あぁーー、やっと平成28年分の確定申告が終わった。
今年はそれに加えて平成27年分の医療費控除もしなければならない。
前年度は開胸手術に焼却処置もした。
そのときの治療費は相当な額になったが、医療費控除を整備する気力も生まれなかった。
そういう状況であることを税務相談員は翌年に申請してくださいと云われた。
なんでも前年にかかった医療費は控除申請ができるということだった。
それから1年経った平成29年の2月。
2年分の医療費に支払った領収書を一枚、一枚を検証して日付け別に整備する。
それと同時にエクセル表に入力してデータ整備する。
これまで医療費控除をしてきた方法だが、今回は少しの手間が要る。
歯医者さんや内科、或は皮膚科など多様な治療であるが、控除申請する場合はすべてにおいて領収書を添付しなければならない。
確定申告においては当たり前の作業である。
受診者、続柄、医療機関、日付、医療費/調剤費、交通費などの検証をする。
支払い医療費の互恵をしてそれで完了だ。
日付順に並べた領収書は束ねてパソコンで出力した一覧表を添付して完了だ。
慣れてはいるが、今回の受診件数は例年よりとにかく多い。
平成27年は心臓の病に入院治療。
一回当たりの支払いも高額。
これについては市役所で受理、発行してもらった認定書をもって高額医療費限度額内で支払う。
入院治療をしたのは平成27年7月と8月。
それから数カ月も入院処置した。
その場合も高額医療費となったので認定書提示で支払額は抑えられた。
年齢によって限度額は異なるが、ありがたい制度に感謝する。
かつてない医療は将来に亘って続くと想定され、支払いだけでなく一切の治療関係書類含めてファイル化している。
1件の受診が後々もわかるようにクリヤーファイルに綴じている。
そのファイルから抜き出して医療費を整備する。
取り出しては控えのコピーをとる。
受診件数が多いから時間はけっこーかかった。
平成27年分で丸一日。
平成28年分で丸一日もかかった。
厚さでいえば8mmの平成27年分。
平成28年分はそれよりも枚数が増えて15mm。
分厚いし支払い総額も大きい。
例年と違うのはもう一点ある。
患者さんを送迎していた仕事に就くことはできなくなった。
所得収入と云えば厚生年金と企業年金に連合会年金の三つ。
連合会年金は勤めた期間が短いからたったの2千円。
たったといっても無駄にはできない生活年金。
ありがたく頂戴している。
雑収入も少ない。
不自由な身体になったが一本の講演料もある。
少額ではあるが源泉徴収されているので還付の対象になるはずだ。
間違いなく対象になる高額の源泉徴収は企業年金。
これも今年度までの支給。
来年はぐっと所得額が減る。
切り詰める実年金生活が待っている。
所得にならなかった雑所得がある。
10年間一括払いの地震保険付き損害保険である。
これは昨年の8月に満期となった。
支払いができる年代ではない年齢。
将来を見据えて継続はしなかった。
むしろ満期金がなければ生活できない時代を迎えていたのである。
満期金も雑所得である。
保険料を差っ引いた額に控除金額の50万円を差し引く。
計算すれば一時所得金が「-」になる。
こういう場合は確定申告をする必要はない。
保険会社もそう電話で伝えていたが、支払調書は発行して欲しいのである。
そういうことだが、後々に税務署から問われるのではと思って、本日の相談に掛けた。
計算された結果は・・添付も申請も不要の言葉に安心する。
二日間かけて整備した資料や医療費控除一覧表に公的年金源泉徴収票、雑所得の支払調書、生保保険料控除証明書、共済掛金払込証明書、国保口座振替納付済通知書、介護保険料納付書兼領収書などを臨時相談場の奈良県図書情報館に持ち込んだ。
持ち込む日は9日を予定していた。
相談日は15日までだ。
終わり近くになれば焦ってしまう。
開設日の近日であれば込む可能性が高い。
そう思って取材のない合間に予定を立てた。
ところがだ。
前日に伝えられていた通りの雪マーク。
朝から降っていた雪は草木や土を真っ白にする。
ゴミ出ししていたブルーシートも真っ白。
ゴミ収集車が取り去ると同時にシートを折りたたんで回収する。
雪降るなかの作業に隣組も出て合計4人がかりの回収作業。
尤も3人は毎回出ておられるんだけど・・・。
それはともかく出かける時間帯も考える。
