『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』(原題:Demolition)
監督:ジャン=マルク・ヴァレ
出演:ジェイク・ギレンホール,ナオミ・ワッツ,クリス・クーパー,
ジュダ・ルイス,C・J・ウィルソン,ヘザー・リンド他
前述の『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』を観てから、
てくてくとテアトル梅田へ移動。
この日はそんなにキツキツのスケジュールではないのでのんびりと。
テアトルグループのメンバーズカードは2月につくるのがお得です。
年会費1,000円で、招待券1枚と1,000円で観られる割引券がついてくる。
なのに先月うっかり失念。本作を観るときにつくりました。
2月までにつくらないと招待券がついてこないのは残念だけど、
テアトルグループで観る機会があるならば、それでもお得。つくりましょう。
監督は、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(2009)、『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013)、
『わたしに会うまでの1600キロ』(2014)などのジャン=マルク・ヴァレ。
私が必ず観てしまうジェイク・ギレンホール主演。共演はナオミ・ワッツ。
印象深い役どころでクリス・クーパー。観逃すわけにはいきません。
で、どうです、この邦題。
『素晴らしきかな、人生』のような無神経さに怒りを感じる作品もあれば、
劇中の印象的な一文をこんなふうに邦題とした佳作も。
デイヴィスはあるパーティーで知り合ったジュリアと結婚。
ジュリアの父親フィルは大手金融会社の社長。
そのコネでデイヴィスも同社に就職。何不自由なく暮らしている。
ある日、ジュリアの運転する車で出勤途中、交通事故に遭う。
運転席側から突っ込まれて、ジュリアは死亡。デイヴィスは無傷。
ところが、ちっとも涙が出ない。悲しみすら感じない。
自分は本当に妻を愛していたのだろうか。
病院の自販機でチョコレート菓子を買おうと金を入れるが、袋が出てこない。
病院の職員に声をかけるも「自販機の会社に言ってくれ」。
仕方なく自販機の番号と問い合わせ先を写メするデイヴィス。
帰宅したデイヴィスは、ジュリアが冷蔵庫の水漏れについて話していたのを思い出す。
と同時に、ふとフィルが話していた「心の修理も車の修理と同じだ」という言葉がよぎる。
「まず分解して、隅々まで点検し、組み立て直せ」。
デイヴィスはまずは冷蔵庫を解体、続いて身のまわりのあらゆるものを破壊しはじめる。
一方、自販機への苦情の手紙を受け付けたのが、苦情処理係のカレン。
自販機のことだけでなく、妻を亡くしたことについて書かれた手紙を読んだカレンは、
デイヴィスのことが気になって深夜に電話をかける。
シングルマザーのカレンは、15歳の息子クリスと二人暮らし。
会社の上司カールと交際しているが、カールのことを愛してはいない。
そんな彼女とデイヴィスはしばしば会うようになるのだが……。
上手いです、ジェイク・ギレンホール。
一滴の涙も出ない自分に戸惑う様子が表情だけで伝わってきます。
だけどそれが問題なのかどうかも自分ではわからない。
自宅のみならず会社のものまで次々と破壊し、
義理の両親や社員からおかしくなったと思われても意に介さず。
彼とクリスの訥々としたやりとりがものすごくいい。
この先、ものすごいネタバレです。
終盤、あれこれ破壊中にデイヴィスが見つけるエコー写真。
ジュリアが妊娠していたことを知らなかった彼は、義理の両親に詰め寄ります。
「娘にはほかに男がいて、赤ん坊はあなたの子ではなかったから中絶した」。
だけど、デイヴィスを尾行していたのが事故の加害者であったことから、
ジュリアにはほかに男などいなかったと推測されます。
赤ん坊はまちがいなくデイヴィスとの子どもだったけれど、
ダウン症であることがわかって、ジュリアは中絶したのだと。
終盤にいろいろとあきらかになるこれらのことを察せられないと、
「妻を亡くしてアタマがおかしくなり、やっと正気に戻ったと思ったら、
妻が浮気していたと判明、それでも夫婦間に少しは愛はあった」みたいな、
的の外れた感想になってしまいそうです。
ラストの回転木馬のシーンの意味も理解できない恐れが。
