7時半、起床。
朝風呂(露天)を浴び、「あさが来た」を観てから、朝食。
バイキング形式であるが、食べ過ぎないように注意しながら、和食系でまとめる。味噌汁が美味しいというのはいい(お替りをした)。目玉焼きと温泉卵で卵がだぶってしまった。温泉卵はご飯をちょっとお替りして、卵かけご飯にして食べた。
チェックアウトの11時まで部屋でのんびり過ごす。早くチェックアウトして観光を楽しめばいいのにと思われるだろうが、ホテルの部屋というのは快適なんですよ(笑)。いったんホテルを出たらもう横にはなれませんからね。昨日の記事(ただし一部)をブログにアップしてから部屋を出る。
まず駅のコインロッカーに荷物を入れて、身軽になってから、街歩き(=カフェの梯子)を開始。
中央大手橋を渡って、六九町の方へ。
昨年店仕舞いした瀬戸物屋の店舗がまだ壊されていないことを確認。
裏手に見事がコブシの木が見える。
この木はずっと(永遠にとはいかないが)残るだろう。
松本を代表するカフェといえば「まるも」だろう。有名すぎて・・・という気もするが、カフェめぐりのスタートとするにふさわしい名店である。私が最初にこの店に来たのは大学3年生のときであった。二浪して信州大学の医学部に合格した高校の友人を訪ねて松本を訪れたときに友人が連れて来てくれたのだ。その日は松本で友人がお世話になっている方の家に泊めてもらったのだが、そのとき友人は「俺は人の病を直そうと勉強していますが、こいつは社会の病を直そうと勉強しているのです」と私のことを紹介した。あらまと思ったが、たぶん、「まるも」で私は彼に社会病理学の話をしたのだろう。
テーブルと椅子は松本民芸家具で統一されている。落ち着いた空間だ。「まるも」が混んでくるのは昼過ぎから。午前中は空いている。客は私の他に常連と思われる老人が二人だけ。
卒業生(6期生)への写真葉書を書く。写真は4枚で、卒業式の日に撮った集合写真3枚(これは共通)と卒業生各自と私が並んで撮った1枚から構成される。謝恩会でいただいたメッセージを改めて読み返して、一人一人に返礼のメッセージを書く。
6枚ほど書いたところで「まるも」を出る。書き上げた6枚は松本郵便局の前のポストに投函。わざわざ松本郵便局まで行ったのは、住所の郵便番号がわからない卒業生が2人いたので、それを確認するためである。
高砂通り(人形通り)を歩く。自転車通りではありません(笑)。
二軒目のカフェは「chiiann」。昨日初めて入って、今日の再訪である。気に入った店には繰り返し行く。
フードメニューもあるので、昼食はここで食べることにした。キッシュプレート(1000円)を注文。ほうれん草のキッシュ、サラダ、ピクルス、バケット、スープから構成されている。
スープはミネストローネ。バケットと一緒に食べてちょうどいい。
食後にブレンドコーヒーを注文したら、深煎りにしますか、中煎りにしますかと聞かれた。小考して深煎りでと答える。
カップは伊那在住の陶芸家佐々木一樹氏のブランド「カタチ製作所」のもので統一されている。
写真葉書を5枚書いて店を出る。支払いの時、「ちー」という子供の頃の愛称+「庵」で「chiiann」という店名にされたそうですが、「ちー」というのはご主人の愛称ですか、奥様の愛称ですかと尋ねたら、クスリとされて、「私です」と奥様が答えられた。たぶんそうだろうとは思ったが、もしかして「ちーくん」だったのかもしれないと昨日から気になっていたのである。気になったことは聞いてみるというのが私のスタンスであり、お店の人と会話をする方策でもある。
次に松本に来たときもまた来ますね。
「chiiann」で書いた写真葉書5枚はミドリ薬局の店先に置いてあるポストに投函。
