夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

オハイオ滞在記〈その2〉

2005年09月09日 | ほぼ非映画(旅行)
さて、案内されたのはマンチェスター・インの宴会場。
後からケリーに聞いた話によれば、
教会で挙式しようと相談しにいったけれど、
クリスチャン以外はダメだと堅く断られたそうです。
挙式は多様化してきているのに、教会はまったく融通が利かないと話していました。

蛍光灯文化の日本人ならまず驚く暗さのもと、
新婦ニコールと新郎ケリー、その家族、
ブライズメイドとアッシャーを務める友人たちが
リハーサルを進めていました。

確かにあくまでリハーサル。
けど、その恰好はないやろ!
ケリーもニコールのお父さんもシャツに短パン。
しかも、ケリーが穿いていたのは格子柄の、
短パンというよりはトランクスに近いもの。
これも後から聞いた話ですが、
ニコールのお母さんが「もっとも恰好悪いショーツ」を
ケリーのために選んで贈ってくれたそうです。
「最悪のショーツだけど、穿き心地はめっちゃええねん」とケリー。
リハーサル中にはそのお母さんから“Nice shorts!”と
かけ声が飛んでいました。

まぁ、とにかく笑ってばかりのリハーサル。
式を執りおこなう聖職者も冗談で場を和ませ、
いや、和ませようとしなくとも、みんな緊張感まるでなし。
ニコールのお父さんは「異議あり!」を連発して笑わせ、
男性陣は揃ってガムをくちゃくちゃ。
後ろのほうで座っていた私にも、しきりとガムを勧めてくれました。
遠慮すると「新製品だから。絶対旨いから」と言うので、
じゃあともらってみたけれど、ムヒみたいな味がする。
ムヒは食べたことありません。念のため。

アッシャーのひとりであるダンナは
ブライズメイドのうち、ニコールの親友と腕を組むことに。
普通は女性が男性の腕をつかむと思うんですけど、
恰幅のいい(?)その女性の腕をダンナがつかむ形に。
この図はかなり笑えました。
だって、ダンナがすっぽり隠れるくらいデカいんだもの。

何度かリハーサルしたあと、
その場に居合わせた20名ほどでリハーサル・ディナーへ。
リハーサル・ディナーとは、アメリカの伝統的な慣習で、
挙式前夜に新郎新婦、その家族、友人を集めて一緒に食事をすることで、
日本語で連想するところのディナーの予行演習ではありません。
私はこのリハーサル・ディナーなるものを『フォーチュン・クッキー』(2003)で知りました。

んじゃ次はリハーサル・ディナーについて。

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オハイオ滞在記〈その1〉

2005年09月08日 | ほぼ非映画(旅行)
ハリケーンにも台風にも巻き込まれることなく、無事に帰ってまいりました。
映画とはほとんど関係ない話ばかりですが、
自らの備忘録代わりにここに記します。

9/2(金)、関空からデトロイト経由でオハイオ州のデイトンへ。
デトロイトでは搭乗口がころころ変わり、
最終的に並ばされたのは「これより先の搭乗口は建物の外になるので、
係員の指示があるまではこの看板の後ろで待つように」と表示のあるところ。
デイトン行きはなかなか出る気配がなく、
こっちは「ホンマにこの列で合ってるんかいな」と
不安になったりもしましたが、アメリカ人は気長ですね。
誰も文句を言わずに近くの人とおしゃべりしています。
40分ほど待たされたとき、先頭にいたおっちゃんが
“Dayton has been eaten!”と叫んで、まわりの人が爆笑。
ア、アメリカンジョークどころか、ものすごいダジャレやんか。

50分後、やっと外に連れ出され、デイトン行きのプロペラ機に。
30人も乗ればいっぱいのパタパタ回るプロペラ機です。
不安を感じながらこれに乗ること1時間、デイトンに到着。
デイトンはライト兄弟の営んでいた自転車屋のある町だそうで、
そこら中にライト兄弟の写真が飾ってあります。

