永谷の入り口にさしかかろうとしたそのときだ。
右手に当然の如く現れたハザカケに思わず車を停めた。
ここは旧西吉野村の永谷(えいたに)。
現在表記は、五條市西吉野町の永谷である。
平成17年9月25日、吉野郡西吉野村は大塔村とともに五條市に編入され、村を廃止し、西吉野村は西吉野町に大塔村は大塔町に冠を替え現在に至る。
この日は、十津川村の民俗取材。
はじまる時間は午後7時。
到着するまでの行程は自由行動。
余裕のある時間帯に、撮っておきたい山間地のハザカケ景観に出くわした。
さらさら流れる上流地の永谷川のすぐ傍に稲田がある。
干している稲は、今日に干したのなら緑色。
その色が見られないから一週間前くらいに稲刈りをしたのだろう。
川向こうの田んぼ。
両端に立てていたウマに架けたハザカケ景観。
午後2時過ぎの時間帯にお天道さんの光は差し込まない。
限られる時間に天日干し。
橋の欄干を利用したハザカケ。
左手の稲田にぽつんと残した稲田がある。
その奥にある構造物。
支柱も竿も木製の構造物もまたハザカケする道具。
近くまで寄っていけばわかるが、今は使っていない多段型のハザ場。
向こうにガードレールが見える。
奥に入っていけば数軒の民家がある。
平成28年9月15日に訪れた永谷。
ご存じの方もおられると思うが、道に沿っていけば右手に温泉地がある。
平成27年4月10日に開業された西吉野桜温泉。
宿泊もできる温泉地に、今も人気のようで、泉質がいいと伝える口コミも多い。
私が求める民家は、温泉地よりまだ向こう。
今もハゼ、またはハデと呼ぶ構造物に稲架けをしているのだろうか。
以前に訪れた日とは若干のズレはあるが、多段型のハゼ架けは、今から5年前の平成28年9月15日。
その日も、今日と同じの中秋の名月。
十五夜の芋たばり行事をしている十津川村滝川行き。
実は、今日もまた同じく、滝川で行われる十五夜の芋たばりの取材行き。
まさかの同じ日になろうとは・・。
10日後の9月25日も訪れた永谷。
両日とも取材させてもらった2家族は元気にしているだろうか。
ご高齢の住民は、今も当地で暮らしているのだろうか。
村の道はここまで来たら記憶が蘇ってきた。
道下に稲田が拡がる。
全面に拡がっているわけではなく。
狭い土地に・・・。
いちばん近いところの田んぼに稲はない。
刈り取りを済ませたのだろう。
狭い道に向こうに・・多段型のハゼ架けが見えてきた。
木造のハゼ架け。
多段型の構造に、初めて出逢ったときの感動は忘れもしない。
その場まで車を運転してきたそのときである。
道下に見覚えのある婦人の顔が・・。
思わず手を振りながら、大きな声で・・・。
こっちを向いて笑顔で返してくれたY夫妻。
「おっちゃんは、もう88歳になったんやで」、と話す婦人。
昨日までは三連休。
町に住む息子たちが、仕事休みに応援してくれた稲刈り。
刈った稲は、多段型のハゼに架けてくれた。
昨日に刈り取った稲は青々している。
一週間前に架けた稲の色とはまったく違う。
時季がわかる色具合は、十津川村滝川、内原で拝見したことがある。
今年は、特に天候不順。
稲刈りするのも天気予報に合わせて稲刈りをしている。
昨日の予報では、今夜から明日は雨の予報。
特に紀伊半島南部に雨が降る。
ここ永谷は五條市であるが、かつては西吉野村だった。
市町村統合に、五條市に編入されたが、物理的な地理位置は変わりない山間地。
狭隘な山間地だからこそ稲干しは、上へ、上へ、と高くなった多段型ハゼ。
最奥に住まいする高齢者が耕していた田畑に手を入れていない。
構造物のハゼだけが残されている。
そのハゼの位置は同じだが、どことなくおかしい。
以前に見た平成28年のときのハゼは十段もある段数。
幅はもっととっていた。
帰宅してから見た平成28年の様相は支柱が8本。
半分に縮めたハデ。
段数も3段。
規模を大幅に縮小したハデに何を干すのか。
考えられる干しものは野菜。
大豆、黒豆に大根などであろうか。
3段にしたハデは手の届く範囲内に限定されたのだろう。
