フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

10月26日(水) 晴れ

2011-10-27 02:22:02 | Weblog

  8時、起床。ベーコン&エッグ、トースト、牛乳の朝食。

  北杜夫が亡くなったことを知る。84歳だった。彼の作品を初めて読んだのは中学生のとき(1967-1969)だったと思う。親友が北杜夫のファンで、面白いと盛んに言うので、読んでみたら、本当に面白かった。それが『どくとるマンボウ青春記』(1968)だったか、『どくとるマンボウ航海記』(1960)だったか、思い出せない。北の本はたいてい読んだが、この2冊に加えて『木精 ある青年期と追想の物語』(1975)が、私の中での北杜夫作品のベスト3である。人生で影響を受けた作家と呼ぶべき作家が私には何人かいるが、その最初の一人が北であった。ユーモアとペーソスとロマンチズム。さらにいえば、それらが回想の中で交錯するところに北の作品の本質があるように思う。現在志向でも未来志向でもなく、過去志向モードで本領を発揮するタイプの作家だった。

  10時過ぎに家を出て、大学へ。事務所で私のゼミを志望する2年生24名の資料を受け取る。これから2週間かかけて選考を行う。

  11時半から基本構想委員会。お弁当を食べながら。
  1時半から人事委員会打ち合わせ。引き続いて2時から人事委員会。
  4時半から拡大研究サポート委員会。
  7時から教務戦略会議。お弁当(笹の葉寿司)を食べながら。

  教務戦略会議は9時半頃に終了。帰りの東西線で7限が授業だった安藤先生と一緒になる。北杜夫の話になる。安藤先生も北杜夫に魅せられた人間の一人なのであった。「北杜夫の世代」というものが確かに存在するように思う。