夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

タイに来た。〈その2〉

2014年01月13日 | ほぼ非映画(旅行)
昨日は正式の(?)チェックインまでに用意してもらった部屋のおかげで、
居場所に困ることもなくのんびり。

正午にこの旅行の主たる目的であるレストラン“La Scala(ラ・スカラ)”へ。
ダンナはタイへの出張中、週末のたびにここへ食事に来ていて、
スタッフの何名かとはとても親しい。
ひとりでやってくる日本人はかなり珍しいらしく、
スタッフは毎度とても居心地のいい接客をしてくださったようです。
ちなみにダンナは海外出張しはじめたころのTOEICの成績350点。
現在もそれより200点ほど増えた程度の語学力。
それでも十二分以上にコミュニケーションが取れるんですねぇ。

素敵なサービスに昼から食べすぎ飲みすぎ。
移動した部屋は、当たり前のことですが、さっきまでの部屋よりず~っと広く、
窓からはプールやテニスコートも見えて、めちゃくちゃイイ。
もうホテルからは出ずにゆっくりしたいところですが、
スタッフのみなさんが「明日はデンジャラスだから、今日出かけたほうがいい」。
地図を持ってきていろいろ説明してくれるので、
せっかくこう言ってくれてるんだから、出かけないわけにはいかんだろうと。

ホテルでタクシーを呼んでもらい、
めちゃめちゃでかいマーケット“ジャトジャック(またはチャトチャック)”へ。
すべて見るには1日あっても足りないほどの広さで、
食品、服飾品、雑貨、家具、ペットまでなんでもあり。
猫がみんなダラけているのがワラけます。
ジャトジャックは冷房エリアと冷房なしエリアがあり、
タクシーの運転手さんも話していましたが、
冷房エリアは値段が高くて駄目、冷房なしエリアが断然オススメだそうです。

ジャトジャックをちょっとだけ見て、高架鉄道BTS(スカイトレイン)に乗車。
サイアム駅で下車して“パラゴン”へ。
つくりのイメージとしては“なんばパークス”、
その巨大版とでもいえばいいでしょうか。
百貨店なのですが、ロールスロイスやマセラティのショールームまであり、
金持ちはフツーにここで商談して車を買っていくそうです。

この5階にIMAXシアターを含むシネコンがあります。
映画を観る元気はなかったので、外をぐるりと見学しただけ。
4DXの宣伝VTRにイ・ビョンホンが出ていてそれだけでニヤリ。

パラゴンからの帰りはまたまたタクシーに乗ることに。
先日のデモのさいに燃やされたという百貨店前のタクシー乗り場へ。
いわゆる流しのタクシーであっても、
係員が常駐していて行き先を聞いてくれる乗り場であればちと安心。
運転手さんが「100バーツ(約300円)でどないだす?」。
ここからスコータイホテルまでは60バーツほどの距離ですが、
100バーツならまぁ文句なし。メーターは倒さずホテルまで。

ホテルまで戻ってきてもおなかは一向にすかず、晩ごはんはパス。
今朝は5:30ごろに妙な音楽で起こされ、このホテルにしてはセンス悪いと思ったら、
デモの占拠地で流されていた音楽のようです。

6:30に朝食を取りにレストラン“Colonnade(コロネード)”へ。
オムレツ、パンケーキ、ワンタンスープをその場でつくってもらい、
トッピングもりだくさんのヨーグルトもおいしい。
ミックスベジタブルフルーツジュースはビミョー。(^^;
朝からまた食べすぎてしまったのでした。

さっきまではヘリコプターがガンガン飛んでいましたが、
8:30近くなった今は少し落ち着いている模様。
さて、今日は一日どうなりますか。

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タイに来た。〈その1〉

2014年01月12日 | ほぼ非映画(旅行)
本日0:30関空発の便に乗り、やってきました、バンコクへ。
海外旅行は2006年6月のドイツ以来。

観光にほぼ興味のない私は、特に海外に行きたいと思うこともありませんでしたが、
一昨年まではダンナが1年の半分くらいを過ごしていたタイに行こうよ~と言うので、
ダンナが週末のたびに寄っていたホテルのレストランへ行ってみることに。