順番待ちや対応に時間がかかる人もいる。
状況はその日に訪問された相談者によってさまざまだが、だいたいの時間はこれまで相談・入力・検証までの時間でわかる。
およそ1時間半から2時間かかることは必至である。
昼を過ぎても構わない。
2時間を予想していて10時半には着きたいと思っていたこの日は雪が降る日。
すっかり周りの景色は冬の色に染まっていた。
我が家の中庭も外庭も。
そして向かいの山も。建築中の新県立病院に入る導入路を建設している。
丘だった山は崩されてその下に道路を敷設する。
来年の今頃はさらに変貌していることだろう。
降った雪は積もってはいるが道路は水浸し状態。
僅かにミゾレっぽい氷状もある。
車は十分に走れる。
外は寒い。
エンジンが温もるまでしばらく待つ。
たぶんにこの日の確定申告相談者は少ないだろう。
そう思って動き出した。
県道もそうだが、住宅地もすっかり人の気配がない。
車の往来もトンとない。
いつもなら信号待ちで渋滞している県道もスイスイ走る。
柏木町の大通りに出てもそうである。
いつもより早く着いた奈良図書情報館の駐車場も少ない。
館外で整理券を配る職員さんは防寒着の着ぐるみさん状態。
受付はこの整理券の番号で呼び出される。
待合室はほぼ完全な空き状態。
着いた時間は午前10時35分。
現在の呼び出し番号は169番。
待ち番号が159番だからここにいる相談者はたったの10人。
例年ならここに100人も待つぐらいなのに・・・。
寒い日は家から出たくない。
道路は凍っているかも知れない。
高齢者でなくとも危ない日は避けて明日にしようと思ったのか、とにかく少ない。
雪の日の予想は当たった。
数分も経たないうちに呼び出し。
早速、今回の確定申告のポイントを説明させてもらった。
受けてくれた相談員は若手のお嬢さん。
雪が舞うこともあったのか、それとも初めての場であったのか奈良図書情報館の位置がわからなくてうろうろしたらしい。
とにかく説明すべき点は2年間の医療費控除。
平成27年分をみてもらったら入院した時に市役所から補填されましたか、という。
その通りである。
高額医療費は免除ではないが国保限度額適用された支払いをしている。
それを記載して計算している。
これは問がない。
入院と云えば加入している保険の補てんがあったか、なかった、である。
我が家はあった、である。
入院給付金が下りて補填されている。
入院は3度もあった。
それぞれ退院後に診断書をとって給付申請をした。
受理されて保険金が下りた。
それが補填である。
迂闊にもそれが抜けていた。
1年前のことなのに、ありがたく受け取った保険金はすっかり忘れていた。
その件は仕方なく家で再整備して再訪するしかない。
後回しである。本来の平成28年分の確定申告に集中する。
特に気になっていた10年満期の地震保険である。
前述したようにこれについては一切が不要。
持参した書類を検証して貰って持ち帰りである。
そこでふと云われた相談員の言葉。
地震保険の確定申告はないのですか、である。
そういえば保険会社からは地震保険満期に伴って火災保険に切り替えたが、それもないな、である。
保険料控除証明が届いていないことに気づいたが、それがあったとしても差っ引く税がないから、あっても無用である。
ま、いっか、ということで年金関係や雑所得の書類を検証していただく。
そこで気づかれた相談員の言葉。
支払調書に日付がないですが、問題とはならないと判断します、ということだ。
少額だからそうされたと思うが、発行元の団体には後日に伝えておこう。
もう一つの確認事項。
かーさんがもらっている公的年金である。
働いていないから収入はない。
ないが、公的年金はある。
それが高額であれば、扶養控除から外れて独自に申告せねばならない。
金額は100万円を越えているが、年齢が65歳以上。
その場合であればギリギリのところで免除となり、扶養控除扱いになった。
あとは支払っている国民健康保険税や介護保険料。
持参した書類から金額だけを記載された。
書類提出は不要である。
一連の検証をしているときに気づかれた相談員。
私が説明したなかに医療費支払い日に出費した交通費である。
低脈拍状態は今でも続いているが身体を動かせば正常値になる。
動いておれば問題はない。
そういうことで主治医からは運転可能のお墨付きをもらっている。
