『フォードvsフェラーリ』(原題:Ford v Ferrari)
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:マット・デイモン,クリスチャン・ベイル,ジョン・バーンサル,カトリーナ・バルフ,
トレイシー・レッツ,ジョシュ・ルーカス,ノア・ジュープ,レモ・ジローネ,レイ・マッキノン他
TOHOシネマズ伊丹にて、前述の『カイジ ファイナルゲーム』とハシゴ。
終業後にすでに2時間観てヨレヨレ。
あと2時間がんばろうと思ってなんとなく上映時間を確かめたら、
えっ、153分もあるやん。
大丈夫かな、また寝てまうんちゃうかと心配しましたが、
面白くてお目目パッチリでした。
監督は『3時10分、決断のとき』(2007)がとても面白かったのジェームズ・マンゴールド。
マット・デイモンとクリスチャン・ベイルって初共演ですよね。嬉しい。
1950年代後半、大活躍中だったカーレーサー、キャロル・シェルビー。
アメリカ・テキサス州の出身で、F1に参戦。
1959年にはアストンマーチンでル・マン24時間レースに参戦、
アメリカ人として初めて同レースで優勝を果たすが、心臓病のせいで無念の引退。
その後は自動車メーカー“シェルビー・アメリカン”を立ち上げ、
気鋭のカーデザイナーとして相変わらずの人気者。
その頃、アメリカ最大の自動車メーカー、フォード・モーター社では、
イタリアのフェラーリ社を買収することを目論んで交渉を進めていたが、
契約成立を目前にして創業者のエンツォ・フェラーリが態度を急変。
交渉は決裂し、フェラーリ社はフィアット社と合併してしまう。
フォード社の会長ヘンリー・フォード2世は、フェラーリにバカにされたと激怒。
打倒フェラーリを誓い、レースに参戦することを決める。
フェラーリに勝つためにはどうすればいいのか。
シェルビーのもとに「フェラーリに勝てる車を作ってほしい」との依頼が舞い込む。
何百年経っても勝てるとは思えない相手に、90日間で勝てるようにしろと。
シェルビーはイギリス人ドライバーのケン・マイルズを口説くと、
レーシングカー“フォードGT40”の改良を進めて行くのだが……。
シェルビー役にマット・デイモン、マイルズ役にクリスチャン・ベイル。
シェルビーは人当たりもよく、万人受けする人物。
マイルズは腕は一流だけど面倒このうえない人物。
でも、シェルビーはマイルズに絶対の信頼を置いているし、
マイルズの良さもよくわかっています。
ふたりとそのチームメイトでレーシングカーをつくりあげていく様がよかった。
いいチームなのに、オイシイとこ取りばかりを考える副社長レオ・ビーブ。
会社組織というのはこういう奴がいっぱいいると思うと暗澹たる気持ちに。
会長はまぁさもありなんのジジイ、いいとこもあるのですけれど。
社長で後のクライスラー会長も務めたリー・アイアコッカの人物像も面白い。
マイルズの息子ピーターのことを思うと切ない。
レーサーは夢を与え、現実も見せる。