マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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笠・初釜笠蕎麦の奉納

2017年12月19日 08時46分47秒 | 桜井市へ
笠山坐荒神社の社務所内で暖をとらせてもらっていたときのことだ。

白い作業服、それも板前さんのような恰好をされた男性が社務所の扉を開けて、この日にできたばかりの初釜蕎麦を持ってこられた。

男性は「荒神の里 笠そば処」の蕎麦造り職人。

料理人といえばいいのか、それとも板前さんと呼べばいいのか・・。

「荒神の里 笠そば処」は笠山坐荒神社の鳥居前にある食事処である。



この日の蕎麦の栽培地は辺り一面が真っ白。

帰るころには、真っ青な空が広がっていた。

日差しが強くなれば、雪解けも盛ん。

真っ白な雪帽子を被っていたハウスの屋根はすっかり雪解けになっていた。



神社に持って来られた一枚の盛り蕎麦。

神司(かんづかさ)が受け取った蕎麦は、この日の最初に釜茹でした蕎麦である。

初釜の蕎麦は、農家さんで云えば野菜、果物などの作物の初成りに相当する。

お米で云えば初穂である。

初成りや初穂は神さんに供えて、稔りに感謝するとともに奉納するのである。

初出来の初釜蕎麦はお店が営業している期間中は毎日にできあがるが、初釜奉納をするのは毎月の1日と15日に土曜、日曜に祝祭日だという。

受け取った初釜蕎麦は三方に盛って拝殿に向かう。



千載一遇のチャンスに撮影をお願いしたのは言うまでもない。

たまたまに出くわした初釜笠蕎麦の奉納に板前さんはおられない。



神司一人で神さんに捧げられた。

(H29. 2.12 EOS40D撮影)