しました。花を見て「綺麗ね。」と言います。紫の葉が美しくピンクの花はかわいい、近くまで寄せて見せました。

 吸引の後で食べられるかどうか?「おまんじゅう食べる?」と聞くと頷きます。小さく小さくして口に入れてやりました。モグモグとゆっくり舐めるように食べます。「美味しい。」食べながら主人にLINEで電話を入れました。画面の主人を見て、誰か認識しています。主人の受け答えは私の目を見て言葉を確かめます。主人に向かって、「きれい」と言うのですが、主人のことではありません。花がきれいだと言います。電話を切り、まだ食べると言うのでお饅頭を少しずつ口に入れてやりました。「食べることが大事。」と義母が話します。

 いつもは普段着のまま車に飛び乗って訪問するのですが、昨日は普段着のままでは義母に申し訳ないと着替えて出かけました。お饅頭を食べながら、「真奈さん、そのシャツいいものだね。」普段着でないことにまで気付いてくれました。

 お饅頭半分完食、残りは枕元におきました。「今度は何を持ってこようか?」と尋ねると「バナナ。」「バナナ婆さんだね。」と言うと声をあげて笑いました。目が細いのですが笑っている写真です。

 部屋の換気をして、しばらく手をさすり、最後はそっと抱きしめて「また来るからね。」「待ってるよ。」と小さく手を振ってくれました。

 私は嬉しくて、嬉しくて。主人も私も義母の復調することを確信していました。来月はお誕生日です。そうそう、「子供が元気なのが嬉しい。」とも話しました。主人の穏やかな顔が嬉しかったのでしょう。さてまた直ぐ、バナナを持って訪ねます。

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低温調理で作る「ポークのいちじくの葉包み」

2023年09月06日 | 昨日のお昼ご飯

雨、25度、91%

 「低温調理」と言う言葉をここ2年ほどよく耳にするようになりました。高価な調理器具も店頭に並んでいます。低温で加熱することは食べ物自体に無理をさせず、旨みを引き出す調理法だと私は解釈しています。高価な調理器具を使わずに私なりのやり方で,低温調理をやっています。

 肩ロースのポークを庭のいちじくの葉で包んで作る料理は今までは蒸していました。今回は一旦沸騰させた湯に2時間ほど漬けて時折温度を見ながら加熱しました。 豚肉ですから火は完全に通って欲しい、けどもっさりとした肉は嫌です。「いちじくの葉」の香りは爽やかではなく甘味を持った香りです。この香りを豚肉が纏います。

 高温加熱とは違い時間はかかります。「いいかな?」と思う頃合いで肉に竹串を刺しました。滲み出て来た肉汁は透明です。加熱終了、鍋の湯はまだ生暖かい状態でした。 いちじくの葉を開けると、甘い香りが鼻をくすぐります。低音加熱ですから驚くほどに葉の緑が生き生きしています。

  端から切りました。しっかり火が通っています。 中央部はややピンク色、火は通っているもののパサつきがなくしっとりしています。

 付け合わせはこの夏最後の庭のいちじくをバルサミコ酢でマリネしたものです。ポークと一緒に口に入れると甘みと酸味が程よく絡みます。

 熱したフライパンで油多めに焼き上げる、高温オーブンでじっくり煮上げる、それもまたおいしさを引き出す調理法です。低音調理は時間こそかかりますが、二酸化炭素排出量も減り、ある意味時短です。

 今回は一人分ですので、肉の塊は小ぶりです。先月、孫たちに振る舞ったローストビーフは1キロ近い重さでした。実はあのローストビーフも低音調理で作りました。旨みを閉じ込める、柔らかに仕上げる、様々な効果があります。まだまだ、試行錯誤ですが、私なりの「低音調理」です。

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庭に寝っ転がって夜空を見ました。

2023年09月05日 | 日々のこと

晴れ、26度、84%

 昼間はまだ30度を超しています。昨日は風があって暑いながら心地よさを感じました。夜、ゴミを出し家に入る前に、北側の庭に行きました。敷石が広く取ってあり、大きな木がないので夜空を遮るものがありません。木の多い我が家の庭の中で唯一のぽっかりした空間です。

 敷石の上に仰向けに寝っ転がりました。昼間の暑さは石にまだ残っています。背中にその暖かさを感じながら、ユーカリの葉が風にそよぐのを耳が感じます。

 地面に寝っ転がるのは久しぶり、しかも、もう真っ暗です。フェンスの向こうの道の通行人の話し声、国道の車の音も聞こえます。でもこの空間は私だけ。

 小さいなぁ、自分って。大きいなぁ、宇宙は。空を見上げると自分が蟻より小さく思います。地球の上に、土の上に寝っ転がっていると、宇宙の小さな一員だと体全部で確信できます。両足で立つのとでは大違いです。

 このまま、ここで寝たいと思います。朝、目が覚めたら、別の動物に生まれ変わっているかもしれません。

 そうだ!テントを買おう!寝袋を買おう!

