7時、起床。入試業務が続いていたときの早起きが持続している。もう1時間は寝ていてもかまわないのだが、この時間で一度目が覚めてしまうと、二度寝は無理。「早起きは三文の徳」と思いながら起きることにする。昨日、帰宅の途中で「神戸屋キッチン」で半額で購入したトゥルニュ(胡桃と無花果入りのパン)をバターで食べる。とても美味しい。妻も美味しいと言っていた。
9時半に家を出て、大学へ。電車に乗って、吊り革につかまって、読書を始めてすぐに、目の前に座っている人が降りた。目の前の座席というものは、それが空くのを期待しているときはなかなか空かず、期待していないときは簡単に空くものである。
10時半からカリキュラム委員会。「たはかし」のお弁当を食べながら12時半頃まで。2時から教授会。議題が少なかった割には2時間かかった。屋外に出て、深呼吸をする。高層棟の横には赤い首長竜のような機械が静止しており、仮設校舎の屋根の向うにはステゴザウルスの背中のようなメタセコイヤが並んでいる。
必修基礎演習ガイドブックの二校が届いたので、自分の文章と、扉や目次や奥付等の箇所をチェックする。けっこう直すべき個所があるものである。納期は3月24日の予定で編集作業が進められているのだが、なかなかタイトなスケジュールである。
大学を出たのは8時半ごろ。あゆみブックスで立ち読みしたタル・ベン・シャハー『ハーバードの人生を変える授業』(大和書房)の冒頭にいいことが書いてあった。「この1週間、感謝することを毎日5つ書きとめるようにしてください」。愚痴をこぼしたり、他人を非難したりするのではなく、感謝することを生活の中に見出す努力をしようということである。私は電車の中で今日一日を振り返り、感謝できることを5つ頭に思い浮かべてみた。けっこう簡単な作業だった。
○美味しいパンに感謝。
○会議の資料を準備してくれる事務所のみなさんに感謝
○必修基礎演習ガイドブックの作成にかかわってくれている方たちに感謝
○遅く帰宅しても夕食を作ってくれる妻に感謝
○よいことを教えてくれたタル・ベン・シャハーに感謝。
本には思い浮かべるところまでしか書いていないが、私が思うに、もう一押しが必要だと思う。それはその感謝の気持ちを相手に言葉やジェスチャー(身体言語)でちゃんと伝えることである。感謝の気持ちを持つこと、そして、思いを伝えること。自分が好調のときにこれをするのは難しくない。それだけの精神的なゆとりがあるからだ。問題は不調のときにそれができるかどうかである。自己鍛錬とはそのためのものだろう。