もともとこんな感じで、メインはあくまで「ごはん」だったわけですが、
折しもタイは暴動まっただなか。
13日つまり明日はバンコク市内で大規模なデモが予想されており、
ホテルからはもしかすると一歩も出られないかもしれません。
もともとの予定からはズレようとしても無理な旅になりそうです。(^^;

さて、スワンナプーム空港に到着したのは現地時間5:00すぎ。
リムジンの受付所へ行き、スコータイホテルまでお願い。
流しのタクシーに乗れば1,000円を切るようですが、4,800円払って安全を確保。
ちなみに私たちが乗ったのはメルセデスベンツのEクラス。
最初に提示された車はBMWの7シリーズで、さらに高くて6,600円、
そんなデカいの要らんわっちゅうことでEクラスに。
もっと安上がりにしたければ、次はトヨタカムリ辺りになるようです。

ナイスな運転で安心のス~イスイ。
ホテルのチェックイン時刻は14:00の予定ですが、ほかにどこにも行けないし。
旅行会社を通じてホテルを予約したときにアーリーチェックインを頼むこともできましたが、
べらぼうに高かったために直接来てみたら、こちらが何を聞いたわけでもないのに、
「お部屋はまだご用意できていないので、14:00まで別のお部屋でよろしいですか」とのこと。
「おいくらで?」と尋ねたら、にこやかに「タダです」と。
うおっ、ラッキー。

ダンナ曰く、暴動参加者に主義主張はあまりなく、
その日の弁当と日当を支給されるがゆえに参加する人が多い。
今日はこっちチームだけど、支給額によっては明日はあっちチームという人も大勢。
そんなわけで、規模の割には死傷者が少ないのだと。
それでもやはり危険を冒して外出するのはオソロシイ。
IMAXシアターが入っているホテル近くのモールへ行きたかったけれども、
放火されるかもしれないところへは行けず、
よって、「ごはんを食べて読書する数日間」になりそうです。

〈その2〉が書けるかどうかは不明ですが、
とりあえず〈その1〉としてみました。

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『ブリングリング』

2014年01月11日 | 映画(は行)
『ブリングリング』(原題:The Bling Ring)
監督:ソフィア・コッポラ
出演:エマ・ワトソン,ケイティ・チャン,タイッサ・ファーミガ,イズラエル・ブルサード,
   クレア・ジュリアン,ギャヴィン・ロズデイル,ジョージア・ロック,レスリー・マン他

忘年会前に心斎橋シネマートでハシゴの3本目。
本作が2013年に観た映画のラスト、劇場とDVD鑑賞併せて369本目でした。

2008年10月から2009年8月にかけて実際に起きた、
ハリウッドのセレブ邸宅ばかりを狙った窃盗事件。
犯人が10代の少年少女であったことからより注目され、
「容疑者たちはルブタンを履いていた」というタイトルの記事として
ヴァニティ・フェア誌が取り上げたそうです。
本作では事件後にその取材に応じるシーン(実物ではない)も描かれています。

ロサンゼルス郊外。
訳あって引っ越してきたマークは、新しい学校に転入するも前途多難。
冷ややかな視線を送られてなじめそうにない。

そんなマークに唯一声をかけてきたのがオシャレなレベッカ。
放課後に誘われて出かけた先では、レベッカの友人でやはりオシャレなクロエ、
それにニッキーとサム姉妹を紹介されて意気投合。
憂鬱なはずの高校生活が急に輝きはじめる

異性ではあるが、レベッカは親友と呼べる存在。
生まれて初めてできた親友。マークは嬉しくてたまらない。
レベッカのことが本当に大好き。

ある日の夜、パリス・ヒルトンがラスベガスでパーティー中だと知ったレベッカは、
留守宅に忍び込もうとマークに提案。
まるで臆していないレベッカの態度を脅威に感じつつも
マークはパリス・ヒルトン宅へと乗り込む。

