1986年、バブルの前夜に公有地信託制度(http://www8.cao.go.jp/kisei/giji/03/wg/tokku/ex03/1.pdf ) ができた。信託銀行が都市開発の提案と受託を競った。<o:p></o:p>
ORC200は大阪リゾートシティの略だそうだが、バブルが醒めた1993年に投資額1,027億円 竣工した。( http://www.city.osaka.lg.jp/keiyakukanzai/cmsfiles/contents/0000005/5344/2.pdf )<o:p></o:p>
土地信託とは信託銀行が事業を請負い、配当を出したあと、もとの所有者に戻すというもの。このORC200はどうも儲からなくて700億円の債務で大阪市は提案した銀行に400億円の負担を求めているという。さらに今回銀行は161億円の損失補填訴訟 (http://www.sankei-kansai.com/2010/04/01/20100401-022297.php ) があるという。よく分からない。<o:p></o:p>
そういえば、フェスティバル・ゲートも土地信託で第三セクターが倒産し大阪市が200億円補填したというややこしい経緯だ。<o:p></o:p>
他には、扇町キッズパーク、ビッグステップ、ソーラ新大阪21はすべて売却済みで約600億円、住之江のオスカードリームも民事調停を行っているようだ。<o:p></o:p>
ORC200の事業計画は賃料が上がり続ける前提らしいが、当時はそういうのが当たり前であった。しかし問題は、大きな投資の回収ができなくなったことであろう。特に、大型の開発は時間を要し、できた頃には世の中が変わっていることが多い。しかも、フェスティバル・ゲートのように使わないと、周辺に悪影響が及ぶ開発もある。また、土地信託とは事業を代行するが、実績配当で、信託完了後は利益も損も出る、つまりは自己投資と変わらないスキームだ。このあたりの説明と理解がどうであったかが良く分からないが、開発したい地主と受託したい銀行とバブル時代のいきさつがあろう。(ソーラ新大阪21などは売却益も出ているようだ)<o:p></o:p>
大阪市開発からの教訓として、立地があまりよくない、施設が特殊、集客依存型施設の場合は投資額を如何に低くするかが要点だ。アメリカのウォーターフロント開発でも成功したフェスティバル・マーケット・プレイス(観光商業)は簡易な建物だ。むしろリニューアルが大切だ。<o:p></o:p>
豪華な入れ物より、軽微な投資からの段階開発と見直し、丁寧な運営にお金をかけた方が良い。<o:p></o:p>