JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

ハクエイ・キム トライソニーク ライブ・アット JB Brat 2010 6 11

2010-06-12 17:00:33 | サポート中、ライブ


2月にあって以来随分時間がたったけど、“トライソニーク”のウエスト・ジャパン・ツアーのファイナル、渋谷JB Bratへ、トライソニークの進化は関西方面のblogから伝わっているので楽しみです。
7時10分に着くと、花束を持ったハクエイ君がいて、がっちりと握手をして再会を喜びました。

1st

1 ファット・ソングス・ミーニング・アス
少し緊張しているのはファイナルだからか、それとも久しぶりの私のほうなのでしょうか。
ピアノの静かなハーモニーとフレーズ、ベースが重くかぶさり、ドラムスはバスドラ・マレットで柔らかく、和風な始まりは、竹林の中に分け入るような始まりです。
フレーズはより創造的に、表情を変えながら展開する仕方は、“トライソニーク”のパターンが出来たのでしょう。

2 オーネット・コールマンの曲(曲名 聞き逃した)
ゴスペル調のピアノフレーズにドラムスとベースが対峙するように、正面から合わさってテーマを作ります。
自然発生で始まったこのグループのコンセプトが確立したのでしょう、起承転結の流れがうねる様に進みます。
ピアノ力という言葉があるならば、ハクエイにそれが付いたようで、以前に増して、線が太く、音がしっかり最後まで鳴っています。


3 ニュータウン
最初の頃のニュータウンがとても具体的な風景が見えるようだったのが、今はまるでおとぎ話の中にいるような不思議な感じ、杉本さんのアルコがそんな世界に引き込みます。

4 ノンタイトル
哀愁を含んだ日本的なメロディで、ハクエイが実に生まれた地に包まれていたか解ります。
ピアノ力と書きましたが、迷いがない、揺るがないプレーが続きます。

ツアー中のことを随分長くおしゃべりして、これもめずらしい、心が通い合っているのが伝わります。

5 テイク・ファイブ
これも最初から随分変わった、Take5をいかに演奏することが目的だったようなところがありましたが、Take5が強く自分の曲となっての凄いピアノソロです。その後のカルタさんのソロも凄い。

休憩に入る前のおしゃべりで、笑ったのが今日のカクテルって言うのがあって、カクテル名は彼らがツアー中にできた名前だそうで、ためしに頼んで見ましたら、なかなか来ないで2nd直前、明るいうちに写真とれないで、フラシュ炊いたら店員さんが飛んできた。
悪い悪いこれ撮りたかったで解ってくれました。



ってことでそれがこのカクテル・・・名前が“虎磯”・・・(爆)
なかなか、爽やかな味でした。

2nd

1 曲名わすれた
ベースソロから、ラインをしっかり作る杉本さん、爆発状態でなくても、ピアノとベース、ドラムスが微妙に反応しあっているのがわかります。

2 クアラルンプール
センシティブなアルコ・ソロはとても柔らかい、ヨーロッパのベーシストに引けを取らない、チェロみたいな音のあと、軽やかなピッチカートにつづきます。
ピアノがフレーズしているときのリズム隊は即反応、快調のときのキース・トリオで起こっていたことと同じじゃないですか。

3ホワイトフォレスト
4ビートを演奏します的でしたが、今日にはちょっと刺激が乏しい。

4 アーキュロジスト(考古学者)
バラッドの新曲だそうで、ハクエイの飛んでる発想では、「自宅に帰った命題に悩む考古学者が眠りに付くと、部屋のすべてのものが考古学者の口の中に吸い込んでしまったら答えが見つかった」だそうです。演奏を聴きながら考えると、私も答えが見つかりました。
考古学者、もちろんハクエイのことですが、頭に渦巻くハーモニー、ハーモニー意識を口の中にすべて吸い込むと答えが見つかるのです。それが右手で弾くメロディ、まさに自分のことを曲にしたのでした。
というのが、心理音楽学者monakaのみたてです。

5 トライソニーク
この曲が最後となったのですね。3人が同じ空間を疾走しているような、曲がぐんぐんと展開しています。


アンコールも新曲で“秘境”とかいう曲で、自分の中にみつける秘境があるというような、ただし曲は軽やかで、ジョン・ルイスを思い浮かべてしまい、ちょっとビックリ。
それは杉本さんとカルタさんが作るリズムが一時期のMJQのリズムを思い出させたからでしょう。

レコーディングの話などちょっとだけ話して次はいつになるでしょう。再会を約束して帰ってきました。





コメント (4)
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