前回記事の続編です
駐車スペースの先に、栗松温泉が湧く峡谷の底へと向かうトレイルの入口があり、そこには「達道恩温泉 Da Dao-n Hot Spring」と手書きされたプレートが括りつけられていました。原住民ブヌン族の言葉では栗松温泉をこう呼ぶようです。またその下には中文と英語の併記で、ゴミを散らかさないようにしましょう、安全のため体調や天候の変化に気を配って・・・など注意書きも掲示されていました。こうした案内が用意されるほど、この野湯は人気があるんでしょうね。
さぁ、ここから標高差300~400メートルの本格的な山道を歩いて一気に下ります。ということは、その帰路は標高差を登らなければいけない…。従いまして、歩きやすい靴、十分な水分と塩分、非常食など事前にしっかりとした準備が必要です。しかもゴール間近では川の中にジャブジャブ入ってゆきますから、全身や荷物が濡れても差し支えない状態であると好ましい。
私の場合は、水着を兼ねた短パンを履き、足元は歩きやすいスニーカータイプのマリンシューズを、両手には登山用の手袋を装着。小型のデイパックにPETボトルの水2本と簡単な食料、応急処置用のグッズ、雨具を詰め込みました。そして是非持参をおすすめしたいのが防水袋として活躍するジップロックのビニール袋です。お財布やスマホ、そして車の鍵など、濡れては困るものはジップロックに入れて携行すれば安心です(念の為に私は袋を二重にしました)。
山を転がり落ちるように、急勾配をひたすら下ってゆきます。下り一辺倒ですから、登山に慣れていない方でしたら途中で膝が笑っちゃうかも。でも道の両側にはロープが張られていますから、道に迷う心配はありません。しかも支柱の上には怪我しないようにゴムキャップが被せられていました。道自体も、木の根や岩をうまい具合に活用してステップ代わりにしており、体力と気力さえあれば、技術を要さずとも登り降りできるように整備されていました。道を整備してくださっている関係者の皆さんの丁寧な仕事に感謝。
足を滑らせたら崖の下へ真っ逆さまという危ない箇所もありますが、ロープからはみ出ずに気をつけて歩けば問題ないはず。視界が開けたところで自分が来た方向を見上げると、先程車で通った摩天地区付近と思しき山の稜線が遥か上方に連なっていました。もうそれだけの標高差を下ってきたわけか。でも、下っても下っても谷底に近づいている実感が得られません。
歩き始めてから20分弱で、木々の間からようやく谷底の渓流が目に入ってきました。
山道の後半はフィックスロープの連続です。ロープをしっかり掴んで慎重に下ります。素手でロープを握りながら下ると、掌が擦れちゃいますから、もしこちらへいらっしゃる場合は手袋の装着をおすすめします(軍手でOK)。
延々と続くロープ場を下ってゆくうち、渓流が近づいてきました。
歩き始めてからちょうど30分で、谷底の渓流まで下りきりました。深く刻みこまれた峡谷に流れる水は実に清らかです。この川は新武呂渓と称し、台東県の米どころへ潤いと実りをもたらす卑南渓の上流部にあたります。山を下りきったら、ここからは川の上流へ向かって遡ります。まずは歩きやすい礫の河原が広がる対岸へと渡渉します。ネット上の情報によれば、川が深いためにロープを伝って渡渉するようなことが書かれていたのですが、私が訪れた頃は台湾各地で渇水が深刻化するほどの少雨が続いており、その影響なのか新武呂渓の水嵩も初夏のわりには低かったので、渡渉ポイントでは脛が浸かる程度で済みました。
岩の上をピョンピョン飛び跳ねたり、ロープを使いながら岩をよじ登ったりと、アスレチックのような感じで川を遡上してゆくうちに・・・
その3へつづく。
駐車スペースの先に、栗松温泉が湧く峡谷の底へと向かうトレイルの入口があり、そこには「達道恩温泉 Da Dao-n Hot Spring」と手書きされたプレートが括りつけられていました。原住民ブヌン族の言葉では栗松温泉をこう呼ぶようです。またその下には中文と英語の併記で、ゴミを散らかさないようにしましょう、安全のため体調や天候の変化に気を配って・・・など注意書きも掲示されていました。こうした案内が用意されるほど、この野湯は人気があるんでしょうね。
さぁ、ここから標高差300~400メートルの本格的な山道を歩いて一気に下ります。ということは、その帰路は標高差を登らなければいけない…。従いまして、歩きやすい靴、十分な水分と塩分、非常食など事前にしっかりとした準備が必要です。しかもゴール間近では川の中にジャブジャブ入ってゆきますから、全身や荷物が濡れても差し支えない状態であると好ましい。
私の場合は、水着を兼ねた短パンを履き、足元は歩きやすいスニーカータイプのマリンシューズを、両手には登山用の手袋を装着。小型のデイパックにPETボトルの水2本と簡単な食料、応急処置用のグッズ、雨具を詰め込みました。そして是非持参をおすすめしたいのが防水袋として活躍するジップロックのビニール袋です。お財布やスマホ、そして車の鍵など、濡れては困るものはジップロックに入れて携行すれば安心です(念の為に私は袋を二重にしました)。
山を転がり落ちるように、急勾配をひたすら下ってゆきます。下り一辺倒ですから、登山に慣れていない方でしたら途中で膝が笑っちゃうかも。でも道の両側にはロープが張られていますから、道に迷う心配はありません。しかも支柱の上には怪我しないようにゴムキャップが被せられていました。道自体も、木の根や岩をうまい具合に活用してステップ代わりにしており、体力と気力さえあれば、技術を要さずとも登り降りできるように整備されていました。道を整備してくださっている関係者の皆さんの丁寧な仕事に感謝。
足を滑らせたら崖の下へ真っ逆さまという危ない箇所もありますが、ロープからはみ出ずに気をつけて歩けば問題ないはず。視界が開けたところで自分が来た方向を見上げると、先程車で通った摩天地区付近と思しき山の稜線が遥か上方に連なっていました。もうそれだけの標高差を下ってきたわけか。でも、下っても下っても谷底に近づいている実感が得られません。
歩き始めてから20分弱で、木々の間からようやく谷底の渓流が目に入ってきました。
山道の後半はフィックスロープの連続です。ロープをしっかり掴んで慎重に下ります。素手でロープを握りながら下ると、掌が擦れちゃいますから、もしこちらへいらっしゃる場合は手袋の装着をおすすめします(軍手でOK)。
延々と続くロープ場を下ってゆくうち、渓流が近づいてきました。
歩き始めてからちょうど30分で、谷底の渓流まで下りきりました。深く刻みこまれた峡谷に流れる水は実に清らかです。この川は新武呂渓と称し、台東県の米どころへ潤いと実りをもたらす卑南渓の上流部にあたります。山を下りきったら、ここからは川の上流へ向かって遡ります。まずは歩きやすい礫の河原が広がる対岸へと渡渉します。ネット上の情報によれば、川が深いためにロープを伝って渡渉するようなことが書かれていたのですが、私が訪れた頃は台湾各地で渇水が深刻化するほどの少雨が続いており、その影響なのか新武呂渓の水嵩も初夏のわりには低かったので、渡渉ポイントでは脛が浸かる程度で済みました。
岩の上をピョンピョン飛び跳ねたり、ロープを使いながら岩をよじ登ったりと、アスレチックのような感じで川を遡上してゆくうちに・・・
その3へつづく。