私はもう一度観たいくらい好きでした。この邦題とともに。
監督:ジャン=マルク・ヴァレ
出演:ジェイク・ギレンホール,ナオミ・ワッツ,クリス・クーパー,
ジュダ・ルイス,C・J・ウィルソン,ヘザー・リンド他
前述の『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』を観てから、
てくてくとテアトル梅田へ移動。
この日はそんなにキツキツのスケジュールではないのでのんびりと。
テアトルグループのメンバーズカードは2月につくるのがお得です。
年会費1,000円で、招待券1枚と1,000円で観られる割引券がついてくる。
なのに先月うっかり失念。本作を観るときにつくりました。
2月までにつくらないと招待券がついてこないのは残念だけど、
テアトルグループで観る機会があるならば、それでもお得。つくりましょう。
監督は、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(2009)、『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013)、
『わたしに会うまでの1600キロ』(2014)などのジャン=マルク・ヴァレ。
私が必ず観てしまうジェイク・ギレンホール主演。共演はナオミ・ワッツ。
印象深い役どころでクリス・クーパー。観逃すわけにはいきません。
で、どうです、この邦題。
『素晴らしきかな、人生』のような無神経さに怒りを感じる作品もあれば、
劇中の印象的な一文をこんなふうに邦題とした佳作も。
デイヴィスはあるパーティーで知り合ったジュリアと結婚。
ジュリアの父親フィルは大手金融会社の社長。
そのコネでデイヴィスも同社に就職。何不自由なく暮らしている。
ある日、ジュリアの運転する車で出勤途中、交通事故に遭う。
運転席側から突っ込まれて、ジュリアは死亡。デイヴィスは無傷。
ところが、ちっとも涙が出ない。悲しみすら感じない。
自分は本当に妻を愛していたのだろうか。
病院の自販機でチョコレート菓子を買おうと金を入れるが、袋が出てこない。
病院の職員に声をかけるも「自販機の会社に言ってくれ」。
仕方なく自販機の番号と問い合わせ先を写メするデイヴィス。
帰宅したデイヴィスは、ジュリアが冷蔵庫の水漏れについて話していたのを思い出す。
と同時に、ふとフィルが話していた「心の修理も車の修理と同じだ」という言葉がよぎる。
「まず分解して、隅々まで点検し、組み立て直せ」。
デイヴィスはまずは冷蔵庫を解体、続いて身のまわりのあらゆるものを破壊しはじめる。
一方、自販機への苦情の手紙を受け付けたのが、苦情処理係のカレン。
自販機のことだけでなく、妻を亡くしたことについて書かれた手紙を読んだカレンは、
デイヴィスのことが気になって深夜に電話をかける。
シングルマザーのカレンは、15歳の息子クリスと二人暮らし。
会社の上司カールと交際しているが、カールのことを愛してはいない。
そんな彼女とデイヴィスはしばしば会うようになるのだが……。
上手いです、ジェイク・ギレンホール。
一滴の涙も出ない自分に戸惑う様子が表情だけで伝わってきます。
だけどそれが問題なのかどうかも自分ではわからない。
自宅のみならず会社のものまで次々と破壊し、
義理の両親や社員からおかしくなったと思われても意に介さず。
彼とクリスの訥々としたやりとりがものすごくいい。
この先、ものすごいネタバレです。
終盤、あれこれ破壊中にデイヴィスが見つけるエコー写真。
ジュリアが妊娠していたことを知らなかった彼は、義理の両親に詰め寄ります。
「娘にはほかに男がいて、赤ん坊はあなたの子ではなかったから中絶した」。
だけど、デイヴィスを尾行していたのが事故の加害者であったことから、
ジュリアにはほかに男などいなかったと推測されます。
赤ん坊はまちがいなくデイヴィスとの子どもだったけれど、
ダウン症であることがわかって、ジュリアは中絶したのだと。
終盤にいろいろとあきらかになるこれらのことを察せられないと、
「妻を亡くしてアタマがおかしくなり、やっと正気に戻ったと思ったら、
妻が浮気していたと判明、それでも夫婦間に少しは愛はあった」みたいな、
的の外れた感想になってしまいそうです。
ラストの回転木馬のシーンの意味も理解できない恐れが。
私はもう一度観たいくらい好きでした。この邦題とともに。