北大阪のまつりは、とにかく興味を惹かれる行事が多すぎて整理が追い付かない。
この日も訪れて北大阪のまつりを学ぶ。
3日前の23日は講演会聴講が目的。
この日は数々の行事を記録したビデオ映像で学ぶ。
ビデオ上映会のプログラムは、能勢町天王区のキツネガエリ、能勢町長谷・八坂神社の御田植え祭り(おんだ)、能勢町山辺・山辺神社の秋祭礼/獅子舞、能勢町野間出野・岩崎神社秋祭礼/獅子舞、池田市五月山の愛宕火(がんがら火)、池田市建石町のがんがら火、池田市城山町のがんがら火、池田市神田・八坂神社の額灯、箕面市萱野・白鳥のまんどろ、箕面市白鳥・白鳥の太鼓念仏の10行事である。
上映時間はたっぷり2時間。
味わい深い行事は是非とも拝見してみたいと思った。
配布された解説資料より書き出しておく簡単な覚え書き。
天王区のキツネガエリのキツネガエリはキツネガリとも称す。小正月に災厄をもたらすキツネを村から追いだす行事。
兵庫県の但馬、京都府の丹後・丹波に福井県の若狭地方に分布する行事であるが、天王区のキツネガエリは追い出すのではなく、家の災厄を祓って、福をもたらす善の行事である。
大阪府内に見られる田植え祭りは現在3カ所。
うち一つが長谷の御田植え祭りである。
奈良県内に多くの田植え行事が見られるが、モグラに関する所作はここ長谷だけであろう。
山辺神社の獅子舞。
雌雄2頭の立ち獅子に「扇の舞」と「剣の舞」がある。
囃しに太鼓、すり鉦、笛。囃し唄を伴って幣、鈴、扇の採り物を用いて舞う。
出野の獅子舞。
野間神社の秋例祭に奉納する獅子舞。
4年に一度の大祭の場合は野間神社に加えて地黄陣屋や御旅所も奉納される。
演目は一つであるが、大太鼓と小太鼓を打つ強弱、遅速の調子にのって始まりの眠っていた獅子がやがて目覚めて起き上がる。
目覚めた獅子は氏子の掛け声、動きに呼応し、狂ったように舞う。
ときには肩車で獅子をもちあげ移動するなど伊勢太神楽の影響が伺える舞である。
池田市五月山の愛宕火(がんがら火)。
五月山(さつきやま)山腹に「大一」、「大」の火文字を点火する愛宕日の行事である。
建石町が「大」、城山町が「大一」の火文字を一の鳥居下で点火。
その際、子どもたちは八丁鉦を叩いて囃す音が「がんがら」と聞こえることから「がんがら火」の名がついた。
城山町は愛宕神社に詣でて、オヒカリの神火から小松明に移して点火。
午後7時に始まった「がんがら火」。
御幣をもち、笛や鉦を鳴らして鳥居下の「大一」の文字に点火する。
町内の若者は大工姿になって練り歩く。
途中、町内の人たちは台所や仏壇の火をもらい、最後にお旅所と地蔵さんや愛宕さんに火を納める。
一方、建石町は松明ケ原に設えた火床に点火するが、先に愛宕神社の神火移しをしておき、町内の星の宮に保管。
その火から子どもたちがもつ松明に火移し。
鉦を打ち鳴らし五月山に出発。
午後7時に火床の「大」に点火。
途中、町内の人たちは台所や仏壇の火をもらう。
池田市神田・八坂神社の額灯(※池田市では台額でなく、額灯と呼ぶ)。
6地区それぞれに額灯を所有する。
宵宮の夜、地区ごとに神社に向けて出発した氏子たちは伊勢音頭を唄いながら、額灯を掲げて宮入する。
箕面市萱野・白鳥のまんどろ。
池田のがんがら火と同じようなまつりであるが、囃し詞がある。
白鳥集落に勧請した愛宕神社がある。
神火を提灯に移し、麓の五(ご)藤池の堤に持ち帰って点火するが、公園まで行列を組んで松明をもつ子どもたちは「まーんどろ 火ともせ けやせ 燃やせ」と囃す。
まんどろはおそらく万灯籠であろう。
それほど多いという提灯の灯りをそう称したのであろう。
白鳥の太鼓念仏は貴重な映像である。
実は平成24年になって営みができなくなり解散された。
所有していた太鼓や鉦は遺されたが行事は消えた。
「ひっつんつん」、「太鼓念仏」の2曲を伝えてきた浄土宗阿弥陀寺の檀家によって構成された太鼓念仏講の解散は残念なことであるが、老齢化に伴う若い人たちの動きがなかったということであろう。