そこに至るまでの数か月間は運転をしてはならぬ指示があった。
通院はどうするか。
車ではなくバス、電車の交通機関の利用である。
その場合は控除申請ができる。
その期間は10日間。
往復で960円だから出費は9600円にもなる。
そういう理由で一部の期間については交通費を記載しているといえば、心配された。
申請を心配されたわけではなく、私の身体のことを心配された。
そんな低い脈拍で大丈夫なのですか、である。
そう、これが私の現況。
それでも生きていますと笑っていったら、笑顔で返された。
こうした検証を終えて次はデータ入力のパソコンコーナーへ移る。
ここにも受付がおられて、セルフできますか、と問われた。
いつもそう問われるが、セルフはしない。
補助者がついていても入力は専門の人に任せる。
アルファベット、数字、漢字の入力もあるが、メニュー画面に慣れていないから画面が遷るたびに戸惑いが発生する。
表示された内容を読みとるまで時間がかかる。
そういう理由で慣れている人に対応してもらった方が早い。
そう思って選択した受付番号は88。
ダブル末広がり番号であるが、申告とはなんら関係がない。
10分ほど待って先ほど検証してくださった相談員どうように書類などの説明をする。
申告の状態は人によってまったく違う。
そう思うから、つい説明したくなる。
纏めた医療費一覧表は領収書の枚数が多いから1.5cm。
しかも指定の収納、計算値を表記する『平成28年医療費明細書』袋のサイズはB5。
払った医療費領収書は一番大きなサイズでA4。
この袋に入るどおりがない。
どこからともなく大きな袋を探してくれたパソコン入力職員。
官庁関係は未だにBサイズなのか。
いい加減時代がかわったのだからAサイズの導入をされたらどうかと進言したい。
尤も今回の束ねた書類の厚さは1.5cmだからもっと大きな袋を要する。
平成29年も同じような枚数になるであろう我が家の申請。
特別版を自作しないといけないのかな。
パソコン入力はいつもの通りにパスワードを入力する。
私が知る範囲にはないパスワードは税務署職員しか知り得ない記号番号。
セルフの場合や自宅でe-taxする場合はどうするんだろうか。
入力は支障なく済ませて配偶者・扶養者も確認する。
確認が終われば郵貯か銀行振り込みかの選択。
これもいつも通りなので指定口座の番号もメモってでかけていた。
これまで、それを反らずに自宅に居る家人に確認をとったものだ。
最後だったかどうか覚えてないが、マイナンバーの確認だ。
確認といっても番号を入力して自分で確かめる。
暗証番号の再確認のようなものだが、マイナンバーは配偶者・扶養者すべての確認が必要だという。
えー、である。
確定申告の案内にはそんなことは書いてあったっけ・・。
自宅に戻ってから探してみたが、記載はない。
ここに来て初めて知った配偶者・扶養者のマイナンバー確認。
個人証明に免許証のコピーを持っていたが、それは要らないという。
要る場合は、ご自身のパソコンからe-tax処理して税務所送付する場合だけだという。
配偶者・扶養者は用意してないですと応えたら、それではいいですとなる。
こんなんでいいのか、である。
すべてを終わって駐車場。
カードを挿入して表示された金額は100円。
入庫時間が10時28分で出庫は12時25分だ。
相談者はいつもより少なかったが結局は2時間コース。
ま、そんなもんだが自宅に戻って昼ご飯。
申告から戻った時間は午後1時前。移転というか、奈良県総合医療センター(旧奈良県立病院)導入路工事中の場はまだ雪解けやまず・・だ。
済ませて指摘された生命保険等補填額を掻き集める。
エクセルデータも修正して一覧表も再作成して再びやってきた相談会場の奈良図書情報館。
午後2時半の受付番号は404番になっていた。
朝に来たときから235人も来ていたということだ。
前年の平成27年2月4日に着いた時間帯は午前11時半で347番。
本日がいかに少ない日であるか、よくわかる。
並ぶことなくすぐさま相談員が待つ席を指示される。
今度は若手の男性職員。
事情を話せば直ちに検証してくださる平成27年の医療費控除。
生命保険等補填額が抜けていたので再訪したと伝えて一覧表を提示したら、合算計で支払い額と差引するのではなく、入院給付であるならそのときに支払った金額単体で差し引きするのです、と云われる。
