めいすいの写真日記

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松本清張スペシャル「点と線」・・・100分de名著

2018-03-31 | 読書

 今年3月の「100分de名著」は「松本清張スペシャル」
「昭和とは何だったのか」、「底辺からの視覚が隠れた歴史をえぐり出す」という
キャッチフレーズに誘われ、4つの選ばれている本の内の一つ「点と線」を読むことにしました。
 実はこの推理小説「点と線」がちょうど文庫本になり、ベストセラーとして評判になった当時、一度読んでいます。
 「東京駅13番線から隣のホームに当たる15番線を見通すことが出来る時間はたった4分間しかない」このノンフィクションをフィクションに取り入れたことは、当時からたいへん有名で私も45年以上も前の話を良く覚えています。
 また、このような時刻表のトリックなどを利用し、殺人を情死に見せかけた頭の冴えた陰の真犯人が女性だったということも、はっきりと覚えています。さらには黒幕として汚職に絡む国のある省庁の高級官僚が・・・ということも。


 また、描かれた時代は地方格差も含め、日本社会の貧富の差が大きかったこと、いったん一億層中流と言われたものの、バブル崩壊を経て、現在が持てるものと持たざるものと格差社会になっている。100分で名著の指摘はなるほどと思いますが、当時は何も感じませんでした。。
 学生時代の最後の夏に周遊券で九州一周をしましたが、まだ東京から九州(私は佐世保まで乗車)へ二等で乗れる直通の急行があり、乗車したことがあります。警視庁の三原警部補が北九州や北海道などへの出張は2等の急行であり、帰ってから2日間は疲れがとれない、寝台特急「あさかぜ」に乗れるのは上流階級、という貧富の格差があったこと、福岡署の鳥飼刑事は家での風呂は、いまでは使われることもない五右衛門風呂だった。ことなどは実際に当時は歴然としてあったことでした。
  また三原警部補は東京に帰ってこないとコーヒーらしいコーヒーを飲めないという地方格差も改めて指摘されるとなるほどと思わざるを得ません。
 ただ「点と線」という推理小説そのものは、読みやすく書かれており、面白く読むことが出来ました。



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