(R3. 9.21 SB805SH 撮影)
右手に当然の如く現れたハザカケに思わず車を停めた。
ここは旧西吉野村の永谷(えいたに)。
現在表記は、五條市西吉野町の永谷である。
平成17年9月25日、吉野郡西吉野村は大塔村とともに五條市に編入され、村を廃止し、西吉野村は西吉野町に大塔村は大塔町に冠を替え現在に至る。
この日は、十津川村の民俗取材。
はじまる時間は午後7時。
到着するまでの行程は自由行動。
余裕のある時間帯に、撮っておきたい山間地のハザカケ景観に出くわした。
さらさら流れる上流地の永谷川のすぐ傍に稲田がある。
干している稲は、今日に干したのなら緑色。
その色が見られないから一週間前くらいに稲刈りをしたのだろう。
川向こうの田んぼ。
両端に立てていたウマに架けたハザカケ景観。
午後2時過ぎの時間帯にお天道さんの光は差し込まない。
限られる時間に天日干し。
橋の欄干を利用したハザカケ。
左手の稲田にぽつんと残した稲田がある。
その奥にある構造物。
支柱も竿も木製の構造物もまたハザカケする道具。
近くまで寄っていけばわかるが、今は使っていない多段型のハザ場。
向こうにガードレールが見える。
奥に入っていけば数軒の民家がある。
平成28年9月15日に訪れた永谷。
ご存じの方もおられると思うが、道に沿っていけば右手に温泉地がある。
平成27年4月10日に開業された西吉野桜温泉。
宿泊もできる温泉地に、今も人気のようで、泉質がいいと伝える口コミも多い。
私が求める民家は、温泉地よりまだ向こう。
今もハゼ、またはハデと呼ぶ構造物に稲架けをしているのだろうか。
以前に訪れた日とは若干のズレはあるが、多段型のハゼ架けは、今から5年前の平成28年9月15日。
その日も、今日と同じの中秋の名月。
十五夜の芋たばり行事をしている十津川村滝川行き。
実は、今日もまた同じく、滝川で行われる十五夜の芋たばりの取材行き。
まさかの同じ日になろうとは・・。
10日後の9月25日も訪れた永谷。
両日とも取材させてもらった2家族は元気にしているだろうか。
ご高齢の住民は、今も当地で暮らしているのだろうか。
村の道はここまで来たら記憶が蘇ってきた。
道下に稲田が拡がる。
全面に拡がっているわけではなく。
狭い土地に・・・。
いちばん近いところの田んぼに稲はない。
刈り取りを済ませたのだろう。
狭い道に向こうに・・多段型のハゼ架けが見えてきた。
木造のハゼ架け。
多段型の構造に、初めて出逢ったときの感動は忘れもしない。
その場まで車を運転してきたそのときである。
道下に見覚えのある婦人の顔が・・。
思わず手を振りながら、大きな声で・・・。
こっちを向いて笑顔で返してくれたY夫妻。
「おっちゃんは、もう88歳になったんやで」、と話す婦人。
昨日までは三連休。
町に住む息子たちが、仕事休みに応援してくれた稲刈り。
刈った稲は、多段型のハゼに架けてくれた。
昨日に刈り取った稲は青々している。
一週間前に架けた稲の色とはまったく違う。
時季がわかる色具合は、十津川村滝川、内原で拝見したことがある。
今年は、特に天候不順。
稲刈りするのも天気予報に合わせて稲刈りをしている。
昨日の予報では、今夜から明日は雨の予報。
特に紀伊半島南部に雨が降る。
ここ永谷は五條市であるが、かつては西吉野村だった。
市町村統合に、五條市に編入されたが、物理的な地理位置は変わりない山間地。
狭隘な山間地だからこそ稲干しは、上へ、上へ、と高くなった多段型ハゼ。
最奥に住まいする高齢者が耕していた田畑に手を入れていない。
構造物のハゼだけが残されている。
そのハゼの位置は同じだが、どことなくおかしい。
以前に見た平成28年のときのハゼは十段もある段数。
幅はもっととっていた。
帰宅してから見た平成28年の様相は支柱が8本。
半分に縮めたハデ。
段数も3段。
規模を大幅に縮小したハデに何を干すのか。
考えられる干しものは野菜。
大豆、黒豆に大根などであろうか。
3段にしたハデは手の届く範囲内に限定されたのだろう。
(R3. 9.21 SB805SH 撮影)