夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ドライビング Miss デイジー』

2022年09月24日 | 映画(た行)
『ドライビングMissデイジー』(原題:Driving Miss Daisy)
監督:ブルース・ベレスフォード
出演:ジェシカ・タンディ,モーガン・フリーマン,ダン・エイクロイド,パティ・ルポーン,
   エスター・ローレ,ジョー・アン・ハヴリラ,ウィリアム・ホール・Jr.他
 
先週の連休中日、ランチを挟んで4本ハシゴすることにして、まずは“午前十時の映画祭12”。
阪急西宮ガーデンズに朝イチに入庫して、TOHOシネマズ西宮へ。
“午前十時の映画祭”って鑑賞料金1,000円だった時期があったかと思うのですが、
今は1,500円するのですね。仕方ないか。
 
1989年の作品で、たぶんDVDでは観たことがあるはずです。
モーガン・フリーマンダン・エイクロイドもあまり知らなかった頃に。
私の中ではモーガン・フリーマンといえばなんといっても『ショーシャンクの空に』(1994)ですから。
ダン・エイクロイドといえば『ブルース・ブラザーズ』(1980)ですが、
1989年にはまだ『ブルース・ブラザーズ』を観ていなかったんじゃあないかなぁ。
 
舞台は1948年の夏、ジョージア州アトランタ
未亡人のデイジーは長く勤めた教職を退き、メイドを雇って一人暮らし。
まだまだ若いと自分では思っていたが、車の運転を誤って廃車にしてしまう。
亡き夫の会社を継いだ息子ブーリーは、もう母親に運転はさせられぬと、
社員の紹介で初老のホークを運転手として雇うのだが……。
 
内容は皆無と言っていいぐらい覚えていませんでした。
でも、いい話だろうと思っていたのです。当時はそう思ったかもしれません。
そうしたら、最初のシーンで胸糞が悪くなる。
 
ジェシカ・タンディ演じるデイジーにイライラが募ることこのうえなし。
自分では人種差別主義者ではない思っているようだけど、黒人への偏見があることは明らか。
メイドも黒人、運転手も黒人、この時代はこんなだったのですね。

それよりもなんともタイムリーで腹立たしかったのは、
自分がハンドル操作を誤って車をぶっ壊したくせして「私は悪くない。車が悪い」。
アクセルとブレーキ踏み間違えておいてよく言うよ。
 
ダン・エイクロイド演じるブーリーはこの親に育てていられながらマトモ。
同族企業に生まれながら、親の威を借りることもない。
誠実な商売で会社を続けて行こうとしています。
そして母親に手を焼きながらも見放したり責めたりせず、最善の方法を探っている。
 
デイジーに酷いことを言われても笑い飛ばすホーク。
でも時折耐え難くなってボソッとつぶやきます。
「白人はこれだから」とか「鍵持ってたのはアナタでしょ」とか。もっと言い返せ〜。
 
本作は第62回アカデミー賞で作品賞と主演女優賞を受賞しています。
モーガン・フリーマンは主演男優賞にノミネートされたものの受賞は逃す。
 絶賛された作品ですが、今観るといかにも「白人の贖罪を示すために存在している作品」ではないですか。

ところで、本作の音楽はハンス・ジマーが担当しています。
『トップガン』×『トップガン マーヴェリック』も担当したジマーだと思うと、へ~っ。

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