(H29.11.26 SB932SH撮影)
この日も訪れて北大阪のまつりを学ぶ。
3日前の23日は講演会聴講が目的。
この日は数々の行事を記録したビデオ映像で学ぶ。
ビデオ上映会のプログラムは、能勢町天王区のキツネガエリ、能勢町長谷・八坂神社の御田植え祭り(おんだ)、能勢町山辺・山辺神社の秋祭礼/獅子舞、能勢町野間出野・岩崎神社秋祭礼/獅子舞、池田市五月山の愛宕火(がんがら火)、池田市建石町のがんがら火、池田市城山町のがんがら火、池田市神田・八坂神社の額灯、箕面市萱野・白鳥のまんどろ、箕面市白鳥・白鳥の太鼓念仏の10行事である。
上映時間はたっぷり2時間。
味わい深い行事は是非とも拝見してみたいと思った。
配布された解説資料より書き出しておく簡単な覚え書き。
天王区のキツネガエリのキツネガエリはキツネガリとも称す。小正月に災厄をもたらすキツネを村から追いだす行事。
兵庫県の但馬、京都府の丹後・丹波に福井県の若狭地方に分布する行事であるが、天王区のキツネガエリは追い出すのではなく、家の災厄を祓って、福をもたらす善の行事である。
大阪府内に見られる田植え祭りは現在3カ所。
うち一つが長谷の御田植え祭りである。
奈良県内に多くの田植え行事が見られるが、モグラに関する所作はここ長谷だけであろう。
山辺神社の獅子舞。
雌雄2頭の立ち獅子に「扇の舞」と「剣の舞」がある。
囃しに太鼓、すり鉦、笛。囃し唄を伴って幣、鈴、扇の採り物を用いて舞う。
出野の獅子舞。
野間神社の秋例祭に奉納する獅子舞。
4年に一度の大祭の場合は野間神社に加えて地黄陣屋や御旅所も奉納される。
演目は一つであるが、大太鼓と小太鼓を打つ強弱、遅速の調子にのって始まりの眠っていた獅子がやがて目覚めて起き上がる。
目覚めた獅子は氏子の掛け声、動きに呼応し、狂ったように舞う。
ときには肩車で獅子をもちあげ移動するなど伊勢太神楽の影響が伺える舞である。
池田市五月山の愛宕火(がんがら火)。
五月山(さつきやま)山腹に「大一」、「大」の火文字を点火する愛宕日の行事である。
建石町が「大」、城山町が「大一」の火文字を一の鳥居下で点火。
その際、子どもたちは八丁鉦を叩いて囃す音が「がんがら」と聞こえることから「がんがら火」の名がついた。
城山町は愛宕神社に詣でて、オヒカリの神火から小松明に移して点火。
午後7時に始まった「がんがら火」。
御幣をもち、笛や鉦を鳴らして鳥居下の「大一」の文字に点火する。
町内の若者は大工姿になって練り歩く。
途中、町内の人たちは台所や仏壇の火をもらい、最後にお旅所と地蔵さんや愛宕さんに火を納める。
一方、建石町は松明ケ原に設えた火床に点火するが、先に愛宕神社の神火移しをしておき、町内の星の宮に保管。
その火から子どもたちがもつ松明に火移し。
鉦を打ち鳴らし五月山に出発。
午後7時に火床の「大」に点火。
途中、町内の人たちは台所や仏壇の火をもらう。
池田市神田・八坂神社の額灯(※池田市では台額でなく、額灯と呼ぶ)。
6地区それぞれに額灯を所有する。
宵宮の夜、地区ごとに神社に向けて出発した氏子たちは伊勢音頭を唄いながら、額灯を掲げて宮入する。
箕面市萱野・白鳥のまんどろ。
池田のがんがら火と同じようなまつりであるが、囃し詞がある。
白鳥集落に勧請した愛宕神社がある。
神火を提灯に移し、麓の五(ご)藤池の堤に持ち帰って点火するが、公園まで行列を組んで松明をもつ子どもたちは「まーんどろ 火ともせ けやせ 燃やせ」と囃す。
まんどろはおそらく万灯籠であろう。
それほど多いという提灯の灯りをそう称したのであろう。
白鳥の太鼓念仏は貴重な映像である。
実は平成24年になって営みができなくなり解散された。
所有していた太鼓や鉦は遺されたが行事は消えた。
「ひっつんつん」、「太鼓念仏」の2曲を伝えてきた浄土宗阿弥陀寺の檀家によって構成された太鼓念仏講の解散は残念なことであるが、老齢化に伴う若い人たちの動きがなかったということであろう。
(H29.11.26 SB932SH撮影)