マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

六地蔵

2019-07-07 | Weblog
京都では、
京に出入りするかつての街道の、なかでも、
重要な6か所にお地蔵さんがあり、
「六地蔵」と呼ばれています。
いずれも地蔵堂の中、立派なお地蔵さんです。

でも、ここ伊勢地方では「六地蔵」は、
2メートルくらいの石灯籠のような塔の六面に、
お地蔵さんが彫ってあるものを六地蔵と呼びます。
一つ一つはとても小さなお地蔵さんです。
石の塔の角は風化し、お地蔵さんの顔の目も口もわかりません。

このお地蔵さんはその地域の人々守るというだけでなく、
街道を行く人々を見守るという意味合いが強かったのかなと思います。

「湯田(伊勢)の六地蔵」と呼ばれるこの六地蔵は何と道の真ん中に立っています。
元禄13年の銘が入っています。

元禄時代(1688年~1704年)と言えば、
松尾芭蕉、井原西鶴、近松門左衛門、尾形光琳らが活躍し、
きらびやかな文化が花開いた時代です。
でも、元禄時代はたった、16年!と思いましたが、
江戸時代の元号は平均して7年ごとに変わっていて、
2年とか4年とかで変わったのも多く、元禄はもっとも長い方だったらしいです。
そして「元禄」は大地震によって「宝永」に変わり、
さらに富士山の大噴火によって「正徳」に変えられています。
この間、「御蔭参り」の大流行が2度あったそうです。
エネルギッシュな元禄文化の様々な側面が見えてきます。
興味深い時代です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
仏教の六道の教えでは、死後、地獄道(じごくどう)、
餓鬼道(がきどう)、畜生道(ちくしょうどう)、修羅道(しゅらどう)、
人間道(にんげんどう)、天道(てんどう、天上道、天界道とも)
の6つのいずれかに転生することになっていて、
これら六道で生死を繰り返すことを六道輪廻と言うそうです。
その6つの世界のどこにでも救いの手を差し伸べるのが地蔵菩薩で、
平安期以降、民間信仰を集めました。


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ヒメヒオウギスイセン・姫檜扇水仙

2019-07-05 | 自然
漢字で書くとなんかすごい、
ヨーロッパで園芸植物として栽培されていたものが、
明治頃日本に入ってきて、各地で野生化しているのであまり好かれていないらしい。
でも、
道路脇の山の斜面の
藪の中に、この花の鮮やかな朱色は、
夏らしくてきれいだ。
家の裏の山裾にもちらほら咲いている。

調べていたら、
檜扇水仙(「姫」がつかない)
の花後のつややかな黒い実が「野干玉・烏玉・烏珠・ぬばたま」で、
「黒・夜・髪・夢」などにかかる枕詞(まくらことば)の「ぬばたまの・・・」
は檜扇水仙の実のこと・・・だそうだ。
知らなかったなー。
姫檜扇水仙の花後の実は檜扇水仙の実と違うのだろうか?
調べてみたら、姫檜扇水仙には、
檜扇水仙のような真っ黒の実はつかないようだ。
ちょっと残念。
どこかに檜扇水仙咲いてないかなー
(ところで、檜扇水仙は水仙の仲間ではないそうだ。
この名前を付けた人が勘違いしたのか、
水仙が好きだったのか、不明・・・)

『ぬばたまの、夜さり来れば、巻向(まきむく)の、川音(かはと)高しも、あらしかも疾(と)き』
『ぬばたまの 夜渡る月を おもしろみ 吾が居る袖に 露ぞ置きにける 』
(万葉集)
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蛾の「だまし絵」

2019-07-02 | 自然
緑の中にちょっと目立つ蛾がいました。

翅の端が、
くるりと折れまがっているかのように見える模様の精密さには、
あっけにとられます。
トリックアートです。
この蛾にとってなにか意味があるのでしょうか?
こんな小さな三角形の中に、
一体誰がこんな模様を思いつくことができるでしょう?
ほんとにおもしろい!

調べてみたところ、この蛾は「ナガグロクチバ」朽葉の仲間
南方系の蛾だそうです。
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