10月2日、台風一過の晴れの日を狙って十津川村の山天(やまてん)に出かけた。
関東で放送されている「昼めし旅~あなたのご飯見せてください~」番組がある。
製作・放送はテレビ東京。
関東の放送から約3カ月遅れの映像を奈良テレビで見ている。
平成30年10月22日に放映された映像は十津川村だった。
紹介される地域は圧倒的に関東が多い中、稀に近畿圏を旅する昼めし旅。
一般市民が食する昼めしに、学ぶこと度々ある。
愉しみは何度も見たいし、見逃さないように録画している。
このときの旅人は俳優の山下真司。
スタッフが運転する車に乗って移動した地が山天(やまてん)だった。
その放送のサブタイトルは『日本一SP!84歳パワフルおばぁの元気めし』。
その旅のドキュメントがネットにある。
放送映像に見た山天の景観に、なんと多段型のハザカケがあった。
ちらっと映ったそれは稲架けの状態でなく、木製の構造物だけがぽつんとあった。
山下真司が山天に出会った高齢な女性は風雨で倒れた稲を起こしていた。
苦労されている女性を見かねて支援に立ちあがった山下真司も稲起こし。
そのお礼に、女性は昼めしをつくって撮影スタッフ一堂にご馳走をふるまっていた。
直に拝見したい山天の多段型稲架けの構造物。
標高500mとされる高地性地域の山天。
構造物がどのような位置に建てているのか、一度は見たいと思っていた。
それから数年経った今年。
知人のMさんが、山天の地に訪れていた。
お友達がお住いの山天に多段型の稲架け作業。
「深い山村の暮らしを垣間見た稲刈りに稲架け」の映像は、テレビで見た場所ではなさそうに見えたが、今でも干した状態があるなら・・・・。
高まる気持ちに、Mさんにメールで伝えた「稲刈りは上三段、下四段は一週間前かな?ここは何処ですか?」。
教えてもらったのが山天。
3年前に観たテレビ映像と場所が一致した。
時を逃しては、干した稲も下ろされる。
下ろす前に、是非とも現状を拝見したく、家を出た。
実は、山天には行ったことがない。
所在地はどこであるのやらまったく存じていない。
地図で調べた山天は、谷瀬の吊り橋から、まだ先の南方面。
風屋ダムのもっと手前。
川津から分かれの十津川支流の神納川(かんのがわ)に・・。
三叉路から8km先は、世界遺産・熊野街道の小辺路。
案内標識によれば、三浦口登山口に着くようだ。
十津川情報によれば、登山口がある三浦集落は、石畳に美しい棚田があるらしいが、私の目的地はもっと手前にある山天集落。
川津・三叉路に手入れが行き届いている公衆トイレがある。
登山客、ハイカーらは用足しに助かっているだろう。
見知らぬ道。
くねくねする和歌山まで届く旧街道。
ハイカーらしき人が歩いていた。
左に山駆け道がある三叉路。
目的地に向かう道は、さてどっち?