 家に入ると思ったより長く庭にいたと知りました。幸せなひと時でした。

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一味「将門」のラタトゥイ

2023年09月04日 | 庭仕事

晴れ、27度、80%

 息子の友人が栽培、製造、販売する一味「将門」を使って早速「ラタトゥイユ」を作りました。日本の「一味」は使わなくなりましたが、「カイエヌンペッパー」「パプリカパウダー」は常備しています。よく考えると辛さの差こそあるけれど、みな赤唐辛子の粉です。

 早速冷蔵庫にある野菜だけで「ラタトゥイユ」を作りました。いつもシンプルに塩、胡椒のみの味付けです。昨日はお塩と「一味将門」で味をつけました。鍋に一振り、唐辛子の香りが立ち上ります。食欲をそそります。口に含むとオリーブオイルをたっぷりと吸った茄子が、唐辛子の辛さで一際うまく感じます。玉ねぎもトマトもニンニクもそれぞれの持ち味が一振りの「一味将門」ではっきりと形作られます。「ラタトゥイユ」に「一味将門」は正解のチョイスでした。乾燥させた月桂樹がなかったので庭のフレッシュを使いました。緑鮮やかです。辛さはあまり感じなかったのに、食べ終えてしばらくすると襟足がじんわりと汗ばんでいます。唐辛子効果です。

 「卵粥」にも一振り、 私の「卵粥」は卵が生っぽく卵臭いのですが、そこを「一味将門」がいい香りに仕上げてくれました。色合いもいいなぁ。

 胡椒の代わり、香り付けに久々に我が家で日の目を見た「一味」です。「将門」は朱色より赤に近いと感じます。香りに奥行きがあります。息子の友人が「一味」にこだわる訳が分かったような気がします。

 子供の頃、福岡のおうどん屋さんでは割り箸の間に小さな紙の袋がついていて、中は「一味」でした。父が「一味」が好きで必ず使います。そして食べ終えると、真冬でも汗をかいていました。「一味」は父の思い出です。

 「将門」これから出番が増えます。私のスパイスの引き出しに居場所を作りました。 さて、どれが「将門」かお分かりでしょうか。

 しばらく「将門」を使って料理を作ることになりそうです。一番美味しいのはシンプルなプレーンオムレツに混ぜ込んでバターで焼いたものではないかな?バターとの相性もいいはずです。ひと瓶の「一味」が世界を広げてくれます。

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クラフト一味「将門」

2023年09月03日 | 美味しいもの

晴れ、26度、90%

 息子の友人が自分で作って売っている「一味」の店を福岡のデパートの催し物に出店するので、行ってやって欲しいと連絡を受けました。10代からの友人だということです。土曜日曜の二日間しか店には出ないとのこと、このデパート、土日は駐車場に入るのも待ちます。咋朝、開店時を目指して行きました。行きながら確か今週の催しは「イタリア展」だったけどなあと首を傾げながら向かいました。10時前なのに既に車が並んでいました。

 他に用事はありません。催し会場に直行。やはりイタリア展です。「??」会場を一回り、「一味屋さんはどこですか?」と聞くのも憚られるほどイタリア熱です。インスタグラムでどんな「一味」かを下調べしておきました。その中で地元の「ジェラート」ととコラボしているのが頭に浮かびました。そこで「ジェラート」屋さんを探しました。ありました!ありました!ジェラートを受け取るレジの横に一味が置かれています。

 私が行くと息子が知らせてあったので、初対面ですがすぐに打ち解けてお話しさせてもらいました。

 千葉の佐倉市で「唐辛子」を有機栽培し、乾燥にもこだわりを持って作っている「クラフト一味将門」です。この地は平将門とゆかりのある地だそうです。土のpHにもこだわり、畑を荒らすイノシシ対策に狩猟の資格まで取って栽培されています。唐辛子の乾燥というと韓国や中国四川の庭先の筵に広げた真っ赤な唐辛子を思い浮かべます。「将門」は機械での乾燥です。水分の跳び具合は数字化されるから、一番美味しい時を掴めるようです。

 お店先でしばらくお話しさせていただきました。息子と家用に瓶入りを友人たちにも試していただこうと小袋を買いました。 早速封を切りました。「唐辛子」の甘い香りです。甘いというと可笑しく感じるかもしれませんが、まろやかな含みのある香りがします。ちょっと舐めました。辛さは後からやって来ます。この「一味」で初めに作る料理は決まっています。「ラタトゥイユ」です。