合算であれば保険金が高額でマイナスになる。
そうではなく事情発生した単体ごとに差引計算をするというのだ。
午前中に伺った相談員はそのことを私に伝えていないから、またもや自宅に戻って修正しないと、といえばこの場で対応してくれている相談員はちょこちょこっと一覧表に鉛筆書きで記入される。
それで合計をすればいいのです、と云われる。
なるほどそういう具合に計算するのか。
一旦戻ることなく、入院給付金支払い票を添付しているので、一覧表は訂正数値を記入すればいいという。
なるほど。これもまた勉強になる。
これをクリアーしたらパソコン入力だ。
受付で待つ人数は2人。
早くも回って来た。
こういう事情でパソコン入力と指示されてきたと伝えたら、これはできませんという。
えっ、である。
入力者はアルバイトではないが、スタッフさん。
専門職の職員に助け舟を呼ぶ。
その人はこちらへ来てハンド作成になるという。
それは知らなんだ、である。
そりゃそうである。
専門職の職員が別途テーブルに置いたシートは『平成27年分所得税及び復興特別所得税の更正の請求書』である。
見るのは当然ながら初めてみる書類である。
職員が指示する通りに記載してくださいと云われてボールペンで書く。
郵便番号、住所、名前を書いて・・・あれえ。そこには「印」の文字。
これって印鑑が要りますよね、といえば、そうですと答える。
本日の確定申告相談は検証して入力で済む。
印鑑なんぞまったく不要である。
印鑑が要るって早く言ってよ、と思わず口に出る。
専門職の職員は申し訳なさそうに、訂正(更正)書類は税務事務の取り扱い上、押印が必須であると云われる。
そうなんだ、としか言いようがないが、印鑑は持ち合わせていない。
そうであれば書類に必要事項を記入されて後日でもいいから押印して直接税務署に持参していただければ、受け付けますという。
相談時間は午後4時で終わる。
それまでに印鑑を押して戻ってきたらすべての申告が終わる。
そう思って、指示された項目の書き込みを急ぐ。
記入項目は請求の目的。
記載は「平成27年分所得税」だ。
次は更正請求する理由で「医療費控除もれ」と書く。
次は添付した書類で「医療費の明細」。
請求額の計算は前年に確定申告した「控え」より、総合課税の所得金額(雑、一時)の2項目、所得から差し引きする金額(雑損医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、配偶者控除、扶養控除、基礎控除)の7項目である。
記載項目はまだある。課税される所得金額税、差引所得税額、再差引所得税額、復興特別所得税額、所得税及び復興特別所得税の源泉徴収額、所得税及び復興特別所得税の申告納税額、還付される税金に枠外に書いた差引された実際に還付される金額である。
あとは還付税金を受け取る金融機関の名前、本支店、口座番号で終わった。
すべてが指示されるがままに書いた更正の請求書である。
一旦は会場を出て自宅に戻る。
大慌てでシャチハタでない印鑑で押印する。
再び会場目指して車を走らせる。
受付会場は受付を終えていた。
裏口から入って請求書と医療費明細を提出する。
受け付ける男性はやはり専門職。
理由がわかれば対応も早い。
マイナンバーにある個人番号を記入してすべてを終わった。
退出した時間は午後3時51分。
ギリギリの間一髪で終わった。
長くかかった確定申告の一日はこうして終えた。
そんな甲斐もあって我が家に還付金が振り込まれることになった。
ありがたい還付金は2種類ある。
いずれも平成28年度の申告の際に更正された平成27年の医療費控除の結果である。
恩恵の一つは税務署直接的な税制還付金。
発生月日は3月8日で、3月末に5564円が口座振り込みされた。
もう一つの通知は4月22日に届いた市税務課からの通知である。
ひょっとすれば還付はあるのか、それともないのか。
期待していなかった。
すっかり忘れていたころの4月22日に届いた通知も還付金が発生した。
それは市・県民税。
この額は我が家にとっては大きい過誤納税額は17500円。
ありがたや、ありがたやであるが、病気にならんほうがもっと良いが・・・。
その後の6月に市民税が確定した。
その結果は雑所得に対してとなる金額で今年は1400円になったということだ。