荷物をピックアップするためにクレーン前に立ちましたが、
いくら待っても2つの荷物のうち1つしか出てこない。
しかも、ほとんど空のカバンだけがちゃんと出てきて、
衣類やら何やらの入った必要なほうが出てこない。
クレーンではまだ引き取られていない他人の荷物がひたすら回るだけ。
「マジ?」とまたもや不安になりつつ
ノースウエスト航空のサービスカウンターへ行くと、
「もしかして、これ?」と、カウンターの後ろから
まさしく私たちの荷物が。なんでそんなところから出てくるのよ。

ダンナはたびたび訪れたことのあるデイトンですが、
私にとっては初めての地。そもそもアメリカが初めて。
思い描いていた都会とはちがい、なんたる田舎。

迎えに来てくれていた人の車で、ダウンタウンにあるマンチェスター・インという宿へ。
日本人はめったに来ない宿と見えて、玄関に足を踏み入れるなり、
私たちの顔を見たフロントの女性が「来たわよっ、新郎を呼んできて!」と、
結婚式のリハーサル中だった新郎で、ダンナの友人、ケリーをすぐに呼んできてくれました。

荷物を置くヒマもないままに、式のリハーサルに突入。
その模様は次に。

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オハイオで結婚式。さて何を着る?(その2)

2005年09月01日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
続いて『花嫁のパパ』(1991)。
22歳の愛娘を嫁がせる父親の心情を描いたコメディです。

ジョージ(スティーヴ・マーティン)とニーナ(ダイアン・キートン)の間には、
ローマに留学中の娘アニー(キンバリー・ウィリアムズ)がいる。
アニーの帰国を心待ちにしていたのに、戻ってきた途端、
「運命の人と出会って婚約したの」とアニーが言う。
さっそく挨拶に来た娘の婚約者ブライアンをニーナはすっかり気に入った様子だが、
ジョージは何もかもが気に入らない。

ニーナに諭されて娘の結婚を渋々承諾。
相手の家を訪れてみれば、自分の家が玄関に収まってしまいそうな大豪邸。
トイレを借りたらその先にある書斎が気になり、
机の上の通帳をこっそり開くと驚愕の残高。
飼い犬に追いかけられてプールに落ちる始末。

ジョージが馴染みのステーキ屋での披露宴を提案するも、
アニーもニーナも取り合わず。
自分の家で披露宴をしたいというアニーの夢を叶えるべく、
ジョージのさらなる奮闘が始まります。

ここでは挙式の費用はすべて新婦側が負担するそうで、
1名250ドル、総勢600名近くを招待予定だと聞いては
ジョージの荒れようもわからなくはありません。
冒頭で「この家よりも高くついた」とぼやいていました。
新郎側の親戚がデンマークに8人もいるとかで、その航空券も新婦側が負担とは。
しかもそのうち1人は巨漢のオバサンで、
座席が2人分必要とは涙が出るほど可笑しい。

オカマっぽいウェディング・コーディネーターや
言葉の通じないシェフなど、魅力的な人物もたくさん。
シェフお薦めの牛料理は残酷だからと断ると、次はシーフード料理を薦められ、
一番安い鶏料理で手を打とうとするとシェフがゴネる姿も楽しいです。
ウェディング・シンガーのオーディション参加者として
ほんの一瞬だけ登場するユージン・レヴィは非常におもしろい役者さんなのでご注目。

15年近く前の作品であることもあり、
都会でない地方での結婚式には本作の服装こそが参考になりそうです。
新婦の母はアイボリーのスーツを着用していましたが、ほかは白も黒もなし。
青や緑など、色は実にさまざまですが、デザインはいたって控えめなワンピースかスーツ。
アクセサリーはパールのネックレスがほとんど。
髪型はあまり気にしなくても大丈夫な様子。

ということで、わずか3泊5日のスケジュールでオハイオへ飛んでまいります。
来んといてや、ハリケーン。

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