猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

「若尾文子映画祭 青春」 見に行ってますよ。Ⅳ

2015年08月08日 16時52分16秒 | 映画
まだまだ続きます、「若尾文子映画祭 青春」。

「舞妓物語」 製作年 1954年 配給 東宝  上映時間 92分

あらすじなどはこちら → 舞妓物語(1954) | Movie Walker

モノクロ作品ですが、舞妓さんやお茶屋のおかみなどの豪華な衣装は戦後9年しか経っていないとは思えないくらいです。
お話は学生と舞妓の王道純愛物、と言う感じですが、若尾文子演じる舞妓が元音大生だったりしてちょろちょろ目新しさもあります。

文子さんの舞妓がほんとに可愛い。
可愛い中にも、病気の母親(入江たか子)のことを考えて舞妓になろうと決心したり、舞妓になったらお客さんを喜ばせて売れっ子になったり、しっかりした考えも持っています。
でも恋愛に対しては古風なのね。
ラスト急転直下でハッピーエンドになりますが、ありきたりと言われようがほっとします。

「家庭の事情」 製作年 1962年 上映時間 93分

あらすじなどはこちら → 家庭の事情 | Movie Walker

原作は、サラリーマン小説が得意の源氏鶏太氏。オール読物連載。
なので当時のサラリーマンの実情が詳しく分かります。(笑)
妻を7年前に亡くした父親には4人の娘が居た。
30年勤め上げた会社の退職金と、それまでの貯金を5等分して自分と娘達に分けた。
娘には嫁入り資金として、自分にはこれから自由に生きたい資金として。
と言って急に贅沢するわけでなし、しっかり貯金するところは定年まで勤め上げた真面目なサラリーマンらしい。
ちょっと飲み屋さんの女に騙されかけた程度(笑)
一方娘達はそれぞれに貯金したり、会社員を辞めて喫茶店を開いたり、お金をいい加減な彼氏に取られそうになったり。
映画で彼氏は「後で返すよ」と言っているけれど、こんな男どうだかな~。
それぞれの恋愛とお金の使い道が絡み合ってお話は進み、父親にも姉妹にもそれぞれどうやらいいお相手が見つかって…。
というストーリーです。

定年父親役の 山村 聡 の笑顔がいい。
30年勤めたと言うから、当時の定年はまだ50か55歳かな。
画面では今の70歳くらいに見えるけど。

文子さんの役柄は、勤めていた会社の上司と不倫していたが不実な男を見切って退職、喫茶店を開くと言う長女の役。
会社では洋服ですが、家のシーンではいつも着物姿なんです。
普段着の着物姿が良いですよ。
1962年当時でも家で着物着ている人ってそういないと思うんだけど。
長女らしく見えるし、まっ映画ってことで華やかでオーケーです。

源氏鶏太氏原作の大映サラリーマン映画は他にもありますが、今見ても結構面白い。
テレビで昼間でもやれば良いのにと思っちゃいます。
もっと見たいな、この映画祭で見られるかな。

「東京おにぎり娘」 製作年 1961年 上映時間 91分

最初と最後に 文子さん の声でモノローグが入るのが珍しい。
文子さんがはつらつと江戸っ子娘を演じています。
場所は新橋駅近くだけれど、下町っぽい風情と人情で1961年当時の雰囲気が感じられます。
客の来ない昔かたぎの父親のテーラーを閉めて、おにぎり屋を開業した まり子(若尾文子) 。
店は繁盛しているけれど、まり子目当ての客や幼馴染も入り組んで、お店は今日もてんやわんや。
父親の隠し子まで登場して、あらあらどうなっちゃうの。(笑)

文子さんの着物姿がまたまた素敵です。
よそ行きの訪問着じゃなくて、おにぎり屋の仕事着としてとか、ちょっと近くまでの普段着に粋な帯を締めてとか。
お能をやっていて、普段から着物姿だった自分の母親を思い出しました。
あんな柄行きの普段用の帯とか有ったよな、懐かしい。

取り巻きの一人としてジェリー藤尾さんが出ています。
あと父親の隠し子 みどり役 に大映映画でよく文子さんと競演している 叶順子さん。
1954年のミス資生堂だそうです。
この方当時としてはモダンな顔立ちで、文子さんのおきゃんな妹役とかをよく演じてました。
次世代のスターとして期待されていたけれど、目の病気が悪化しそうなため1963年人気のピークで引退されたそうです。

二代目中村鴈治郎 が父親役、色っぽい役の藤間紫、不動産屋の八波むと志、お節介なおばさんに沢村貞子、まり子のボーイフレンド陣に先ほどのジェリー藤尾や川口浩や川崎敬三と言った若手スター。
気楽に楽しめる青春映画でした。





          延長が決まったので、「若尾文子映画祭 青春」まだまだ続く。




コメント
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