マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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苣原惣社九頭神社新嘗祭

2013年02月07日 06時53分04秒 | 天理市へ
鬱蒼とした樹木のなかに鎮座する天理市苣原(ちしゃわら)町の惣社九頭神社。

大樹に囲まれた苣原の氏神地。

ひときわ長く垂れさがる紅葉の木が美しい。

拝殿に積もった枯れ葉を取り除くが難儀だと話す長老たちは苣原の宮本十一人衆。

左座が五人でと右座の六人で構成されている。

この日は秋の収穫を祝った新嘗祭。

奈良県内では神社庁指定でお決まりの白酒(にごり酒)が献じられる。

苣原は石上神宮下の布留郷の一つ。

神宮神職が神事を執り行う。



本殿の柱に括りつけられているものが気になる。

以前から見ているものだが何であろうか。

先を尖らせた竹が何本かある。

黒い木はクリの木だ。

それは剣の形をしているというが名はなく厄除けの仕掛けだという。



その数は村人の数。

村の人のすべてにおいて厄除けする剣は秋祭りの翌日に宮本衆の人たちが奉ったそうだ。

それは秋祭りだけではなく4月の行われる神武さんの祭祀にも奉られる。

一年に2度奉られる剣にはサカキの葉もある。

神事を終えた一行は社務所に登る。

神饌に供えた大きな二段のモチは包丁でざっくり切る。

それを座に配る当番の人。

お下がりは昆布も添えられる。

この日の座の肴は田楽。

ダイコンとコンニャクだ。

大きな鍋に入れて煮込んだ2品に田楽味噌を付けて配られる。



コンニャクは手作り。

味わい深いコンニャクの舌触りは柔らかシコシコ。

スーパーなどのお店売っているような感触ではない。

歯ごたえがないと云われても良いぐらいのコンニャクは絶品。



手作りの田楽味噌が馴染んだ味は美味すぎる。

幟を掲げて国道沿いで売りだしたらどうかと伝えたが・・・。

神饌の白酒を飲んで田楽を味わう直会はしばらくの歓談場。



先日放映された毎日放送の「ちちんぷいぷい 昔の人は偉かった」で盛り上がる。

(H24.11.28 EOS40D撮影)