夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『女が眠る時』

2016年03月10日 | 映画(あ行)
『女が眠る時』
監督:ウェイン・ワン
出演:ビートたけし,西島秀俊,忽那汐里,小山田サユリ,
   リリー・フランキー,新井浩文,渡辺真起子他

前述の『黒崎くんの言いなりになんてならない』の上映終了時刻と
本作の上映開始時刻が10分かぶっていましたが、
本編スタート前にはすべり込み。もちろん出入り口近くの端っこの席。

処女小説は大きな賞を受賞、ヒットを飛ばしたものの、
以降はスランプ状態が続いている作家・清水健二(西島秀俊)。
妻の綾(小山田サユリ)とともにリゾートホテルに1週間滞在することに。

滞在初日、綾が目配せする先を見てみると、初老の男と若い娘のカップルが。
どう見ても親子には見えず、健二はふたりから目が離せなくなる。

健二は夜のプールサイドにいた初老の男に近づき、声をかける。
その男は佐原(ビートたけし)、若い娘は美樹(忽那汐里)といい、
佐原は10年間毎日彼女を撮りつづけているらしい。
無垢な表情で眠る美樹の映像を見せられた健二は、
おののくとともにさらなる好奇心を募らせる。

編集者である綾は、昼間は仕事のためにホテルから出て行く。
綾が不在の間、健二は佐原と美樹のあとをつけたり部屋を覗いたり。
その行動は次第にエスカレートしていくのだが……。

映像は美しいのですが、何がなんだかさっぱり。
小説の題材を探す健二の妄想かと思われるシーンも盛り込まれ、
どこからどこまでが実際の出来事なのか判断しづらくなってゆきます。

狂気の世界に紛れ込んだことは確かで、
作家が狂っていくさまを描いた作品といえば、
同じく西島秀俊主演の『真木栗ノ穴』(2007)。
けれどそこまで狂ってはいないから、私には半端な印象。

ビートたけしもこの役に合っているとは思えません。
失礼ながらもう少し美しい人がよかったかも。
だって、忽那汐里の寝姿を見て鼻息荒くしているジジイにしか見えないんだもの。

イマイチな予感しつつ、時間が合うのがこれだったので観に行ったら、
やっぱりイマイチでした。
雰囲気は面白いけれど、雰囲気倒れというのかしらん。
西島秀俊ファンならば、彼の濡れ場は観られます、というぐらい。

しかし観てからまだ1週間経っていないのに、
TOHOシネマズ西宮の明日以降の上映予定ではすでに1日1回のみの上映に。過酷です。

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