ビビるマークを尻目にレベッカは好き放題。
気に入った服やアクセサリーを次々と鞄に詰め込んで退散。
以後、オーランド・ブルームリンジー・ローハンなど、
留守中のセレブ宅を見つけては窃盗をくり返すように。
話を聞いたクロエらも一緒に忍び込むのだが……。

ソフィア・コッポラ監督は、「善悪を問うものではなく、
同情の余地もない主人公らに観客がどう共感できるかというチャレンジ」と言うてます。
作品としてはまぁ面白いですが、しかし、共感はできませんねぇ。
もし私がもう少し若かったら共感できたか。
いや~、そもそもこんな服は絶対に着こなせないし、
似合う人はいいな~、似合えば欲しいと思うかな~ぐらい。

無垢なふりをして、あっさり男を裏切る女が怖い。
やっかみかもしれませんが、地獄へ落ちろ~と思ってしまいます。(^^;
能天気な母親の様子には口が開いたままふさがらず。

事件後、フェイスブックに信じられないぐらい多くの友だち申請があったというマーク。
友だちが欲しいときにはできず、悪いことをして人気が出るなんて変だ、
そう苦笑する彼には良心がちらりと見えました。

こうして2013年に観た映画を心残りなくUPできたところで、
私は本日からタイ・バンコクへ行ってまいります。
デモ真っ最中ですが、宿泊先のホテルのレストランスタッフに尋ねたら、「来るのは問題なし」とのこと。
ただ、出かけるのは無理だと思われるので、おそらくホテルで読書三昧です。

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『FLU 運命の36時間』

2014年01月10日 | 映画(は行)
『FLU 運命の36時間』
監督:キム・ソンス
出演:チャン・ヒョク,スエ,パク・ミナ,ユ・ヘジン,キム・ギヒョン,
   パク・ヒョジュ,イ・サンヨプ,マ・ドンソク他

もうちょい続く、年末に観た映画。

12月30日(月)、心斎橋で忘年会。
おそらく15年ぶりぐらいで会う友人もいてワクワク。
その前にやはり映画をハシゴする私なのでした。

シネマート心斎橋へ行くのは『きっと、うまくいく』を観て以来。
本作の前に1週間限定上映の『ダンボーがいっぱい』も鑑賞。
同時上映だった『こま撮りえいが こまねこ』の『はじめのいっぽ』がお目当てでした。
こまちゃんに癒やされた後、こちらを。

ソウル南郊に位置する盆唐区。
救急隊員のジグは、車内に閉じ込められたまま滑落した女性イネを救出。
礼のひと言ぐらいあってもいいはずなのに、イネから酷い言われよう。
しかも落下した車に積んだままだった鞄を取って来いとまで言われる。

先輩隊員はあんな高飛車な女は放っておけと言うが、
一目惚れしてしまったものは仕方がない。こっそりイネの鞄を取りに行くジグ。
鞄の中で鳴った携帯電話に出てみると、不信感に満ちた少女の声。
「ママの電話にどうして知らない男の人が出るの?」。

少女はイネの娘ミル。少々生意気だが、賢くて可愛げもあるようだ。
イネが女医であることもわかり、ミルを手なずければイネを落とせるかもしれない。
そんな皮算用もちらりとジグの頭をよぎる。

ある日、野良猫に餌をやろうとひとりで出かけていたミルは、
病に冒されているらしい裸足の若い男モッサイと遭遇する。
心優しいミルは、具合の悪そうな彼にパンを差し出す。
実は彼は不法入国者で、一緒に入国した者はコンテナ内でウイルスに冒されて全員死亡。
ひとり生き残って逃げているところだった。

新種の鳥インフルエンザとおぼしきウイルスは、モッサイの逃走経路で拡散。
町中でバタバタと人が倒れはじめ、次々と病院へ運び込まれる。
現時点では打つ手なし、感染すれば36時間以内に発症、死に至る。
政府は発源地の盆唐区を隔離遮断することを決定。
ミルも感染したと気づいたイネは、感染しながら発症しないモッサイを見つければ、
ワクチンをつくることができると考えるのだが……。

