マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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葛城・寺口の民俗探訪

2020年02月18日 09時56分24秒 | 楽しみにしておこうっと
なにげに見ていたネット情報。

検索キワードが何だったのか、さっぱり思い出せないが・・・紹介していた映像でわかったそこがどこであるか、だ。

集落入口に佇む石仏地蔵尊。

藁製、それとも竹製であるのか判断できないが、地蔵さんを祭っているような造形に興味をもった。

その映像をあげていたブログは「ノンさんのテラピスト」がメインタイトル。

目が点になった記事タイトルは「葛城山麓・智恩寺の十一面観音を訪ねて 2012.8.4」とあるから訪問日は8月4日であろう。

近鉄新庄駅から徒歩。

柿本神社、影現寺、飯豊天皇埴口丘陵、屋敷山公園を経て辿りついた葛城市・寺口。

「集落の入口にある地蔵堂祠に茅の輪が置かれています。今日は8月4日でちょうど地蔵堂夏祭の準備のようです。端集落の10ケ所ほどに設置されているそうです」と書いてあった。

“地蔵堂祠に茅の輪”とは、不思議な状態。

あり得ないことでもないか、と思って、同じ日の8月4日に出かけたがったが生憎のこと。

数週間後の末日に訪れた寺口。



石型の祠に納められた地蔵石仏があったもののそれらしき状態はない。

“夏祭りの準備“とあるだけに、当日であろう。

ところがその気配はまったくない。

拝見していた時間帯は午後3時。

どなたもいないということは、祭りは午前中であったかもしれない。

念のためと思ってすぐ近くの畑で作業をされていた男性に声をかけたが、見たことも、聞いたこともない、という。

その祠の近くに住んでいる寺口・本郷の敬老者と思われる二人の男性にその奥さんも存じていないという。

ここでなく、寺口にはずっと下にも地蔵尊があるという。

その場を教えてもらった集落道を下る。



ここの地蔵尊は地蔵堂に納めている。

大きな地蔵堂に納められた地蔵関部物は3体。

信仰する人はどこにおられるのだろうか。

たいがいはすぐ傍に住む村の人。

訪ねていけば、付近に住む102歳の老婆が信仰していたという。

地蔵尊のことなら詳しい老婆。

残念ながら亡くなったという。ただ、その娘さんに伝承されているなら、と紹介してもらって訪ねた。

話してくださったのは71歳のTさん。

安置している地蔵さんは、鎌倉時代の将軍さんが命令を下した“流れ”の地蔵さん。



池浚えに出現した3体の地蔵さんを安置しようと、地蔵堂を建てて奉っている。

地蔵盆は7月24日。

午後6時から8時までの営み。

本家の人たちとともに作ったおにぎりを供える。

営みを終えたらおにぎりを下げて近くにいる子供たちに配るという。

102歳で亡くなった母親は、80歳を越えても一升瓶を抱えて坂道を歩いて登っていった智恩寺

毎月の17日に参拝する観音講の営み。

朝、8時に集まってくる講中。

まずは清掃作業。

お花を立てて10時から唱える般若心経と西国三十三番のご詠歌。

昼時間になれば、智恩寺の庫裏にあがって会食。

午後の3時ころまでずっと談話。

今でもそうしているという観音講の営みに是非とも立ち寄りたいとお願いしておいた。

(H30. 8.30 SB932SH撮影)


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