旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

元伊勢籠神社

2017年07月05日 | 旅 歴史
京都府宮津市大垣に元伊勢籠神社(もといせこのじんじゃ)があります。
 元伊勢籠神社は伊勢神宮に奉られる天照大神、豊受大神がこの地から伊勢に移された事から名付けられています。奈良時代に丹後の国の一の宮となり、平安時代の延喜式には名神大社と記載され、山陰道唯一の大社として最高の社格を誇ります。
 社殿は伊勢神宮と同じ唯一神明造りです。主祭神に彦火明命 (ひこほあかりのみこと)、相殿神に豊受大神(とようけのおおかみ) 、天照大神(あまてらすおおかみ)、海神(わたつみのかみ) 、天水分神(あめのみくまりのかみ)を祀っています。
 元伊勢籠神社の歴史は神代の時代までさかのぼり、伊勢神宮の元になったとされています。大化改新以後に与佐宮を籠宮と改め、奈良時代の養老3年(719)に現在の地に社殿を移し、元の地を奥宮真名井神社としたそうです。
 中世の籠神社境内の様子は雪舟の「天橋立図(国宝、京都国立博物館蔵)」の天橋立の右上に境内が描かれています。「丹後国田数帳」には神領について、籠宮田46町210歩や朔弊料田12町など、計59町3段210歩と載せられているそうです。近世には社領を失い8斗4升4合のみです。
 明治に入り、国幣中社に列し、昭和20年(1945)には官幣大社になり、現在は別表神社です。毎年4月24日には、第4代懿徳(いとく)天皇の時代から続いているという葵祭が行われます。
 本殿と摂社の真名井神社本殿は天保3年(1832)に建造されたものです。神明造りの拝殿、幣殿、神撰所などは昭和3年(1928)から3年かけて建造されたそうです。
 神明造の本殿の高欄上に「五色の座玉」という飾りがあります。五行を示す、青(緑)・黄・赤・白・黒の五色の座玉です。伊勢神宮御正殿と、この籠神社のみに許されているものだということです。
 宮司の海部家には国宝の「勘注系図」が伝えられています。そこには「天祖が二璽神宝すなわち息津鏡と辺津鏡を天鹿児弓と天羽々矢をそえて火明命に授けた」と記されています。息津鏡と辺津鏡は日本最古の伝世鏡で国宝以上に重要な神宝だそうです。

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