(H29. 2. 9 SB932SH撮影)
今年はそれに加えて平成27年分の医療費控除もしなければならない。
前年度は開胸手術に焼却処置もした。
そのときの治療費は相当な額になったが、医療費控除を整備する気力も生まれなかった。
そういう状況であることを税務相談員は翌年に申請してくださいと云われた。
なんでも前年にかかった医療費は控除申請ができるということだった。
それから1年経った平成29年の2月。
2年分の医療費に支払った領収書を一枚、一枚を検証して日付け別に整備する。
それと同時にエクセル表に入力してデータ整備する。
これまで医療費控除をしてきた方法だが、今回は少しの手間が要る。
歯医者さんや内科、或は皮膚科など多様な治療であるが、控除申請する場合はすべてにおいて領収書を添付しなければならない。
確定申告においては当たり前の作業である。
受診者、続柄、医療機関、日付、医療費/調剤費、交通費などの検証をする。
支払い医療費の互恵をしてそれで完了だ。
日付順に並べた領収書は束ねてパソコンで出力した一覧表を添付して完了だ。
慣れてはいるが、今回の受診件数は例年よりとにかく多い。
平成27年は心臓の病に入院治療。
一回当たりの支払いも高額。
これについては市役所で受理、発行してもらった認定書をもって高額医療費限度額内で支払う。
入院治療をしたのは平成27年7月と8月。
それから数カ月も入院処置した。
その場合も高額医療費となったので認定書提示で支払額は抑えられた。
年齢によって限度額は異なるが、ありがたい制度に感謝する。
かつてない医療は将来に亘って続くと想定され、支払いだけでなく一切の治療関係書類含めてファイル化している。
1件の受診が後々もわかるようにクリヤーファイルに綴じている。
そのファイルから抜き出して医療費を整備する。
取り出しては控えのコピーをとる。
受診件数が多いから時間はけっこーかかった。
平成27年分で丸一日。
平成28年分で丸一日もかかった。
厚さでいえば8mmの平成27年分。
平成28年分はそれよりも枚数が増えて15mm。
分厚いし支払い総額も大きい。
例年と違うのはもう一点ある。
患者さんを送迎していた仕事に就くことはできなくなった。
所得収入と云えば厚生年金と企業年金に連合会年金の三つ。
連合会年金は勤めた期間が短いからたったの2千円。
たったといっても無駄にはできない生活年金。
ありがたく頂戴している。
雑収入も少ない。
不自由な身体になったが一本の講演料もある。
少額ではあるが源泉徴収されているので還付の対象になるはずだ。
間違いなく対象になる高額の源泉徴収は企業年金。
これも今年度までの支給。
来年はぐっと所得額が減る。
切り詰める実年金生活が待っている。
所得にならなかった雑所得がある。
10年間一括払いの地震保険付き損害保険である。
これは昨年の8月に満期となった。
支払いができる年代ではない年齢。
将来を見据えて継続はしなかった。
むしろ満期金がなければ生活できない時代を迎えていたのである。
満期金も雑所得である。
保険料を差っ引いた額に控除金額の50万円を差し引く。
計算すれば一時所得金が「-」になる。
こういう場合は確定申告をする必要はない。
保険会社もそう電話で伝えていたが、支払調書は発行して欲しいのである。
そういうことだが、後々に税務署から問われるのではと思って、本日の相談に掛けた。
計算された結果は・・添付も申請も不要の言葉に安心する。
二日間かけて整備した資料や医療費控除一覧表に公的年金源泉徴収票、雑所得の支払調書、生保保険料控除証明書、共済掛金払込証明書、国保口座振替納付済通知書、介護保険料納付書兼領収書などを臨時相談場の奈良県図書情報館に持ち込んだ。
持ち込む日は9日を予定していた。
相談日は15日までだ。
終わり近くになれば焦ってしまう。
開設日の近日であれば込む可能性が高い。
そう思って取材のない合間に予定を立てた。
ところがだ。
前日に伝えられていた通りの雪マーク。
朝から降っていた雪は草木や土を真っ白にする。
ゴミ出ししていたブルーシートも真っ白。
ゴミ収集車が取り去ると同時にシートを折りたたんで回収する。
雪降るなかの作業に隣組も出て合計4人がかりの回収作業。
尤も3人は毎回出ておられるんだけど・・・。
それはともかく出かける時間帯も考える。
順番待ちや対応に時間がかかる人もいる。
