夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『アンダーカバー・ブラザー』

2004年07月11日 | 映画(あ行)
『アンダーカバー・ブラザー』(原題:Undercover Brother)
監督:マルコム・D・リー
出演:エディ・グリフィン,デニース・リチャーズ,クリス・カッタン他

笑い飛ばして暑さを忘れたいときはこんなアホな映画を。
昨年公開の超B級作品ですが、
『映画秘宝』では昨年度のトップ10にランクされていたほど。

アフロヘアにロンドンブーツの潜入スパイ、アンダーカバー・ブラザー。
ド派手なキャデラックに乗り回し、
すごいスピンを見せて街ゆく女の子の注目を浴びる。

ところ変わって、正義のために闘う黒人地下組織「ブラザーフッド」。
黒人初の大統領誕生かと期待されるバウトゥエル大将が
大統領選出馬への表明をおこなうはずの日、
ブラザーフッドの面々はテレビ中継に見入る。
しかし、バウトゥエルはその席で、
「大統領選に出るのはやめる。フライドチキンの店を出すことにした」と宣言する。
唖然とするブラザーフッドの人びと。

やがて、彼らは、これが白人至上主義の秘密結社である「ザ・マン」の陰謀であると気づく。
バウトゥエルは何らかの手段によって洗脳されているにちがいない。
ザ・マンがソウルの帝王ジェームズ・ブラウンにまで
手を伸ばそうとしていることを知ったブラザーフッドは、
その目論見を阻むため、アンダーカバー・ブラザーをスカウトする。
正義は社会を救えるのか。

まぁ、アホらしいのなんのって。好きだなぁ、こういうの。
アンダーカバー・ブラザーがザ・マンに潜入するためには、
まず白人社会に溶け込まなければならない。
サンドイッチにマヨネーズを塗るのは白人だそうで、
黒人にとってはマヨネーズは許しがたい食べ物らしい。
どうしてもマヨネーズを食べなきゃならない事態に陥ったときのため、
腕時計のボタンを押すと激辛ソースが飛び出る仕組み。
白人に隠れてこのボタンを押せば、
マヨネーズ入りサンドイッチもなんとか食べられる代物に。

フライドチキンについては
「白人には絶対あの味は出せない」という台詞も
「へぇ、そうなのか~!」と目からウロコ。

007並の小道具がほかにもいっぱい。
敵に追いつめられたときは
ブーツのヒールがめちゃめちゃ伸びて
ビヨ~ンと飛び上がれるのです。抱腹絶倒。

『ゲロッパ!』(2003)とかぶる選曲も多く、
また、ジェームズ・ブラウン本人もちらりと出演。
『ゲロッパ!』と併せてどうぞ。

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