『トラップ』(原題:Trap)
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ジョシュ・ハートネット,アリエル・ドノヒュー,サレカ・ナイト・シャマラン,ヘイリー・ミルズ,
アリソン・ピル,ジョナサン・ラングドン,マーク・バコルコル,マーニー・マクフェイル,キッド・カディ他
イオンシネマ茨木にて。
M・ナイト・シャマラン監督の新作のわりに宣伝が少なくないですか。
客を動員する気がないのかしらと思ったけれど、本国アメリカでの公開時はそれなりに集客した様子で、
『デッドプール&ウルヴァリン』、『ツイスターズ』に次いで3位だったそうです。
消防士の職に就くクーパーは、学校で同級生からいじめを受けている長女ライリーを連れて、
彼女の憧れである世界的ポップスター、レディ・レイブンのコンサートへ。
まさかのプラチナチケットをゲットしてくれた父親にライリーは感謝の気持ちでいっぱい。
アリーナ席に着いて興奮しまくりのライリーだが、クーパーは会場の異変が気になる。
グッズ売り場の販売スタッフ、ジェイミーと親しくなり、それとなく何があったのかを聞き出すと、
何年も前から世間を震撼させている連続殺人鬼“ブッチャー”が会場に来ているらしく、
実はクーパーこそがそのブッチャー。
真っ当な人間で良き父親にしか見えない彼は、今この瞬間も隠れ家に監禁中の男性を遠隔操作で殺そうとしている。
ジェイミーによれば、一般客が勝手に出られないようにすべての出入り口が封鎖されている。
なんとか脱出しようとクーパーは画策するのだが……。
ジョシュ・ハートネットがこんなイカれた役ですか。
タイトルの“トラップ”って、クーパーが罠にはまって殺人犯の濡れ衣を着せられるのだろうと思っていたら、
めちゃくちゃアタマのおかしい快楽犯ではないですか。
レディ・レイブンを演じるのはシャマラン監督の娘サレカ・ナイト・シャマラン。
父親と同じく映画監督となる道を選んだイシャナ・ナイト・シャマランとは姉妹ですね。
イシャナの姉サレカは女優でありシンガーソングライターでもある。
劇中の歌の大半は彼女自身が作り、彼女が歌っています。上手い。カリスマ性もありそう。
“トラップ”の意味するところがわかるのは終盤になってから。
なぜ彼がコンサート会場に行くことがバレてしまったのか。そこにトラップを仕掛けた人がいるのです。
ハッピーエンドではないし、かなり嫌な終わり方だけど、
エンドロール途中でジョナサン・ラングドン演じるジェイミーがちょっと笑わせてくれます。
今回はおとなしくしていられなかったのか、シャマラン監督がわかりやすく出演。
コンサート会場にいるスタッフで、レディ・レイブンの親戚という役柄で登場しています。
しかしこんな父親がいたら、子どもたちが気の毒。
ライリーなんて、せっかくレディ・レイブンのステージに上げてもらって夢気分だったのに、
もう二度と学校に行けないじゃあないか。もっと酷くいじめられるに決まっている。