状況はその日に訪問された相談者によってさまざまだが、だいたいの時間はこれまで相談・入力・検証までの時間でわかる。
およそ1時間半から2時間かかることは必至である。
昼を過ぎても構わない。
2時間を予想していて10時半には着きたいと思っていたこの日は雪が降る日。
すっかり周りの景色は冬の色に染まっていた。
我が家の中庭も外庭も。
そして向かいの山も。建築中の新県立病院に入る導入路を建設している。
丘だった山は崩されてその下に道路を敷設する。
来年の今頃はさらに変貌していることだろう。
降った雪は積もってはいるが道路は水浸し状態。
僅かにミゾレっぽい氷状もある。
車は十分に走れる。
外は寒い。
エンジンが温もるまでしばらく待つ。
たぶんにこの日の確定申告相談者は少ないだろう。
そう思って動き出した。
県道もそうだが、住宅地もすっかり人の気配がない。
車の往来もトンとない。
いつもなら信号待ちで渋滞している県道もスイスイ走る。
柏木町の大通りに出てもそうである。
いつもより早く着いた奈良図書情報館の駐車場も少ない。
館外で整理券を配る職員さんは防寒着の着ぐるみさん状態。
受付はこの整理券の番号で呼び出される。
待合室はほぼ完全な空き状態。
着いた時間は午前10時35分。
現在の呼び出し番号は169番。
待ち番号が159番だからここにいる相談者はたったの10人。
例年ならここに100人も待つぐらいなのに・・・。
寒い日は家から出たくない。
道路は凍っているかも知れない。
高齢者でなくとも危ない日は避けて明日にしようと思ったのか、とにかく少ない。
雪の日の予想は当たった。
数分も経たないうちに呼び出し。
早速、今回の確定申告のポイントを説明させてもらった。
受けてくれた相談員は若手のお嬢さん。
雪が舞うこともあったのか、それとも初めての場であったのか奈良図書情報館の位置がわからなくてうろうろしたらしい。
とにかく説明すべき点は2年間の医療費控除。
平成27年分をみてもらったら入院した時に市役所から補填されましたか、という。
その通りである。
高額医療費は免除ではないが国保限度額適用された支払いをしている。
それを記載して計算している。
これは問がない。
入院と云えば加入している保険の補てんがあったか、なかった、である。
我が家はあった、である。
入院給付金が下りて補填されている。
入院は3度もあった。
それぞれ退院後に診断書をとって給付申請をした。
受理されて保険金が下りた。
それが補填である。
迂闊にもそれが抜けていた。
1年前のことなのに、ありがたく受け取った保険金はすっかり忘れていた。
その件は仕方なく家で再整備して再訪するしかない。
後回しである。本来の平成28年分の確定申告に集中する。
特に気になっていた10年満期の地震保険である。
前述したようにこれについては一切が不要。
持参した書類を検証して貰って持ち帰りである。
そこでふと云われた相談員の言葉。
地震保険の確定申告はないのですか、である。
そういえば保険会社からは地震保険満期に伴って火災保険に切り替えたが、それもないな、である。
保険料控除証明が届いていないことに気づいたが、それがあったとしても差っ引く税がないから、あっても無用である。
ま、いっか、ということで年金関係や雑所得の書類を検証していただく。
そこで気づかれた相談員の言葉。
支払調書に日付がないですが、問題とはならないと判断します、ということだ。
少額だからそうされたと思うが、発行元の団体には後日に伝えておこう。
もう一つの確認事項。
かーさんがもらっている公的年金である。
働いていないから収入はない。
ないが、公的年金はある。
それが高額であれば、扶養控除から外れて独自に申告せねばならない。
金額は100万円を越えているが、年齢が65歳以上。
その場合であればギリギリのところで免除となり、扶養控除扱いになった。
あとは支払っている国民健康保険税や介護保険料。
持参した書類から金額だけを記載された。
書類提出は不要である。
一連の検証をしているときに気づかれた相談員。
私が説明したなかに医療費支払い日に出費した交通費である。
低脈拍状態は今でも続いているが身体を動かせば正常値になる。
動いておれば問題はない。
そういうことで主治医からは運転可能のお墨付きをもらっている。
