「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)3月25日(木曜日)
通巻第6840号
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欧州議会の三代政党が中EU投資協定を「批准しない」
H&Mが中国国内で不買運動とはこれ如何に
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ユニクロとならぶ衣料チェーンの大手「H&M」に対して、中国で不買運動が起きている。
同社が新彊ウイグル自治区の強制労働でつくられたコットンを使用しないとしながら、中国で販売するのは中国人を莫迦にしている,「H&M製品を買うな」というネット上の呼びかけで、アリババのリストから外された。
EUは、米国とならんで中国制裁に踏み切った。
豪はもとより米国と共同して制裁に同調してきたが、この列に英国、カナダが続いた。日本は西側同盟の一員だから、この制裁の列に加わらないことをいずれ批判されるだろうが、与党の多くが親中派、日本の財界は中国様々と誤認しているから、ややこしい政治問題に発展しそうだ。
さて昨師走、それも大晦日の前日に、EUは中国との投資協定を駆け込みで成立させた。加盟国は2022年度中に批准することが決められた。
協定は補助金の透明性や紛争解決手続きに関するものだが、最終合意ではない状態だった。
ところが、ウイグル問題で「人権」をやかましい欧米政治は、とうとう共闘して中国制裁に踏み切ったので、この協定は空中分解するだろう。
3月24日、EU議会の四大会派のうち、三つの政党が、「批准しない」と声明を発表した。
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