夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

アメリカの「美人」の基準

2007年12月07日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
前述の『ボーン・アルティメイタム』で、
ボーンとしばし行動を共にするCIA海外諜報員の若い女性、
ニッキー・パーソンズ役はジュリア・スタイルズでした。
彼女はアメリカでは人気のある女優なのですが、日本ではイマイチ。

私は『恋のからさわぎ』(1999)で彼女を知りました。
以来、彼女の出演作はかかさず観ていますが、
これがモテる顔なのかどうかは疑問です。
彼女の代表作『セイブ・ザ・ラストダンス』(2001)にしても、
私の思うバレエダンサーのイメージとはちがうんです。

「美人」の基準は、日本とアメリカではかなり異なっていて、
アメリカでは、頬骨が高く、顎に主張のある女性が崇められるようです。
顎に主張があるとは、つまり、エラが張っていたり、
アントニオ猪木とまでは行かなくても、
どちらかと言えば顎が出ているぐらいの女性がモテまくり。

そう言われて考えてみると、ジュリア・ロバーツもそう。
目も鼻も口もパッと大きいけれど、顎にはさらに、かなりの主張が。

ジュリア・ロバーツのギャラを抜いたことで話題になった、
『キューティ・ブロンド』(2001)のリース・ウィザースプーン。
彼女の顎は、ジュリア・ロバーツどころじゃありません。

“スパイダーマン”シリーズのヒロインであり、
『エリザベスタウン』(2005)や『マリー・アントワネット』(2006)も記憶に新しい、
キルスティン・ダンスト。
彼女は頬骨がとても高く、ちょっとオバチャン顔だと思うのですが、
主演、または、主演の男性が惚れ込む女性役が目白押し。

アメリカでは人形の顔すら、頬骨を高くすることが基本だそうな。
向こうでチヤホヤされようと思ったら、頬骨が出てなきゃ駄目っぽい。

『モナリザ・スマイル』(2003)には、
ジュリア・ロバーツが教師役で、
ジュリア・スタイルズとキルスティン・ダンストが生徒役で、
さらにもうひとり、頬骨の高いマギー・ギレンホールも
同じく生徒役で出演しています。
実はアメリカでモテる顔が勢揃いした映画なんですね。

ちなみに私の顔はといえば、アメリカでは到底モテそうになし。
ドイツでは黒髪が流行らしいので、それぐらいかなぁ、
海外でちょっとはモテそうな要素と言えば。
あ、モテるとかモテないとか、年齢をまず考えてから言えって?
失礼しました。(^^;

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『ボーン・アルティメイタム』

2007年12月04日 | 映画(は行)
『ボーン・アルティメイタム』(原題:The Bourne Ultimatum)
監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・デイモン,ジュリア・スタイルズ,デヴィッド・ストラザーン,
   スコット・グレン,パディ・コンシダイン,ジョーン・アレン他

“ジェイソン・ボーン”シリーズの完結編。
第1作の『ボーン・アイデンティティ』(2002)を観たときは、
3部作であることなんて知りませんでした。
おおっぴらに告知もされていなかったはずです。

ところが2年後に第2作の『ボーン・スプレマシー』が登場。
第1作とは監督が替わり、それなりの面白さからかなりの面白さに。
そして第3作の出来はといえば、
こんな面白い3部作、初めてじゃないかと思うほどです。
第3作だけ観てもなんのこっちゃわからないので、
必ず第1作から順番にご覧ください。

なんせ3部作なので、あらすじは説明しにくいんですが、
ごく簡単に説明するとこんな感じ。↓

暗殺者を育成するCIAの極秘計画が闇に葬られると同時に、
元諜報員のボーンは、過去の記憶をすべて消される。
自分はいったい誰なのか、過去の記憶を取り戻すため、
わずかな手がかりを辿って、ボーンは世界中を駆けまわる。
彼に記憶を取り戻されては困るCIA幹部たちは
躍起になってボーンを追うのだが……。

これぞ究極の娯楽映画。
スピード感に溢れたアクションシーン満載ながら、
そこにはボーンをはじめとする登場人物の心情、
悲哀や切なさがジワーッと滲み出ています。

小ネタですけど、字幕が戸田奈津子さんでした。
(字幕については、こちらこちらをご参照ください。)
そう訳すのか~と思った箇所がちらほら。

ボーンに手を貸そうとするCIAの内部調査局長パメラが、
同じくCIAの対テロ極秘調査局長ヴォーゼンと会うシーンにて。
ボーンをこの世から消してしまうつもりのヴォーゼンは、
パメラが余計なことをしないように釘を刺すため、
朝食時のレストランに呼び出します。

ヴォーゼンは、卵料理を注文するさい、
“No cheese, No pepper.”と言います。
このとき字幕は「心臓に優しいオムレツを」。
チーズと胡椒抜きのオムレツ=心臓に優しいオムレツ。なるほど。

さらに、ヴォーゼンの態度に憤慨し、
席を立つパメラの台詞は“Enjoy your eggs.”。
直訳すると「卵をどうぞ楽しんで」。
字幕は「心臓をお大事に」でした。

本年最高の「映画館で観るべき1本」。

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