そこに至るまでの数か月間は運転をしてはならぬ指示があった。
通院はどうするか。
車ではなくバス、電車の交通機関の利用である。
その場合は控除申請ができる。
その期間は10日間。
往復で960円だから出費は9600円にもなる。
そういう理由で一部の期間については交通費を記載しているといえば、心配された。
申請を心配されたわけではなく、私の身体のことを心配された。
そんな低い脈拍で大丈夫なのですか、である。
そう、これが私の現況。
それでも生きていますと笑っていったら、笑顔で返された。
こうした検証を終えて次はデータ入力のパソコンコーナーへ移る。
ここにも受付がおられて、セルフできますか、と問われた。
いつもそう問われるが、セルフはしない。
補助者がついていても入力は専門の人に任せる。
アルファベット、数字、漢字の入力もあるが、メニュー画面に慣れていないから画面が遷るたびに戸惑いが発生する。
表示された内容を読みとるまで時間がかかる。
そういう理由で慣れている人に対応してもらった方が早い。
そう思って選択した受付番号は88。
ダブル末広がり番号であるが、申告とはなんら関係がない。
10分ほど待って先ほど検証してくださった相談員どうように書類などの説明をする。
申告の状態は人によってまったく違う。
そう思うから、つい説明したくなる。
纏めた医療費一覧表は領収書の枚数が多いから1.5cm。
しかも指定の収納、計算値を表記する『平成28年医療費明細書』袋のサイズはB5。
払った医療費領収書は一番大きなサイズでA4。
この袋に入るどおりがない。
どこからともなく大きな袋を探してくれたパソコン入力職員。
官庁関係は未だにBサイズなのか。
いい加減時代がかわったのだからAサイズの導入をされたらどうかと進言したい。
尤も今回の束ねた書類の厚さは1.5cmだからもっと大きな袋を要する。
平成29年も同じような枚数になるであろう我が家の申請。
特別版を自作しないといけないのかな。
パソコン入力はいつもの通りにパスワードを入力する。
私が知る範囲にはないパスワードは税務署職員しか知り得ない記号番号。
セルフの場合や自宅でe-taxする場合はどうするんだろうか。
入力は支障なく済ませて配偶者・扶養者も確認する。
確認が終われば郵貯か銀行振り込みかの選択。
これもいつも通りなので指定口座の番号もメモってでかけていた。
これまで、それを反らずに自宅に居る家人に確認をとったものだ。
最後だったかどうか覚えてないが、マイナンバーの確認だ。
確認といっても番号を入力して自分で確かめる。
暗証番号の再確認のようなものだが、マイナンバーは配偶者・扶養者すべての確認が必要だという。
えー、である。
確定申告の案内にはそんなことは書いてあったっけ・・。
自宅に戻ってから探してみたが、記載はない。
ここに来て初めて知った配偶者・扶養者のマイナンバー確認。
個人証明に免許証のコピーを持っていたが、それは要らないという。
要る場合は、ご自身のパソコンからe-tax処理して税務所送付する場合だけだという。
配偶者・扶養者は用意してないですと応えたら、それではいいですとなる。
こんなんでいいのか、である。
すべてを終わって駐車場。
カードを挿入して表示された金額は100円。
入庫時間が10時28分で出庫は12時25分だ。
相談者はいつもより少なかったが結局は2時間コース。
ま、そんなもんだが自宅に戻って昼ご飯。
申告から戻った時間は午後1時前。移転というか、奈良県総合医療センター(旧奈良県立病院)導入路工事中の場はまだ雪解けやまず・・だ。
済ませて指摘された生命保険等補填額を掻き集める。
エクセルデータも修正して一覧表も再作成して再びやってきた相談会場の奈良図書情報館。
午後2時半の受付番号は404番になっていた。
朝に来たときから235人も来ていたということだ。
前年の平成27年2月4日に着いた時間帯は午前11時半で347番。
本日がいかに少ない日であるか、よくわかる。
並ぶことなくすぐさま相談員が待つ席を指示される。
今度は若手の男性職員。
事情を話せば直ちに検証してくださる平成27年の医療費控除。
生命保険等補填額が抜けていたので再訪したと伝えて一覧表を提示したら、合算計で支払い額と差引するのではなく、入院給付であるならそのときに支払った金額単体で差し引きするのです、と云われる。
