『テッド・バンディ』(原題:Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile)
監督:ジョー・バーリンジャー
出演:ザック・エフロン,リリー・コリンズ,カヤ・スコデラーリオ,ジェフリー・ドノヴァン,
アンジェラ・サラフィアン,ハーレイ・ジョエル・オスメント,ジョン・マルコヴィッチ他
“午前十時の映画祭”で『サウンド・オブ・ミュージック』を観た後に、
同じくTOHOシネマズ西宮にて。
1970年代にアメリカの7つの州に渡って30人以上の女性を殺害したとされるテッド・バンディ。
ちょっとウィキペディアを覗いてみましたが、凄いボリュームです。
途中で読むのを断念してしまったぐらい(笑)。
男前ゆえに声をかけられた女性が皆だまされたという話だけれど、この顔、男前か?
そりゃもう彼役のザック・エフロンのほうがずーっと男前。
監督のジョー・バーリンジャーはテッドのドキュメンタリーも手がけた人とのこと。
原題の“Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile”は直訳すると「極めて邪悪、衝撃的に凶悪で卑劣」。
テッドに死刑判決を言い渡すさいに裁判長が口にした言葉だそうです。
1969年のワシントン州シアトル。
シングルマザーのリズは、バーで声をかけてきたテッドと恋に落ちる。
リズのひとり娘モリーもすっかりテッドに懐き、訪れる幸せな日々。
ところが1974年、若い女性の行方不明事件が多発、
その犯人としてテッドが逮捕されてしまう。
テッドの必死の訴えに、リズは無実を信じようとするものの、
彼の犯行と考えざるを得ない状況証拠が次々と明らかになり……。
殺戮にまつわるえげつないシーンもあるのかと思ったらほぼ無し。
テッドとリズの穏やかな日常とそれが一転してからの獄中の日々、
そして華々しいとも言える裁判の様子が繰り広げられます。
リズ役にはリリー・コリンズ。
まったく、彼女の父親があのハゲ親父のフィル・コリンズだとはいまだに信じがたい。
どうしたらあのオッサンからこんな可愛い娘が生まれるのか。(^^;
そして何度見ても驚いてしまうのが、ハーレイ・ジョエル・オスメント。
覚えてはります?『シックス・センス』(1999)のあの少年を。
確かに目と口は少年のときのままで、顔の面積を広げたら今の顔なんですけど。
あんなに太って腹の出たオッサンになるとは、誰が想像できるのか。
普段は美人のヒロイン役が多いカヤ・スコデラーリオが
実在のテッドの相手に容貌をかなり近づけていて、
エンドロールを見たときには登場人物の中でいちばん似ていると思いました。
裁判長役にはジョン・マルコヴィッチ。
彼とテッドの法廷でのやりとりが面白く、ここは見どころ。
最後の最後まで本当に彼が犯人なのか考えさせられますが、犯人なんですねぇ。
しかし、こんな変態殺人鬼にいとも簡単に殺される女性がいる一方、
一緒に暮らしていても殺されない女性もいる。
この境界っていったいどこにあるのでしょう。