十八神社で正月行事の祈年祭を終えた氏子たち。
数時間の休息をした後は恒例となっている村の行事であるとんどを行う。
日が暮れる前に設えていたとんどの場にやってきた。
気温は再び下がってマイナス1度となった。
額井のとんど場は上出と下出の2カ所にある。
上出は神社から見下ろす田んぼの中だ。
そろそろ始めようかと火を点けた。
上昇風に煽られて焼けた竹の葉が巻き上がる。
地区の人たちはモチを持ってきた。
それをとんどで焼いて食べるのだ。
竹の先を割ってモチを挟む。
そういう人は少なくなったと頭屋の家人が話す。
ポンポンと竹の焼ける音が聞こえ、上出のとんどが燃えさかっているころには下出でも地区の人がやってきた。
その音は数百メートル下りた下出地区まで聞こえないが火を点ける時間よりも早く来た住民。
「誰が点けても構わないのだ」と言ってワラ火を点けた。
火を点ける人、方向も特段決まっていないそうだ。
煙が上がって竹のはぜる音を聞いて集まってきた人たち。
「おめでとうさん」と正月の挨拶をしている。
モチを持ってくるのは当然だがなにやらお手製のモチを焼くアミを手にしている。
工夫して作ったモチアミはそれぞれが特有の形をしている。
ある人は25年も使っているという。
年代物のモノから丸型、角型のモチアミには長い棒に取り付けている。
手に持ってとんどで焼く。
短ければ熱い火には寄れない。
その道具は年々改良しているそうだ。
モチが焼ければ口にする。
燃えたワラや竹の香りが染みこんだモチはほくほくして美味い。
数人の人が焼けたモチをちぎってはとんどに投げ込んでいる。
「ブトのくち ハミのくち」と言って投げている。
無病息災を祈るまじないとされる「ブトのくち」。
「ブト」は「ブヨ」で刺す悪い虫。
「ハミ」はマムシの別名で咬む動物。
農作業をする際の天敵みたいなものだから、刺されんよう、咬まれんようにするのだという。
そういえば下出のとんど場は昼間に五穀豊穣を祈って掛けたカンジョウツナの真下。
「ブトのくち」も豊作を願うまじない。
いずれにしても農業における大切な行事である。
とんどが燃えた火。その火は家に持って帰る。
火が点いた竹や炭のようになった火種を大事そうに持ち帰る。
コンロが「くどさん」であった時代はそれの火種にした。
今はガスの火が直接点くから「あみださん」や「神棚」のローソクに火を移しているそうだ。
(H23. 1.10 EOS40D撮影)
数時間の休息をした後は恒例となっている村の行事であるとんどを行う。
日が暮れる前に設えていたとんどの場にやってきた。
気温は再び下がってマイナス1度となった。
額井のとんど場は上出と下出の2カ所にある。
上出は神社から見下ろす田んぼの中だ。
そろそろ始めようかと火を点けた。
上昇風に煽られて焼けた竹の葉が巻き上がる。
地区の人たちはモチを持ってきた。
それをとんどで焼いて食べるのだ。
竹の先を割ってモチを挟む。
そういう人は少なくなったと頭屋の家人が話す。
ポンポンと竹の焼ける音が聞こえ、上出のとんどが燃えさかっているころには下出でも地区の人がやってきた。
その音は数百メートル下りた下出地区まで聞こえないが火を点ける時間よりも早く来た住民。
「誰が点けても構わないのだ」と言ってワラ火を点けた。
火を点ける人、方向も特段決まっていないそうだ。
煙が上がって竹のはぜる音を聞いて集まってきた人たち。
「おめでとうさん」と正月の挨拶をしている。
モチを持ってくるのは当然だがなにやらお手製のモチを焼くアミを手にしている。
工夫して作ったモチアミはそれぞれが特有の形をしている。
ある人は25年も使っているという。
年代物のモノから丸型、角型のモチアミには長い棒に取り付けている。
手に持ってとんどで焼く。
短ければ熱い火には寄れない。
その道具は年々改良しているそうだ。
モチが焼ければ口にする。
燃えたワラや竹の香りが染みこんだモチはほくほくして美味い。
数人の人が焼けたモチをちぎってはとんどに投げ込んでいる。
「ブトのくち ハミのくち」と言って投げている。
無病息災を祈るまじないとされる「ブトのくち」。
「ブト」は「ブヨ」で刺す悪い虫。
「ハミ」はマムシの別名で咬む動物。
農作業をする際の天敵みたいなものだから、刺されんよう、咬まれんようにするのだという。
そういえば下出のとんど場は昼間に五穀豊穣を祈って掛けたカンジョウツナの真下。
「ブトのくち」も豊作を願うまじない。
いずれにしても農業における大切な行事である。
とんどが燃えた火。その火は家に持って帰る。
火が点いた竹や炭のようになった火種を大事そうに持ち帰る。
コンロが「くどさん」であった時代はそれの火種にした。
今はガスの火が直接点くから「あみださん」や「神棚」のローソクに火を移しているそうだ。
(H23. 1.10 EOS40D撮影)