合算であれば保険金が高額でマイナスになる。
そうではなく事情発生した単体ごとに差引計算をするというのだ。
午前中に伺った相談員はそのことを私に伝えていないから、またもや自宅に戻って修正しないと、といえばこの場で対応してくれている相談員はちょこちょこっと一覧表に鉛筆書きで記入される。
それで合計をすればいいのです、と云われる。
なるほどそういう具合に計算するのか。
一旦戻ることなく、入院給付金支払い票を添付しているので、一覧表は訂正数値を記入すればいいという。
なるほど。これもまた勉強になる。
これをクリアーしたらパソコン入力だ。
受付で待つ人数は2人。
早くも回って来た。
こういう事情でパソコン入力と指示されてきたと伝えたら、これはできませんという。
えっ、である。
入力者はアルバイトではないが、スタッフさん。
専門職の職員に助け舟を呼ぶ。
その人はこちらへ来てハンド作成になるという。
それは知らなんだ、である。
そりゃそうである。
専門職の職員が別途テーブルに置いたシートは『平成27年分所得税及び復興特別所得税の更正の請求書』である。
見るのは当然ながら初めてみる書類である。
職員が指示する通りに記載してくださいと云われてボールペンで書く。
郵便番号、住所、名前を書いて・・・あれえ。そこには「印」の文字。
これって印鑑が要りますよね、といえば、そうですと答える。
本日の確定申告相談は検証して入力で済む。
印鑑なんぞまったく不要である。
印鑑が要るって早く言ってよ、と思わず口に出る。
専門職の職員は申し訳なさそうに、訂正(更正)書類は税務事務の取り扱い上、押印が必須であると云われる。
そうなんだ、としか言いようがないが、印鑑は持ち合わせていない。
そうであれば書類に必要事項を記入されて後日でもいいから押印して直接税務署に持参していただければ、受け付けますという。
相談時間は午後4時で終わる。
それまでに印鑑を押して戻ってきたらすべての申告が終わる。
そう思って、指示された項目の書き込みを急ぐ。
記入項目は請求の目的。
記載は「平成27年分所得税」だ。
次は更正請求する理由で「医療費控除もれ」と書く。
次は添付した書類で「医療費の明細」。
請求額の計算は前年に確定申告した「控え」より、総合課税の所得金額(雑、一時)の2項目、所得から差し引きする金額(雑損医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、配偶者控除、扶養控除、基礎控除)の7項目である。
記載項目はまだある。課税される所得金額税、差引所得税額、再差引所得税額、復興特別所得税額、所得税及び復興特別所得税の源泉徴収額、所得税及び復興特別所得税の申告納税額、還付される税金に枠外に書いた差引された実際に還付される金額である。
あとは還付税金を受け取る金融機関の名前、本支店、口座番号で終わった。
すべてが指示されるがままに書いた更正の請求書である。
一旦は会場を出て自宅に戻る。
大慌てでシャチハタでない印鑑で押印する。
再び会場目指して車を走らせる。
受付会場は受付を終えていた。
裏口から入って請求書と医療費明細を提出する。
受け付ける男性はやはり専門職。
理由がわかれば対応も早い。
マイナンバーにある個人番号を記入してすべてを終わった。
退出した時間は午後3時51分。
ギリギリの間一髪で終わった。
長くかかった確定申告の一日はこうして終えた。
そんな甲斐もあって我が家に還付金が振り込まれることになった。
ありがたい還付金は2種類ある。
いずれも平成28年度の申告の際に更正された平成27年の医療費控除の結果である。
恩恵の一つは税務署直接的な税制還付金。
発生月日は3月8日で、3月末に5564円が口座振り込みされた。
もう一つの通知は4月22日に届いた市税務課からの通知である。
ひょっとすれば還付はあるのか、それともないのか。
期待していなかった。
すっかり忘れていたころの4月22日に届いた通知も還付金が発生した。
それは市・県民税。
この額は我が家にとっては大きい過誤納税額は17500円。
ありがたや、ありがたやであるが、病気にならんほうがもっと良いが・・・。
その後の6月に市民税が確定した。
その結果は雑所得に対してとなる金額で今年は1400円になったということだ。
(H29. 2. 9 SB932SH撮影)