フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月9日(土) 晴れ

2016-04-10 11:11:19 | Weblog

8時、起床。

トースト、炒り卵、サラダ、紅茶の朝食。

11時に品川駅で卒業生のNさん(論系ゼミ4期生、2014年卒)と待ち合わせて、駅から歩いて15分の原美術館へ行く。

今日カフェに行くことは前からの約束で決まっていたのだが、どこのカフェに行くかは決まっていなかった。いや、一応決まってはいたのだが、諸般の事情で変更となり、ではどのカフェに行こうかと昨日考えて、私のお気に入りのカフェではあるがまだ一度も卒業生を連れて行ったことのないカフェに行くことになった。それはカフェ単体で存在するカフェではなくて、美術館に付属ないし併設されているカフェである。私はときどき美術館に行くが、美術館にはたいていカフェがあり、中にはそのカフェに行くためだけに美術館に行ってもいいと思える魅力的なカフェがある。原美術館の「カフェダール」はそういうカフェである。

Nさんはお母様が美大のご出身で、家族でときどき美術館に出かけるそうだが、原美術館は今日が初めてとのこと。現在の展覧会は「佐藤雅晴-東京尾行」展。私は先月2日に来ているが、大変よい展覧会だったので、また来たいと思っていた。

私は巨大な美術館が苦手で、めったに行かない。展示されている作品も多いし、人も多いので、疲れてしまう。原美術館のようなこじんまりとした美術館が性に合っている。個々の作品の前で長い時間立ち止まっていても人の流れを気にする必要がないのがいい。そうやってじっくり見て回っても2時間あれば十分だ。それでも今回の展覧会が二度目の私はほどほどの時間で見て回ったが、今日が初めてのNさんはじっくりと作品と向きあった。とくに前回私が深い感銘を受けたソフィ・カルの「限局性激痛」をじっくりと見ていた(読んでいた)。われわれが「限局性激痛」の展示室にいる間に、他の客たちが何人も入って来ては出て行った。部屋の監視カメラの録画映像を後から早回しでチェックする人がいるのだとしたら、ずっと部屋に留まっているわれわれ二人に感心するだろう。

 *「限局性激痛」がどんな作品であるかについては前回の私のブログを参照→こちら

途中で、「グー」という音が聞こえた。それは気づかないふりをするには少々大きな音だったので(そのとき部屋には他に誰もおらずとても静かだった)、私は「続きは後にして、先にカフェで食事にしますか?」とNさんに尋ねると、Nさんは顔を赤らめながら、「聞こえちゃいましたか(笑)」と言った。聞くとNさんは今日に限らず朝食は豆乳青汁のみで済ませているのだそうだ。けれど、結局、われわれは展覧会を観終えてから「カフェダール」に行った。

下の写真はネットから拝借した「カフェダール」の写真で、中庭側から撮ったものである。

今日はポカポカ陽気なので、ガラス戸がすべて開放されて、テラス席が用意されていた。

隣りの庭の桜の花びらが風に乗ってわれわらのテーブルや足元にもハラハラと落ちてくる。

冷酒をコップに注いでもらっているように見えるかもしれないが、お冷です。他のテーブルではワインやビールを飲んでいる客が多かった。

私はウニのクリームパスタ、Nさんはホタテの小柱のリゾット(どちらももう少し複雑な名前だったが忘れました)を注文。

「カフェダール」はスイーツ(後から出てきます)だけでなく、料理にも定評がある。

これで人心地つきました(笑)、という表情のNさん。 

食事を終えて、スイーツと紅茶を注文。

私はチョコレートケーキ(イチジクのワイン漬けがのっている)。

Nさんは、前回私が食べたテーマケーキ。毎回の展覧会のテーマに合わせて創作されるケーキで、今回はポスターにあった雲海の上を飛ぶ飛行機をモチーフにしてレアチーズケーキ。

展覧会を観て回っていた時間が1時間半、「カフェダール」で食事とお茶をした時間も1時間半ほどだったろうか。くつろいだ時間を過ごすことだできた。

「佐藤雅春-東京尾行」展は5月8日(日)まで。Nさんはお母様と一緒にまた来たいそうだ。

時刻はまだ2時半で、Nさんは夕方から銀座で人と会うそうなので、もう一軒、カフェの梯子をしましょうかということになり、「紀の善」に行きましょうということになる。品川駅まで戻り、山手線と東西線を乗り継いで神楽坂をめざした。

ところが東西線の中でNさんの質問に答えていたら、飯田橋駅を乗り過ごしてしまった。神楽坂駅から歩いて坂下の「紀の善」まで行くのは時間がかかるし、土曜日の「紀の善」は待ち時間も長いかもしれないので、予定変更で「SKIPA」に顔を出す。私は昨日の今日だが、Nさんは私と一緒にお隣の「トンボロ」(夜)に来たことはあるが、意外にも「SKIPA」は初めてなのだった。

注文を取りに来たのんちゃんにNさんを紹介する。のんちゃんが去ったあと、Nさんが私に言った、「お肌がつるつるですね!」。私はNさんに言った、「ご本人に秘訣を尋ねてみらたいかがですか?」。

注文した新メニューの抹茶のシフォンケーキ(半分に切って下さいとお願いしたら、わざわざ別々のお皿で持って来てくださった)と、飲み物(私がシークワ―サー、Nさんがアイスチャイ)が運ばれてきた。

あっ、美味しい。そして軽い。これならハーフサイズでなくても食べられたな。

打ち合わせどおり、私がのんちゃんに「Nさんがお聞きしたいことがあるそうです」と言い、Nさんが「どうしてそんなにお肌がつるつるなのですか?」と質問した。「いや~、何もしていませんよ」とのんちゃん(まんざらでもなさそうである)。「化粧もとくにしていませんし」「えっ、されてないんですか?!」・・・この後、女性同士の会話がしばらく続く。これでNさんものんちゃんの記憶にインプットされるであろう。それも好印象で(笑)。

「スキッパ」には4時半頃までいた。一緒に東西線に乗り、日本橋で銀座線に乗り換えるNさんとは大手町で別れた。

次回は「まやんち」でピーチメルバを食べましょうと約束をした。 ちなみに「まやんち」のピーチメルバは7月中旬から8月末までの限定メニューである。

5時過ぎに帰宅。

夕食は春キャベツを使った回鍋肉。

深夜、高校時代の友人Kからメール。毎年、GWの前後に茅野の彼の別荘(安楽亭改め和楽亭)を訪ねることを年中行事にしているが、去年は母のことがあったので行けなかった。今年はどうするという問い合わせだった。GW明けに予定されいた原稿の締め切りが4月末に変更になったので、どうしたものかと思案していたが、友人との習慣は大切にしたいので、4月末に伺います(原稿を頑張って仕上げて)と返事をする。