水曜日は定休日という店が多い。「グレインノート」もそう。
「コトコト」もそう・・・のはずだが、ドアが開いていて、ご主人がいらした。定休日なのだが、ちょっと店に用事があって来られていたようである。
昨日来たとき、ご主人と話し込んでしまって、店内の展示の写真を撮るのを忘れていたので、改めて撮らせていただく。撮影のために店内の明かりをつけてもらったので、営業中と勘違いして入ってくるお客さんもいた。
壁に樋勝朋巳さんのリトグラフ作品が掛けられている。真ん中の作品「フラフープ」は私の研究室の壁にも掛かっている。
手前のテーブルのノルウェイ調の敷物は自宅の書斎の椅子で座布団代りに使っている。
ヤンヤンさんの刺繍作品も常時置かれている。
「ヤンヤンさんによろしくお伝えください」とご主人に伝言して店を出る。
中町通りを離れて、あがたの森通り(松本駅正面の大通り)へ向かう。
店の外まで積まれた本。
信州ゆかりの作家の作品がたくさんある。
臼井吉見『安曇野』全5巻。これは自宅の書庫にもある。
旧制松本高校出身の作家、北杜夫の本。
あがたの森通りに出る。信号を渡ったところにある4階建てのビルがブックカフェ「栞日」だ。ここが三軒目のカフェだ。
・・・のつもりだったが、店内が暗い。あれ?
今日は定休日ではないはずだが・・・
ドアのところにメモが貼ってあった。店主さんが昨日から台湾に出かけていて一週間の臨時休業中なのだった。
たまたま来ていた宅配便の人と一緒に伝言を読んで、「あらま」と顔を見合わせる。
予定変更だ。
さて、どこに行こう。4軒目に予定しているギャラリーカフェ「ガルガ」に行くにはまだ早い(早めの夕食にチキンカレーをそこで食べるつもりなので)。
あがたの森通り沿いにある松本市立美術館に来た。
常設の作家、草間彌生の作品「水玉強迫」。
ここではコーラの自販機もゴミ箱も椅子も水玉強迫だ。正直に言って、気持ち悪いです。
館内2階のロビーのテーブルと椅子をカフェ代わりに使わせてもらうことにした(館内飲食禁止なので飲み物はなし)。
ここで写真葉書の最後の5枚を書く。
ここで書いた5枚の写真葉書は向かいの特定郵便局の前のポストに投函する。明後日(4月1日)には届くだろう。
あがたの森公園の手前の再開発地域。
このポッカリ空いた空間の中にポツンと残っている「カフラス」(旧片倉紡績)の松本工場の事務棟。
雨水管の工事中。
これから先、周囲の風景はどのように変貌していくのだろうか。ここには松本に来る度に訪れることになるだろう。
あがたの森通りを渡って、まつもと市民芸術館の裏手の方へ。
時刻は4時半ころ。
「スーパーあずさ32号」に乗り込むまであと2時間ほど。
今回の松本旅行の最後のカフェはここ。
飲食は後にして、とりあえず2階のギャラリーを見せてもらう。
スミレ研究所(金井美和)展を開催中。金井さんの作品はこれまで何点か購入していて、なじみがある。
お皿。
レリーフ。
馬のオブジェ。
壁掛け時計。
陶器の額縁付の絵。
今回はこれを購入することにした。
スミレ研究所(金井美和)のHPは→こちら
1階に下りて、チキンカレーを注文。これを早めの夕飯とする。
豆腐のサラダ。
食後にカフェオレ。
これで今回の予定はすべて終了。
松本駅へ。
あと15分で列車が出る。
駅の観光案内所で無料で配っている街のマップに今回の旅行で私が歩いた範囲をマジックで囲ってみると、たいへん限定された区域を歩き回っていたことがわかる。観光名所である松本城も旧開智学校も枠の外にある。カフェと食堂とギャラリーを梯子しただけの一泊二日の旅だった。
午後9時過ぎに新宿駅に到着。
10時、帰宅。