仕事で、ある事務所の所長さんを訪ねたところ、所長室にちょっと大きな観葉植物が置いてありました。「このヤシは何というヤシですか?」「これは竜血樹です」「えぇっ!竜血樹ってイエメンのソコトラ島だけに生息しているという特異な形をした竜血樹のことですか?」「現在は成長がどれくらいの早さなのか調べるため、いろいろな国で栽培されています。この木は50cm から育てて7年ほどになります。」
ソコトラ島は島の固有種の植物が多く生息することから「インド洋のガラパゴス」と言われ、08年に世界遺産に登録されました。その島のシンボルは、もちろん竜血樹。他に竜涎香(りゅうぜんこう)や乳香などの香料を生産します。
竜血樹には、年輪がないため樹齢はよく分かりません。成長は遅く、7~8m のものは樹齢数百年といわれます。「世界一の長寿の木」といわれ、高さ20m 、樹齢七千年と推定されるものもあるようです。
竜血樹の英名は「 dragon's blood tree 」。木の幹に傷をつけ、滲み出る真っ赤な樹液をを乾燥させた「竜血」は、止血剤や化粧品、染料など太古の昔から珍重され、かつては中国まで輸出され、島の生活を支えてきました。
私は、NHKの「世界遺産」の番組で、このソコトラ島が特集で放映された時、強い印象を受けました。
また幼木とは言え、間近で竜血樹を見られたことに、おおいに感銘を受けました。
1枚目はCANNON IXY31Sで撮影。地図は朝日新聞 '09.11.27より、3枚目はwikipediaより。