いまではそう珍しくもないパンデミックものですが、
それに対する韓国政府の対応、そして指揮権の奪取を図るアメリカ政府とのやりとりが面白い。

ユダヤ人強制収容所さながらの居住区。
感染したとわかれば、まだ息があっても焼却場へ。
武器をかざして住民が外に出ないように脅しながら取り締まる軍人。
現状を知って暴徒と化す住民たち。

こうした凄絶な状況のなか、なんとかワクチンを開発して、
住民の隔離状態を解こうと努力する韓国大統領が頼もしい。
どんな状況下に置かれようとも、自分は救急隊員なのだからと、
ひとりでも多くの人を救い出そうとするジグの姿にも涙。
お母さんを撃たないでとミルが走り出すシーンは誰が泣かずにおられましょうか。
走り出すミルは芦田愛菜ちゃんばりの名演技。

ラストは明るく笑わせてくれるシーン付き。
原題はそのまんま『風邪』、さすがにそれは邦題にはならんか。(^^;

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『FLY ME TO MINAMI 恋するミナミ』

2014年01月09日 | 映画(は行)
『FLY ME TO MINAMI 恋するミナミ』
監督:リム・カーワイ
出演:シェリーン・ウォン,小橋賢児,ペク・ソルア,竹財輝之助,藤真美穂,石村友見他

年末にナナゲイでハシゴのラスト、4本目。

リム・カーワイ監督はマレーシアのクアラルンプール出身。
大阪大学基礎工学部電気工学科を卒業、通信会社にエンジニアとして6年間勤務。
その後、北京電影学院の監督コースに入ったという変わり種。
阪大の場所からすると、大阪でもミナミよりキタのほうが身近、
生まれてからずっと北摂住まいの私にしてもそうですが、
キタであろうとミナミであろうと、大阪が舞台であれば嬉しくなるというもので

香港のファッション雑誌の美人編集者シェリーン。
販売部数を上げるためだけの企画には走らないという自社のポリシーが好きだったのに、
最近の編集長はイライラし通し、ついにポリシーも曲げそう。
流行に乗り遅れまいとする新企画のために年末の大阪行きを命じられる。

ファッション誌には不釣り合いな内容の取材に渋々やってきた大阪。
旧知のカメラマンが急に同行できなくなり、シェリーンは現地通訳のナオミに相談、
ナオミの弟で就職活動難航中のタツヤがカメラマンとして帯同することに。
中国語ができないタツヤは、片言の英語を駆使してシェリーンと会話。
姉のナオミ抜きで行動するうちに、ふたりの間に恋愛感情が芽生える。

韓国人の客室乗務員ソルアは、在日韓国人のシンスケと不倫中。
コリアンタウンで韓流グッズ店を経営するシンスケは、
妻子ある身でありながら、ソルアとの逢瀬を重ねている。
どうにもならないとわかりつつ、どうしてもシンスケと会いたくなったソルアは、
思いきって年末の大阪へとやってくるのだが……。

シェリーンには元ミス・マレーシアのシェリーン・ウォン、
ソルアには韓国のTVを中心に活躍するペク・ソルア。
タイプのちがう美人ですが、どちらもめちゃめちゃ綺麗。
タツヤ役の小橋賢児、シンスケ役の竹財輝之助もこれまたタイプがちがうイケメンですが、
典型的な浮気亭主である後者に惚れるソルアの泥酔姿はアカン。

甘ったるすぎて「オイッ!」とツッコミを入れたくなるシーンも多々。
それでも、大阪の景色を見ているだけで楽しくなってしまいます。
もしも日本、いや、大阪を離れて長く経ったときに本作を目にしたら、
懐かしさのあまりポロリ涙が出てしまうかもしれません。

どうでもいいことですが、公式HPを含めて、
映画の紹介記事はどれも「シェリーン」となっているのに、
映画中の字幕では「セリーン」だったのよ。
『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』(2010)と同じく気になるがな。

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