停車して確認した熊野参詣道・小辺路に向かう右行き選択。
そのとき、突然現れた大きな車体のダンプ。
伐った木材運搬なのか、土砂運搬なのか・・・。
何台か、交わした狭いカーブ道。
飛ばす運転は危険行為だと思った。
県道川津高野線をしばらく走ると、右手に視界が広がる地に出た。
〇にHマークはヘリポートの離発着地。
ここ内野地区のヘリポート用途は、第一に避難場所。
洪水、土砂災害、火災などの場合、近隣住民の避難行動に稼動するようだ。
向こう側に建つ数軒の民家は内野の集落。
ここもまた、山下真司が山天に続いて訪れた昼めし旅。
山天の映像に見た多段型稲架け構造物もあった。
今日は、余裕時間もなく、民俗調査は次回訪問の機会を待つことにした。
山天はすぐそこだ。
神納川に架かる橋を渡った地は山天口。
右手に見える登り口。
急な坂道を行けばそこが山天集落。
左手の道を行けば三浦口・五百瀬に着く。
ところで神納川は、渓流釣りの場として有名だ。
かつて渓流釣りにはまった時代があった。
奈良、兵庫、岐阜。ドライブがてらに走ったこともあるが、神納川は初めての地。
本流よりも渓谷の支流が狙い、といいたとこだが、今じゃすっかり釣る気も抜けている。
山天口からは急坂。
フロントガラスから見えるのは青空ばかり。
右手に崖。ヒヤヒヤしながら登っていく。
狭い道に、狭い曲がり角であっても、乗用する軽バン車からは道が見える。
安心は禁物。
そろそろ登ったそこに・・・。
思わず車を停めてサイドブレーキを足踏みロック。
右手に向こうに見えた集落民家。
あそこが山天だろう。
昼めし旅に出演していた山下真司は、その景観をみて「(※南米の)マチュピチュみたい」とコメントした。
テレビでよく紹介される「マチュピチュみたい」なところは、各地に・・・。
なんといっても兵庫県朝来市にある竹田城跡。
後続に、うちも、うちもと名乗りをあげる始末に・・。
元会社の後輩が、旅行に行くと云った行先は、マチュピチュ・・・。
そりゃぁ、竹田城跡だろが。
そのことはともかく、日当たりの良い民家の壁前に、木材を格子状に組んだ構造物が見える。
まさにここが山天である。
山天集落の入り口はこっちだろうと思って登ってきた。
急に広がったところに建つ民家。
1軒、2軒・・・奥の方にも見える民家がある山天集落。
車が入れる範囲まで突き進んだそこにあった屋根付きの多段型稲架け。
念願の多段型稲架けがここにあった。
稲刈りも稲架けもしていた人はMさんのお友達。
7段に架ける稲架け作業は2人がかり。
一人は、架けた梯子に登ったまま稲干し。
いちいち降りて稲束を架けるのではなく、下におられるもう一人が下から稲束を放り投げて、梯子に登った人が、空中でがっちり掴む。
掴んだ稲束を太い木の竿に架ける。
その作業を繰り返す情景を、Mさんが伝えていた。
9月20日に架けた稲の色は葉も茎も緑色。
それ以前に架けた稲の色は茶色。
2種類でわかる日程差。
私が訪れた10月2日は、すべてが茶色。
そろそろ下ろす時期にきていると思われた。
(R3.10. 2 SB805SH 撮影)
関東で放送されている「昼めし旅~あなたのご飯見せてください~」番組がある。
製作・放送はテレビ東京。
関東の放送から約3カ月遅れの映像を奈良テレビで見ている。
平成30年10月22日に放映された映像は十津川村だった。
紹介される地域は圧倒的に関東が多い中、稀に近畿圏を旅する昼めし旅。
一般市民が食する昼めしに、学ぶこと度々ある。
愉しみは何度も見たいし、見逃さないように録画している。
このときの旅人は俳優の山下真司。
スタッフが運転する車に乗って移動した地が山天(やまてん)だった。
その放送のサブタイトルは『日本一SP!84歳パワフルおばぁの元気めし』。
その旅のドキュメントがネットにある。
放送映像に見た山天の景観に、なんと多段型のハザカケがあった。
ちらっと映ったそれは稲架けの状態でなく、木製の構造物だけがぽつんとあった。
山下真司が山天に出会った高齢な女性は風雨で倒れた稲を起こしていた。
苦労されている女性を見かねて支援に立ちあがった山下真司も稲起こし。
そのお礼に、女性は昼めしをつくって撮影スタッフ一堂にご馳走をふるまっていた。
直に拝見したい山天の多段型稲架けの構造物。
標高500mとされる高地性地域の山天。
構造物がどのような位置に建てているのか、一度は見たいと思っていた。
それから数年経った今年。
知人のMさんが、山天の地に訪れていた。
お友達がお住いの山天に多段型の稲架け作業。
「深い山村の暮らしを垣間見た稲刈りに稲架け」の映像は、テレビで見た場所ではなさそうに見えたが、今でも干した状態があるなら・・・・。
高まる気持ちに、Mさんにメールで伝えた「稲刈りは上三段、下四段は一週間前かな?ここは何処ですか?」。
教えてもらったのが山天。
3年前に観たテレビ映像と場所が一致した。
時を逃しては、干した稲も下ろされる。
下ろす前に、是非とも現状を拝見したく、家を出た。
実は、山天には行ったことがない。
所在地はどこであるのやらまったく存じていない。
地図で調べた山天は、谷瀬の吊り橋から、まだ先の南方面。
風屋ダムのもっと手前。
川津から分かれの十津川支流の神納川(かんのがわ)に・・。
三叉路から8km先は、世界遺産・熊野街道の小辺路。
案内標識によれば、三浦口登山口に着くようだ。
十津川情報によれば、登山口がある三浦集落は、石畳に美しい棚田があるらしいが、私の目的地はもっと手前にある山天集落。
川津・三叉路に手入れが行き届いている公衆トイレがある。
登山客、ハイカーらは用足しに助かっているだろう。
見知らぬ道。
くねくねする和歌山まで届く旧街道。
ハイカーらしき人が歩いていた。
左に山駆け道がある三叉路。
目的地に向かう道は、さてどっち?
