夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ボクの妻と結婚してください。』

2016年11月12日 | 映画(は行)
『ボクの妻と結婚してください。』
監督:三宅喜重
出演:織田裕二,吉田羊,原田泰造,込江海翔,森カンナ,
   眞島秀和,佐藤ありさ,小堺一機,大杉漣,高島礼子他

ふたたびダンナ国内出張。
先々週と同じパターンで、終業後に映画三昧のチャンス到来。

ところで、先週の土日は2日連続結婚式
1年になんぼほど結婚式あるねんと思っていたときでも2日連続はなかったのに、
結婚しそうな友人はもうおらず、いてもバツイチみたいな年齢になって、
まさかの人生初、連チャンでお呼ばれ。
土曜日はかれこれ10年以上のおつきあいになるレストランのスタッフ、
日曜日は生まれたときから知っている、友人の息子。
どちらも式と披露宴にお招きいただき、ものすごく楽しかった。
先日、『何者』を観たときはイマドキの就活事情に驚き、
この週は結婚式に出席してイマドキの披露宴に感心しました。

同じテーブルだったこれまた旧知のお店のオーナーがおっしゃっていましたが、
結婚式会場のツライところは、リピーターがいないというところ。
そして未婚の出席者がいくら良かったと思ってくれても、
新郎新婦の友人であるかぎり、出席者自身が同じ式場を使うことはまずないということ。
そりゃそうですね、リピーターになって何度も挙式する人なんていないし、
自分が挙式する段になっても、友人と同じ会場は普通は避けるでしょうから。

というのは余談。そんなわけでとても楽しかったけれど、さすがに2日間、
いつもより多少は気張った服を着て、食べて飲み倒したらそりゃ疲れる。
風邪も引きかけているようなのに、映画三昧して大丈夫なのか。
それでも機会を逃すのは惜しくて、月曜日はTOHOシネマズ伊丹へ。
風邪薬を購入してそれを飲んでから映画を2本鑑賞しました。

原作は放送作家・樋口卓治の同名ベストセラー小説。
2014年に舞台化、2015年にはTVドラマ化されました。
それらで夫婦を演じたのは『金メダル男』と同じ、内村光良木村多江だったのですね。
舞台もTVドラマ版も観ていないのでなんとも言えませんが、この映画版はビミョー。
監督を知って納得、『レインツリーの国』(2015)の三宅喜重なんだもん。

バラエティ番組の放送作家として活躍する三村修治(織田裕二)は、
膵臓癌で余命半年、もって1年と宣告される。
妻の彩子(吉田羊)と陽一郎(込江海翔)に打ち明けられず、途方に暮れていたが、
ふと人生最後の「企画」を思いつく。それは妻の結婚相手をみつけること。

知人である結婚相談所所長の知多かおり(高島礼子)の協力を得て、
彩子にふさわしい相手を探しはじめた修治は、伊東正蔵(原田泰造)と出会う。
インテリア会社を経営する正蔵は、履歴書を見れば最高。
実際に会ってみると、その人柄も素晴らしく、これ以上の相手はいない。
どう彩子に話を切り出すか悩んだ挙げ句、心を偽って離婚話を持ちかけるのだが……。

なにしろ“踊る大捜査線”シリーズが大好きだった私ですから、
織田裕二は決して嫌いではありません。
けど、この人はTVドラマ向きだなぁと今さらながら思います。
ま、たぶん、織田裕二のせいではなく、この監督のせいなのでしょう。
典型的なお涙頂戴に走りすぎていて、あざとすぎる。

と言いつつも、『レインツリーの国』にはドン引きして一滴の涙も出なかった私、
これはそこそこ泣きました。結局泣いとるんかい(笑)。
吉田羊演じる彩子みたいな女性、こんな奥さんがいたら素晴らしい。
夫と一緒に夢を見て、夫が大切にしている人は妻にとっても大切な人。
だからその人のために何千万という借金を背負わされても、笑って受け入れられる。
いやいや、なかなかできないでしょ、こんなこと。
いい子ちゃんすぎるところもあざとさを感じるわけですが、
『レインツリーの国』の主演コンビよりは年齢的にも共感できました。

ユーモアと素直さを大切に。

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