夜な夜なシネマ

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『グッバイ・クルエル・ワールド』

2022年09月17日 | 映画(か行)
『グッバイ・クルエル・ワールド』
監督:大森立嗣
出演:西島秀俊,斎藤工,宮沢氷魚,玉城ティナ,宮川大輔,大森南朋,奥野瑛太,片岡礼子,
   螢雪次朗,モロ師岡,前田旺志郎,若林時英,青木柚,奥田瑛二,鶴見辰吾,三浦友和他
 
3カ月ぶりのTOHOシネマズ伊丹。
仕事が終わるのが17:15なので、伊丹で17:50から上映する映画に間に合わせるのは無理なんですが、
TOHOシネマズは予告編の時間がどこよりも長いから、18:00までに着けば余裕で本編に間に合う。
お手洗いに寄って入場したら、ピッタシ本編が始まりました。
 
大森兄弟、いや、大森親子って凄いと思いませんか。
父=麿赤兒、長男=大森立嗣、次男=大森南朋
大森立嗣監督の作品には“まほろ駅前”シリーズのような比較的穏やかなものもありますが、
こんなふうに痛々しい作品のほうがちょっと多い。
本作も心身ともに元気じゃなきゃ観られない気がします。
 
今から何かとんでもなく悪いことをやらかそうとしている面々が乗る車の中から始まります。
 
彼らは、互いの素性を知らない一夜限りの強盗団。5人それぞれにワケあり。
ヤクザの安西(西島秀俊)、裏稼業を専門にする萩原(斎藤工)、最年長でボスの浜田(三浦友和)。
萩原に借金があるせいで運転手を務めるはめになった武藤(宮川大輔)と、
彼の恋人でこの強盗話を持ち込んだデリヘル嬢の美流(みる)(玉城ティナ)。
 
寂れたラブホテルでおこなわれている資金洗浄の場に乗り込み、現金を全部頂戴する目論見。
ラブホの従業員である矢野(宮沢氷魚)が開錠した隙を突いて侵入した強盗団は、
まんまとその場にあった8千万円前後の金を手に逃走する。
 
金を盗られて面子も丸つぶれにされた杉山組は激怒。
トップの杉山(奥田瑛二)の命令のもと、幹部のオガタ(鶴見辰吾)は犯人を突き止めようと、
悪徳刑事の蜂谷(大森南朋)を呼びつけて調べさせるのだが……。
 
宮沢氷魚と玉城ティナには少々違和感をおぼえますが、
全体的には思いっきりハードボイルドでまぁまぁ面白かった。
最後に生き残るのはいったい誰だろうと注目。
 
ヤクザって、8千万円ぐらいじゃ額的に中途半端なんですね。
2億円ぐらい持って行かれたことにしないと恥ずかしい。
蜂谷のアドバイスで2億円ということにすると、クズ同士が争い始めるというのが可笑しい。
 
安西と以前一緒の組にいたろくでなしの役に奥野瑛太
この人はいつ見てもいかつすぎる。
ヤクザを演じるために生まれてきたような風貌というと失礼でしょうか。(^^;
 
ヤクザが足を洗っても世間に受け入れてもらえない話は映画でもよくありますね。
真面目に働こうとしても、元ヤクザだと聞きつけた人から責め立てられる。
片岡礼子演じる安西の妻の言葉が切実。
 
海の見えるラストシーンがとても好きでした。
だからってハッピーエンドにはなりませんよ、この監督の作品は。

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