マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小山戸都祁山口神社の正月飾り

2014年04月28日 09時03分18秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
早朝から都祁山口神社に集まってきた大字小山戸と相河の氏子たち。

宮総代や社守さんに人足だ。

早速作業に取り掛かる。

この日は本社など御社尾さん、森神さん、水神さん、元社と伝わる水湧きの場などに正月飾りを調える。

この年は3度も雪が舞った12月。

最近珍しいと云う。

つい先日も降った雪が溶けて境内は水浸し状態で靴ではドロドロになる。

平成27年には造営の儀が行われる都祁山口神社。

20年に一度の一大行事である。

年明け早々には造営の契約をする。

それから本格的な工事が始まると話す。

境内にある燈籠、遥拝の石碑などは既に移動させている。

中央辺りには年越しのとんども設えた。

太い木を刈り取って組んだとんどはブル-シートをかけて保護しておく。



予め作っておいた小縄。

それにはウラジロ、赤い実を付けたフクラシの木に松の小枝を括りつける。

社務所などありとあらゆる箇所に掛けるので本数は24本もある。

御社尾(ごしゃお)さんと呼んでいる磐座(いわくら)は都祁山口神社後方の山にある。

元慶三年(878)、水分(みくまり)の神が白龍となって天から降りてきたと伝わる神石だ。



作りたての小注連縄を鳥居に括りつけて、山で採取したサカキを水挿しにいれておく。

拝礼を済ませて下る参道脇には「都祁直霊石」の標石文字を刻んだ場にもサカキを立てる。



貞観年間(859~)、藤原氏と名乗った豪族の子孫とされる都祁直(つげのあたい)を祀った霊石である。

本社下に門松を立てる。

木製の枠を組んで葉ボタンを添える。

三本の竹で組んだ門松も立てる。

土を入れ込んで南天、梅にクマザサも添えた。

ここに飾る大注連縄は参籠所で縄結い。



モチ藁は槌で打ちつけて藁打ち作業で柔らかくしておいた。

三人がかりで藁を結う簾型の注連縄作業は時間がかかる。

数本ずつ手渡して編んでいく。

門松の間の寸法を測っていた。

その長さに合うように編んでいく。

できあがればオン松、メン松の間に括りつける。



その間、末社、御社尾、森神さんなどにも門松を立てていた。

ようやく作業を終えてお神酒をよばれる氏子たちはほっとした表情をみせた。

平成18年12月末に訪れたときの正月飾りも参考に出展しておこう。


(H18.12.29 EOSKISSⅢ撮影)

大きな違いが見られるのは葉ボタンが加わったことと、門松の土台だ。

この年は木製であるが、当時は竹で編んだ土台であった。

(H25.12.22 EOS40D撮影)


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