文化逍遥。

良質な文化の紹介。

2011年元日

2011年01月02日 | 本と雑誌
 日本海側は記録的な大雪で、かなりな困難が生じているようだが、こちら南関は乾燥した晴天の元日を迎えた。
Duck
 千葉公園の池で羽を休める渡り鳥達。鴨の類やユリカモメなどだが、今季は例年に比べて数が多いようだ。遠く、シベリアの方から渡ってくるという。ごくろうさま。

 浮かれた気分で正月のTVなど見る気にはならないので、本をゆっくり読むことにした。
Hammarskjoeld
  ダグ・ハマーショルド著、鵜飼信成訳『道しるべ』(みすず書房1967)。
第2次大戦後の混乱と深刻な利害対立の中で、紛争を避けるべく調停に献身した第2代の国連事務総長の手記。不信の渦巻く世界の中で、信を得べく調停にあたる人間の言葉は重く深い。人の尊厳のために生き、そして死んだ人間がいたことを証明する名著。訳出したのはICUの学長をつとめた方だが、言葉に対する慎重さが感じられて名訳と思われる。



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