 息子の友人、土と真摯に向き合う人柄が滲み出ていらっしゃいました。まだまだ試行錯誤なさると思います。いいものを作って欲しいと願います。東京タワーの2階のお土産売り場でも買い求めることができるそうです。クラフト一味「将門」、どうぞよろしく。

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三週間ぶりの義母との面会

2023年09月02日 | 義母とのこと

曇り、25度、87%

 義母が入所する施設でコロナ患者が出たのはお盆でした。お盆に入る前に孫たちに合わせることができてよかったと思いました。コロナ患者が出ると、入所者は部屋から出ることができません。食事も自室で取ります。面会禁止の三週間の間、幾度か果物を差し入れましたが、広い食堂に人影はありませんでした。

 昨日が面会解禁日でした。桃と庭の花を持って心弾ませて施設に向かいました。食堂の義母の席に後ろ姿が見えていました。「なんだかいつもと違うなぁ?」と義母の顔を覗き込みました。いつもならパッと表情が戻るのに、虚な目をしています。私の胸に不安がよぎりました。義母の車椅子を押して部屋へと向かいました。エレベーターの中で「誰かわかる?」と尋ねたのですが返事がありません。部屋には先日送り届けた、オムツやパッドの箱が積まれています。段ボール箱の山積みは味気ない思いがします。まずは庭のルドベキアを花瓶に刺しました。桃を見せて「食べる?」と聞くとかすかに頷きます。小さく切って、私が義母の口に運びました。自室に連れて行くのは、果物を食べさせたり、主人とLINEで話すためです。LINEの画面に出て来た主人を見ても義母の表情は変わりません。ただ目に映っているだけ、主人が話しかけても返事もしません。以前なら私に何を言っているかという眼差しを向けたのですが、スマホの画面から目を逸らします。

 電話を切って、私一人でいろんなことを喋っていました。その時、「花。」と目がルドベキアに向いていました。庭に咲いている様子を話しました。桃は4分の1ほど食べました。「美味しい?」と聞いても返事はありませんでした。昨日は義母のお風呂の日です。わかっていたのですが、面会初日に会いたいとわがままを施設に言いました。お風呂のためにまた階下に連れていきました。「またすぐ来るからね。」

 保健師さんが私を見ると、嚥下障害が出て、幾度か吸引をしていると話します。食事をドロドロの状態にするかもしれないとの話でした。吸引が辛いだろうからお任せしますと、施設を後にしました。

 車に乗った途端、たった三週間でこんなにも変わるものかと気持ちが沈み込みました。私たちにとってはたった三週間ですが、刺激のない単調な生活の三週間は年老いた者たちにとっては長いのだと思います。言葉、表情、を戻すために足繁く義母を見舞うつもりです。

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九月長月

2023年09月01日 | 日々のこと

雨、27度、82%

 暑い暑いと言っているうちに暦は九月になりました。昼間の気温は秋とは思えませんが、日差しや風空の色が秋になりました。秋の地虫たちは綺麗な鳴き声を聴かせてくれています。でも最高気温は向こう二週間30度を大幅に上回る予想です。さすがに身体に疲れが出ます。

 気合いを入れようと、今のテーブルクロスは一番インパクトの強いブルーを選びました。真夏の海を思わせる青です。部屋を満たす日の光が柔らかく感じます。このひと月が過ぎれば、きっと秋になる、それまで「青」い色にパワーをもらいます。

 

 床の間はグッと落ち着きを持って「十一面観音像」のお軸です。 細長い水墨画の十一面観音、手のあり方、眼差しが見る者の心に届きます。七、八月は通して小村雪岱の「磯辺」という版画を飾っていました。雪岱の描く女性は小柄で細く、肉の感触がありません。「磯辺」で貝を拾う姿を飽きることなく眺めました。

 「モモカレンダー」はみなさんお馴染みのこの写真、 11歳のモモです。香港の家のテーブルの上、私が抹茶のシフォンケーキを焼くのでシフターをかけていると自分で登っていました。「シフォンケーキ」は自分のもの、そう思っていたに違いありません。実は同じ時に動画を撮りました。シフターのザルを前足で揺らしています。左右の前足で器用に意思表示をしたモモです。

 今月は大きな予定はありません。「山下清」の展覧会に行きたいけれど十日には終わります。いつものようにお家で普通の生活を送るつもりです。コロナが増えていると聞きます。夏の疲れが出るのもこの時期です。無理をなさらず、これからの季節の美味しいものにでも思いを馳せましょう。

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