停車して確認した熊野参詣道・小辺路に向かう右行き選択。
そのとき、突然現れた大きな車体のダンプ。
伐った木材運搬なのか、土砂運搬なのか・・・。
何台か、交わした狭いカーブ道。
飛ばす運転は危険行為だと思った。
県道川津高野線をしばらく走ると、右手に視界が広がる地に出た。
〇にHマークはヘリポートの離発着地。
ここ内野地区のヘリポート用途は、第一に避難場所。
洪水、土砂災害、火災などの場合、近隣住民の避難行動に稼動するようだ。
向こう側に建つ数軒の民家は内野の集落。
ここもまた、山下真司が山天に続いて訪れた昼めし旅。
山天の映像に見た多段型稲架け構造物もあった。
今日は、余裕時間もなく、民俗調査は次回訪問の機会を待つことにした。
山天はすぐそこだ。
神納川に架かる橋を渡った地は山天口。
右手に見える登り口。
急な坂道を行けばそこが山天集落。
左手の道を行けば三浦口・五百瀬に着く。
ところで神納川は、渓流釣りの場として有名だ。
かつて渓流釣りにはまった時代があった。
奈良、兵庫、岐阜。ドライブがてらに走ったこともあるが、神納川は初めての地。
本流よりも渓谷の支流が狙い、といいたとこだが、今じゃすっかり釣る気も抜けている。
山天口からは急坂。
フロントガラスから見えるのは青空ばかり。
右手に崖。ヒヤヒヤしながら登っていく。
狭い道に、狭い曲がり角であっても、乗用する軽バン車からは道が見える。
安心は禁物。
そろそろ登ったそこに・・・。
思わず車を停めてサイドブレーキを足踏みロック。
右手に向こうに見えた集落民家。
あそこが山天だろう。
昼めし旅に出演していた山下真司は、その景観をみて「(※南米の)マチュピチュみたい」とコメントした。
テレビでよく紹介される「マチュピチュみたい」なところは、各地に・・・。
なんといっても兵庫県朝来市にある竹田城跡。
後続に、うちも、うちもと名乗りをあげる始末に・・。
元会社の後輩が、旅行に行くと云った行先は、マチュピチュ・・・。
そりゃぁ、竹田城跡だろが。
そのことはともかく、日当たりの良い民家の壁前に、木材を格子状に組んだ構造物が見える。
まさにここが山天である。
山天集落の入り口はこっちだろうと思って登ってきた。
急に広がったところに建つ民家。
1軒、2軒・・・奥の方にも見える民家がある山天集落。
車が入れる範囲まで突き進んだそこにあった屋根付きの多段型稲架け。
念願の多段型稲架けがここにあった。
稲刈りも稲架けもしていた人はMさんのお友達。
7段に架ける稲架け作業は2人がかり。
一人は、架けた梯子に登ったまま稲干し。
いちいち降りて稲束を架けるのではなく、下におられるもう一人が下から稲束を放り投げて、梯子に登った人が、空中でがっちり掴む。
掴んだ稲束を太い木の竿に架ける。
その作業を繰り返す情景を、Mさんが伝えていた。
9月20日に架けた稲の色は葉も茎も緑色。
それ以前に架けた稲の色は茶色。
2種類でわかる日程差。
私が訪れた10月2日は、すべてが茶色。
そろそろ下ろす時期にきていると思われた。
(R3.10. 2 SB805SH 撮影)